特に映像作品における「エロス」や「グロ」「暴力」は、その過激さから何かと規制がかけられることが多いものの、世に出ている作品数の多さを考えれば、一定数需要があることは明らかです。
過激な世界観に圧倒される!『東京ヴァンパイアホテル』を見るべき3の理由
今この記事を読んでいる方の中にも、おそらくこの「制限を超えた、リミッターの外れた世界」を愛してやまない、そんな方がいるはず!そこで今回は、そんな世界をこれでもかと言うほど再現したドラマ『東京ヴァンパイアホテル』を見るべき3の理由をご紹介します。
"2つの吸血族vs人類" 三つ巴の戦いに夢中になる
『東京ヴァンパイアホテル』は「Amazonプライム・ビデオ」で現在配信されています。
園子温監督が制作した初の連続ドラマであり、日本とルーマニアを舞台に繰り広げられる、"地球と人類の滅亡を図る吸血族"と"人類"の戦いが描かれています。
園子温監督作品ではすでにおなじみの、冨手麻妙さん演じるキーパーソン「マナミ」が、22歳の誕生日の日、突然大量殺人に遭遇するところから物語は始まります。命からがら逃げた先々で、2つの吸血族のうちの一つである「ドラキュラ族」の「K」(夏帆)と、もう一つの吸血族、ネオ・ヴァンパイア族こと「コルビン族」の「山田」(満島真之介)からつけ狙われることになります。
マナミはKに捕まりそうになったところで、反ドラキュラ勢力であるコルビン族の山田に連れ去られ、彼らが人間を相手に営む「ホテル・レクイエム」、またの名を「東京ヴァンパイアホテル」に監禁されてしまうのです。
一体なぜ、マナミは2つの吸血族から狙われるのか?
そしてドラキュラ族とコルビン族はなぜ対立しているのか?
Kのミッションは?マナミの運命は?そして、人類とヴァンパイア族、ネオ・ヴァンパイア族の戦いの行方は...?
回を追うごとに増していくスピード感と、解き明かされていく秘密の意外性に、ドンドンのめり込んでしまう作品です。また、このドラマのポイントとなる圧倒的な世界観は、他の同ジャンルのドラマの中では群を抜いています。
1話目から繰り広げられる銃撃戦。常に色気を漂わせるマナミ...。
正直あまりの衝撃に、連続で見ると「お、おう...」となる瞬間もあるのですが、それでもやはり続きが気になり、いつの間にか、「もっと戦ってくれよ...!」とグロさを欲するようになってしまう何とも不思議な作品なのです。
そんな『東京ヴァンパイアホテル』をぜひ見てほしい理由がコレ!
1. 圧倒的な「エロさ」「グロさ」... なぜか見たくなる
やはり『東京ヴァンパイアホテル』一番の魅力は、その「内容」。昨今地上波で放送されている映像作品は、年々激しくなっていく"放送規制"から、表現出来る内容に限りがあります。ゆえに、もっとも規制の対象となりやすい表現である「エロ」や「グロ」「暴力」は、アニメからドラマ、さらにはバラエティ番組に至るまで、何かと避けられがちです。
しかし、『東京ヴァンパイアホテル』は、地上波のような厳しい"放送規制"のない媒体であるAmazonプライム・ビデオで制作・配信されているドラマということで、非常に自由度が高い作品となっているのです。
記念すべき第1話目では、「ドラキュラ族」に属する中川翔子さんが、いきなり銃をぶっ放すシーンも(笑)。
満面の笑みを浮かべ、ひょうひょうとした態度で、「痛みはない。私の腕は一流だから安心して」と、嬉しそうに次々と人間たちを撃ち殺していくその姿からは、「しょこたん」というニックネームからは想像がつかないほど狂気が感じられます...。
また、物語が進むにつれて、「ドラキュラ族」と「コルビン族」、そして人間たちとの戦いは激しさを増していき、広間の床が全面血だらけ、なんていうシーンが当たり前になってきたりも。
次々と殺されていく人々、そして夏帆さん演じる主人公Kによる鮮やかな「コルビン族殺し」。
思わず目を背けそうになる瞬間も正直あるのですが、すべてのシーンがあまりにも鮮やかに描かれているからなのか、なぜか気持ち悪さや不快感は残らないから不思議です。
さらに物語のキーパーソンである、マナミが振りまくエロさや、吸血シーンの妖艶さも、この物語には外せない魅力です。
2. 園子温監督初完全オリジナル脚本ドラマシリーズ
『東京ヴァンパイアホテル』の総監督・オリジナル脚本を手がけたのは、「園子温」監督。園子温といえば、『冷たい熱帯魚』や『地獄でなぜ悪い』など、過激な暴力、性描写を盛り込んだ作品が魅力の監督です。故に彼の作品は地上波放送のドラマではどうしても放送が出来ず、お目にかかることはまずありません。
しかし今回は、地上波の放送ではなく、Amazonプライム・ビデオというSVOD(定額制動画配信サービス)で配信されるということで、リミッターのない園子温監督作品が、初のオリジナル脚本となる連続ドラマとして見ることが出来るのです!
園子温監督は、『東京ヴァンパイアホテル』の制作を振り返って、「以前からオリジナルのヴァンパイア映画を作りたいと考えていましたので、念願が叶って今回アマゾンさんでオリジナルドラマが制作できることとなり、私としては映画を作るのだというマインドで挑みました。いままでのどんな長編映画にもテレビドラマにもなかったものが出来上がったと自負していますので、お楽しみいただければと思います」と、園子温ワールド全開に仕上がっている作品への自信を口にしました。
『東京ヴァンパイアホテル』に登場するのは2つの吸血族ですが、園子温監督が表現したかったのは、ただの「吸血族」ではなく、「ドラキュラ族」と「ヴァンパイア族」の2つです。本来、ドラキュラと、人の生き血を吸うヴァンパイアは別の生き物であるとされていますが、その違いを理解している人は日本人の中にはまだまだ少ないのではないでしょうか。だからこそ園子温監督は、その2つをあえて別々に表現し、対立させることで、その違いを明確にしているのです。
この作品は、そんな園子温監督の細かいこだわりや思いが、十二分に発揮されたドラマなのです。
3. 豪華キャスト陣の共演! 実力派俳優なのに脇役も...?
『東京ヴァンパイアホテル』の魅力はこれだけではありません。登場するキャラクターを演じるキャスト陣の豪華さがすごいんです。
主役の「K」を演じるのは、日本アカデミー賞で優秀助演女優賞などを受賞している夏帆さん。ドラキュラ族の戦士として、コルビン族との死闘を繰り広げます。
さらに、夏帆さんの敵役「山田」を演じているのは、最近注目を集めている若手俳優の満島真之介さん。
謎の少女「マナミ」を演じるのは、園子温作品『アンチポルノ』『Love Of Love』『みんな!エスパーだよ!』『リアル鬼ごっこ』『新宿スワン』などにも出演している冨手麻妙さんです。
そしてさらにここで注目したいのが、メインではなく脇役として出演している俳優陣も豪華であるということ!第1話に登場する中川翔子さん、謎の姫を演じる安達祐実さん、マナミの彼氏として登場する斎藤工さん。全員、今をときめく豪華なメンバーですが、ドラマの中で登場するのはほんの一瞬だったり、すぐ殺されたり...。普通だったら「え!? もう映らないの!?」と驚いてしまうような役として出演しているのです。
「どんな役でも園子温監督の作品なら出たい」、そんな俳優陣のこだわりがあったのでしょうか。
そんなキャストの布陣からも、園子温監督の力の入れようが感じられます。
夏休みを使って一気に見よう!全9話公開中
さて、この記事では『東京ヴァンパイアホテル』の魅力を紹介しました。夏休みにはあえて外に出ず、家にこもってこの作品にどっぷり浸るのもありかもしれません。
この作品を見ていると、Amazonプライム・ビデオだからこそ、決して規制に縛られることのない、オリジナリティの詰まったハイクオリティな作品が今後も楽しめるのではないかと期待してしまいます。
たくさんの作品が世に放たれ、それらの作品を多様なスタイルで見ることが出来る今の時代だからこそ、唯一無二の個性的な映像作品が楽しめるこのサービスは、映像作品好きたちの「より刺激的なものが見たい」という欲望を満たすこと間違いなしです。
年会費3,900円、月額にして325円相当、あるいは月額400円(税込)という価格で大量の動画が見放題であるAmazonプライム・ビデオ。今回ご紹介した『東京ヴァンパイアホテル』は、既存のプライム会員であれば今すぐ無料で見ることが出来ます。まだ会員登録をしていない方でも、なんと30日間無料トライアル視聴が可能!さらに嬉しいことに、本作品は全9話がすでに全話公開されているので、トライアル期間内に一気に見ることも出来ちゃいますよ。
「制限を超えた、リミッターの外れた世界」を愛してやまないという方も、まだその魅力に気付いてないという方も、この機会にぜひ、刺激的な経験をしてみてはどうでしょうか?
■提供/関連リンク
Amazon プライム・ビデオ
東京ヴァンパイアホテル
スポンサーリンク
スポンサーリンク
別にドラキュラとヴァンパイアが別の生き物とはされてないだろ。
ヴァンパイア=吸血鬼なんだからドラキュラもヴァンパイアだ