▼ピクサーはなぜクリエイティブでいられるのか
大人も子供も楽しめるアニメーション映画を毎年世界に送り出してきたピクサー。おもちゃが動き出したり、じいさんの家が飛んだり、自動車が話したりと、各映画のコンセプトは非常にクリエイティブ。果たしてそのクリエイティブな発想は、どこからやってくるのでしょうか。
1.リラックスできる空間を極限まで追求
ピクサーのオフィスは遊び心が満載。従業員たちは、常に自分のペースで自分の事をすることができます。
快適そうなスペースで作業する従業員
家と見間違えるような場所で作業する従業員
クリエイティブになれる瞬間や「ひらめき」を得ることのできる瞬間は、心身がリラックスしている状態にあるとき。コーヒーをたくさん飲んで、腕まくりをして仕事に取り掛かっても、目の前の仕事を終えられるだけで、決してクリエイティブになり真新しいことを生み出すことはできません。
ピクサーが目指すのは全く逆。従業員がリラックスできる空間を作り出すことで、彼らのクリエイティブな一面を最大限に引き出そうとしているのです。
ピクサー映画のフィギュアや人形で溢れるオフィス
ネコバスが飾られたオフィス
2."型にはまらない"クリエイティブなコミュニケーション
ピクサー社長のエド・キャットムル
個人がクリエイティブになるのも難しいことですが、より障壁が高いのは団体が団体としてクリエイティブになることです。団体としてクリエイティブであり続けるためには何が必要なのでしょうか。ピクサー現社長のエド・キャットムルはFAST COMPANYとのインタビューで、その鍵となる考え方を共有しました。
「コミュニケーションは、社内の階層とは分離して考えられなければならない。誰とでも、どんな時でも可能なものでないといけないんだ。つまり、構造や順序などが無視された状態でコミュニケーションが行われることが理想であって、管理者はそれを嫌うけど、慣れていかなければいけないことなんだ(fastcompany.com)」
つまり、団体としてクリエイティブな状態を維持するには、コミュニケーションが階層や順序などを無視して行われなければいけないのです。型にはまったコミュニケーションは、型にはまった成果しか生み出さないということですね。
3.「粋な計らい」大切にする
ピクサーは、映画に細かな遊び心を加えることでも知られています。映画の各シーンに隠された遊び心はピクサーの「粋な計らい」。ピクサーファンなら大興奮するポイントです。
下の画像は「トイストーリー2」の、Mr. ポテトヘッドが本を読むシーン。読まれている本をよく見ると、なんとそこには「バグズライフ」のワンシーンが。視聴者の目にはなかなか入らないようなシーンにも、ピクサーが遊び心を持って臨んでいることがわかります。
こちらは「モンスターズ・インク」のワンシーン。ブーがサリーに手渡しているのはなんとニモの人形。サリーとブーのコミュニケーションという、映画でも1つの重要なポイントにこんなサプライズを持ってくるとは、さすがピクサーです。
これほど細部に至るまで遊び心を持って制作されたピクサー映画。この遊び心こそが、ピクサーがクリエイティブな作品を生み出すことのできると一つの所以となっています。
人気映画を次々と制作するピクサー。
それはクリエイティブであることを追求した人たちが活躍する、最高にクリエイティブな場所なのです。
記事:イングリッシュつるの(Twitter)
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