誰しも1度は考える理想的なゴミ捨て場
人口が増えれば増えるほど深刻になっていくのが「ゴミ問題」。
しかしこういう考えを持ったことはありませんか?
“ゴミなんて全部火山の中に捨てればいいじゃん”
写真AC
確かに高温で何でも溶かすイメージが強いマグマは理想のゴミ捨て場に思えますよね。
しかしそれには問題があるのです。
問題点1:コストがかかりすぎる!
例えば今、アメリカだけでも1人あたり約2キロあたりのゴミを1日で出しています。
年換算するとなんと2億5400万トンにものぼります。
これらのゴミを処理するためには、まず充分な活火山を見つける必要があります。
さらに2億5400万トンものゴミを火口まで運ばなければなりません。
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加えて、活火山のそばには人がほとんど住んでいないので、ゴミの運搬には多大な時間とお金、そして燃料が必要となります。
問題点2:火山は思っているほど人に優しくない
次に火山の性質そのものを考えなくてはなりません。
「火山にゴミを投げ捨てる」という行為を想像してみてください。
マグマが火口の底深くにある山を思い浮かべませんでしたか?
写真AC
確かにそんな火山だったらゴミを捨てるのには理想的ですね!
しかし現実はそう甘くないのです。
実際ほとんどの火山は、火山ガスとマグマが火口内で限界まで溜まると突然噴火します。
問題点3:有毒ガスやマグマの爆発
仮にあなたが穏やかな火山のふもとで暮らしていたとしましょう。
火口までゴミを運ぶには充分な近さに住んでいると言えますよね。
しかし溶岩が流れてきて家が飲み込まれる恐れがあるのはもちろん、そこにはいくつかの危険が存在します。
火口付近の有毒ガスや、マグマが飛び散る危険もあります。
写真AC
何より、大量のマグマにそれよりも低温の物を投げ入れたときに発生する爆発が問題です。
ハワイの火口に落石があったときには、空中に85メートルものマグマが噴き上がりました。
またゴミを燃やしたときに発生する煙が直接空気中に排出されるので、大気汚染にもつながります。
したがって、残念ながら言うまでもなく結論は「No」ということになります。
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