中学生の加代子は、母親が再婚したものの、継父の酒乱や暴力癖に苦しんでいた。しかも彼女たちが通う第一中学は校内暴力が蔓延し切っており、事件が新聞沙汰になることもあるという荒れた学校だった。 特にサッカー部は不良生徒の巣窟で、一般生徒に対してカツアゲまでしているような状態だったが、仕返しを恐れて、誰も教師に言えないほど、学校は暴力に支配されていた。 だがそんなある日、ボーイッシュでキリッとした里中純という転校生が加代子のクラスに入ってきた。その物怖じしない態度に、サッカー部の不良も色めき立つが、純が声を荒げるでもなく、皆大人しくなってしまい……。