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【変わった専門家】エクストリームリサーチャーにエクストリームスポーツの魅力を聞いてきた

ーまず、後藤さんのお仕事は?

エクストリーム研究員です。
職業は電通総研の研究員をやっていて、Bチームという、会社がイノベーションを起こすために必要な情報を収集する組織に属しています。

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ーそのBチームという組織は全て電通内の人なんですか?

基本的にはそうです。
僕は、二年くらい前からエクストリームリサーチャーというのをやっているんです。

ーそれを知ったきっかけはなんだったんですか?

最初はスポーツ担当だったのですが、先輩から「エクストリームスポーツにしたほうが、男っぽくていいよね」と言われて、調べると面白くてどんどんはまっていって、国連のカンファレンスにスピーカーとして呼ばれるようになっていったんですよ。
そしたら、後藤といえばエクストリームスポーツと社内でも言われるようになって。
最近は堂々とエクストリームスポーツリサーチャーと呼べるようになってきましたね。

IMG_8220補正

ーエクストリームスポーツは自分でもやられているんですか?

自分でもスキーをやっています。
スキーと言っても普通じゃないところをすべるスキーがあって。
リフト登ってスキー板とかスノボ持ってしばらく歩くと、誰も滑っていないからフカフカの雪があって、そういうところや林の中を滑るんです。

それをバックカントリースキーというんです。

https://www.youtube.com/watch?v=xjq1iJNfH5M

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ー面白そう~

面白いです。
でも、グーグルで検索してもらうとわかるのですが、「危ないんじゃないか」という意見も多くて。
2年前くらいに遭難した人とかいて、ニュースで取り上げられて。
僕も親から電話かかってきて、「あんた、そんな危ないことしていて大丈夫なの?」と言われたり。
その辺の安全性の啓蒙もやっていかなきゃいけないなと思います。

今、長野県の村の人たちとも一緒に、どう安全性を広めるかにも取り組んでおりますね。

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ーバックカントリースキーは長野県では盛んなんですか?

スキーの人口自体は減っているんですけど、山を滑る人は世界的に増えていて。
日本は雪がいいんで、世界中から来るんです。

日本人でも30~40代のお金持ちの人を中心に雪山に山岳ガイドと一緒に行って、 パウダースノーを楽しむ人が増えています

僕もよくIT企業の役員さんと一緒に行きますね。
IT企業の人なんですけど、タイムラインにデジタルなことが上がってこないという。
雪山の写真ばかり(笑)。

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ー日本と海外では雪がそんなに違うのですか?

スイスでもやったことあるんですけど、やっぱり違いますね。
リフトで隣りに座っていたアメリカ人と話した時に、その人は夏の3ヶ月間だけ仕事して、あとはずっとスキーしていると。
日本とアメリカではまったくスキーというスポーツが違うと言っていました。

ーアメリカのほうが浸透しているのですか?

山自体はアメリカやヨーロッパのほうが高いのですが、フカフカな雪で、木が生えるようなところに雪が積もる国って、あまりないんですよ。
木の中をパウダースノーを巻上げながら滑るようなね。

ーでも、木にぶつかりませんか?(笑)

僕もぶつかったことありますよ(笑)。

ー危ないですよ~(笑)

でも、高大なところもあるんですよ。
ある境界を越えると、森林限界というのがあって、そこまで来ると、誰もスキーの跡をつけていないところを滑れるんで、すごく楽しいです。
下がガリガリだとすごく筋肉を使うのですが、フワフワだと、最高です。
これからどんどんブームが来ると思いますよ。

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ー「エクストリーム」という言葉は誰かが付けたんですかね?

そうだと思いますが、今話したスキーは、僕はエクストリームではないと思っていて。
もっと上のレベルで、ヒマラヤやアラスカ山脈を滑る人は、完全にエクストリームの世界ですが。

ーその線引きはどこなんですしょう?

僕も迷っていて。でも、多分、僕の達した結論は、スポーツって、テレビなどのメディアに出るじゃないですか?
走ったり、ボール蹴ったりは誰でもできる。
エクストリームスポーツは、メディアには出るんだけども、自分ではできないスポーツをそう呼ぼうかなと。
スポーツコンテンツにしかならないスポーツ。

ー深いですね。

二年間くらい考えた結果です。

ーやれる人は少ないという。では、このスポーツでなければダメというわけではない?

そうでうね。

ーこれはエクストリームスポーツだと言い出せば、そうなるわけですね?

そうですね。

ー最近注目している、エクストリームスポーツは?

バックカントリースキーは日本で流行って外国人の人たちがもっと来ればいいと思っているんですけど、注目しているのは破壊系のスポーツですね。

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ーえ?想像がつかないですね~

カナダ人の友人がいるのですが、斧投げが楽しいと言っているやつがいて(笑)。
床に線が引いてあって、そこに何人か並んで斧投げているんですよ。

ー的か何かがあるんですか?

そうなんです。WEB上にアップされてたんで、「何これ?」と訊ねたら、「アックススローイング」って(笑)

https://www.youtube.com/watch?v=yOJGkbqqc6Y

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ーなんか、かっこいいですね(笑)

なんか、二ヶ月くらい先まで予約取れないくらい人気で、目的がパーティーとか会社の飲み会とかでみんなで楽しめるスポーツらしいです。

ーダーツみたいな感じなんですかね。

8人以上で予約してくださいと書いてありました(笑)。
あと、最近発見したのが、ブレイドスポーツ
鉈みたいのを持って、木をズコンズコンやっているんですよ。
動画見せたほうがはやいですね。

https://www.youtube.com/watch?v=WopHOyN7454

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ーそういう動画って、流行りそうですね。

そうなんです。今まではテレビで野球とかサッカーとかしか目に入ってこなかったじゃないですか。
でも、今は違うと思うんです。

正確性とスピードを競う競技らしいです。
こいつ、うまいですね(笑)

世界で女性も1人だけいるみたいです。

ーこれの基準がありそう。

下手な人だと切れないらしいです。
実は今朝、この競技をやっている人にスカイプでやっとインタビューできて、今、競技者が増えているらしいですよ。

ー主にアメリカで競技されているんですか?

そうですね。一応、ナショナルツアーとワールドツアーがあるらしいです。

ー今、競技人口はどれくらいなんでしょう?

25人くらいと言ってました(笑)。

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(一同大爆笑)

少ねーな!と思って(笑)。

ーすぐ、ワールドチャンピオンになれますよね(笑)

増えてるって、どういうことなのかなと(笑)

ー難しいですよね、競技のマイナーさによって人口が多いのか少ないのかの判別が。日本では難しいんですかね?

いや、できるんじゃないですか。

ー審判はいるんですかね?

いると思いますよ。
結構、ちゃんと切れているかどうかは客観的にジャッジできるんじゃないですかね。

ーこの種目は、この9個くらいに決まっているんですかね。

そうだと思いますよ。

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ーテレビ局とかは注目しないんですかね?

これを紹介したとしても、スポーツと言うより、おもしろアクティビティみたいになるんじゃないですかね。

これなんかはまだそれでもいいかもしれないですけど、スケボー、BMX、ダンスとかはね…

日本が世界的にすごい分野が結構あって、例えばブレイクダンスは10代が強いんですけど、なんか曲芸師みたいな天才キッズ的な紹介のされ方しかしないので、スポーツとしてなかなか広がっていかないんですよ。

それだと、スポンサーも付かないし、それで食べていくのも難しいんです。
デジタルメディアでスポーツの選択肢は増えてるし、子供たちも素直に楽しんでいるんだけど、スポーツとして育っていくのは、日本ではなかなか難しいんですよね。

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ー破壊という行為になると、日本は特に嫌いですものね。

そうなんです。
やってみたら、楽しいと思うんですけどね。
物を壊したい衝動って、人間が本来持っていると思うんで。
エクストリームって言っていますが、人間の衝動から来るスポーツが多いと思っています。

ー子供に見せるのは、難しいかもしれませんね。
物だからともかくなんですが、殺人とか物騒な事件が増えている世の中で、親が子供に勧めるには。

でも、このスポーツで言うと、刃物の安全な使い方を啓蒙するために始まったらしいですよ。

ーそれだったらいいと思いますが、危ない意図があったとしたらですよね。

僕も何気に小さいころ、刃物集めるの好きだったんで(笑)
今の家の本棚にもいくつか刃物があって。

海外旅行に行ったら、必ずその土地のナイフ買うんですよ。
エクストリームスポーツ関係ないですけど、ナイフって人類が最初に開発した道具じゃないですか?
切る以外の用途がないのに、今もまだある。

でも、世界同時多発的に進化しているんですよ。
日本とフランスのナイフじゃ全然違うという。

そんなことを考えると、お土産としても面白い。
ただ、昔の彼女にフランスのナイフをお土産にあげたら、ちょっと引かれました(笑)

ーアハハ!

今の、書かないでくださいね(笑)
ナイフをプレゼントするというのは、縁を切るという意味があるんで、必ず1円でも5円でも売らないとダメなんです。

ーへ~、いい勉強になりました!

でも、女の子の友達にプレゼント何ほしい?って聞いたら、便利調理グッズと言われたので、包丁思いついたことありましたよ。
でも、ナイフはあまり日常で使わないから、ちょっと違うか。

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ーブレイドスポーツの動きって、剣道みたいな型があるんですか?
安全のための動作と言うものを、大人が見せればいいんじゃないですかね?

そうですね。ちゃんと刃物を使える人が使い方を教えれば、いいんじゃないかと。メディアでの取り上げられ方が、面白おかしくだけになっちゃうと、ちょっとね。
さっきのスキーに関しても電波を発信するDコン?というものがあって、山に入る前にちゃんとそそれをチェックしていますし。
初心者の集団には毎シーズン必ず、雪に埋もれてしまった人をどうやって救助するかをガイドさんが教えてくれるんです。

そういうことを知らずに遭難した人をヘリコプターで救助しに来た人が、遭難者を怒鳴りつけてというシーンが、テレビなどで放映されるとね。
あの人たちも別に怒っているわけじゃなくて、ヘリの騒音で聞こえづらいから大きな声を出しているだけなのにね。

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ーちゃんとやっている人にとっては、心外なわけですかね…

スポーツで食べていく人の選択肢って、日本だと野球とかサッカーとかと、狭いじゃないですか。
ヨーロッパではボルダリングなんかは民権を得ていて、登る動作が子供の知育にいいらしいんです。
公園とかにもあるし。

ー日本でもボルダリングスタジオって増えましたよね。

私も一回やったことあるんですが、「力じゃない」とは教わりつつも、難しかったです。

ー後藤さんはやったことありますか?

何回かあります。
センスはいいとか言われましたけど。

ーさすが(笑)!

でも、今更なんですが、スポーツやるのが自分ではそんなに好きというわけじゃなくて(笑)、ビジネスやリサーチの題材として面白いと思っています。

あ、でも、アウトドア系のスポーツは小さいころからやっていて、スキーも4歳からやってたし、エクストリームスポーツのリサーチャーは、やっぱりしっくりくる仕事ですね。
同僚には、「いつも遊んでいるだけだろ!」と言われますが(笑)

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ーリサーチは基本、ネットで調べるんですか?

そうですね。でも、ネットで調べることは誰でもできるんですが、発掘するのは難しいんです。
この前、コロラドに社会見学に行って、山がいっぱいあるんですけど、クライミングブランドの会社の人に会ってきたり、マウンテンバイクをやったりなど、自分で足を運ぶこともします。

スポーツは何かやられるんですか?

ー私はダンスを一通りですね。

僕、この間、ブレイクダンスの人にインタビューしたすごですけど、めちゃくちゃすごくて。

でも、すご技を持っているというふうにしか捉えられてなくて、エクストリームスポーツ同様、問題意識をもっていましたね。

だた、昔はチームを組んで団体で見せないと注目されなかったのが、今、1人でも自分で撮影して、フェイスブックなどに上げれば、注目されので、時代は、そっちに来ていると思いますね。

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ーインターネットのつながりは大事ですね。

でも、今の課題はテレビに出ないとお金にならないということなんです。
見る人数は、何万人といる動画を作ってもお金にならないという。

今、海外ではどうかというと、レッドブルがそういうアスリートを育てています。
レッドブルは缶が売れれば、そっちだけで儲けているんで。
でも、今、世界でデジタルメディアとスポーツで儲けているところはまだないですね。

今、その兆しがありそうなのが、Eスポーツです。
ゲームの中継をするのですが、例えばストリートファイターⅡのオンライン中継を第三者が見て、楽しんでいたり。めちゃくちゃ競技人口が増えているんです。

これはなぜかははっきりしていて、例えばサッカーだと選手を10人~20人集めて、カメラ、編集、中継スタッフがいて、見てもらう状況にするまでにすごく大変じゃないですか?

でもEスポーツって、画面のスクリーンショットを垂れ流しにすれば、コンテンツになるんですよ。
なので、プレイヤーとコンテンツを作る人とコンテンツを流通する人が全部1人なんです。
だから、広がるのが早いんです。
YOUTUBEチャンネルでも、ヒカキンチャンネルってあるじゃないですか?
面白い動画で再生回数をかせぐっていう。
誰かがやっているゲームの中継を見るだけも面白いんですよ。
やったことないゲームでも。

ーなんか、見ちゃいますよね。

バイオハザードを1ダメージも食らわずにクリアーする中継とかね(笑)

うまい人は解説もうまいんですよ。この何回もやっているから、この瞬間にここからゾンビが来るとかね(笑)。

ーそれはビジネスになっているのですか?

なりかけているんです。

まず、再生回数がすごく稼げるというのと、夜中でもアップできるし。
数とコンテンツの面白さがあるし、上手ければイベントが開かれるし、世界大会もあったりするんですよ。

ーなんで、お金になるのかわからないな~

人が集まるからです。エクストリームスポーツもそうなっていきたいですね!
…って、無理矢理落としましたかね(笑)。

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