アナタは大切な人を亡くしたことはありますか?別れは辛く寂しいものですが、その人からもらった大切なものについて振り返るきっかけになることもありますよね。
インスタグラムで活躍される原ぱら子さんは先日「大工だった祖父」というタイトルの漫画を公開しました。
あらすじ
今春、母方のおじいさんを亡くしたという原ぱら子さん。生まれた時にはすでに父方のおじいさんが他界していた原ぱら子さんにとって、たった一人のかけがえのない存在でした。
桜がきれいに咲いた日におじいさんが亡くなった。提供:原ぱら子さん
長年大工をしており職人気質でヤンチャなおじいさんのことを少し怖がりつつも、おじいさんの影響を受けてか自身もものつくりに関わる仕事に就いた原ぱら子さん。
しかも、おじいさんと漢字違いの同じ名前をもつ現在の旦那さんは、なんと同じくものづくりをする人でした。
しかしそんな不思議な縁を感じたのもつかの間、おじいさんの死期は迫ってきて…。
職人気質でヤンチャだった大工のおじいさん。提供:原ぱら子さん
おじいさんとの思い出と不思議な縁についてを綴ったこちらの漫画。投稿の経緯や詳細について、投稿者の原ぱら子(@parax2charhan)さんにお話を伺いました。
インタビュー
――今回の漫画はどのような思いで描かれたのでしょうか?
原ぱら子さん:桜を見ると「きれい」「また新しい季節がきた」と嬉しい気持ちと同時にどこか切なさを私は感じるのですが、今年も訪れたその季節に祖父は息を引き取りました。 祖父は病で手術を受ける前に自分に残された時間が僅かと悟って夫に大切な大工道具を託してくれましたが、きっとそれだけではなく、たまたまかもしれないですが祖父と共通点がいくつかある夫との運命や残された私たちの命も繋いでくれたのだろうなと思いました。そしてそれに対して感謝や愛しい気持ちを私は強く感じました。
祖父が亡くなり悲しみや寂しさは募るのですが、桜が来年も再来年もきっと繰り返して綺麗に咲くように祖父が繋いでくれたものを私たちは繋いで生きていこうと思います。
また祖父は最期は意識がない状態だったので桜は見れなかったんだな…と祖父の訃報と共に思いましたが、神道だった祖父の霊魂はこの世にとどまって遺族を見守っているとされてる為、姿は見えないけれど祖父が近くでこの綺麗な季節を同じように感じくれていたらといいなとも思いました。 そんなことを思って今年の桜が散る前に描きました。
――原ぱら子さんにとっておじいさんはどのような存在でしたか?
原ぱら子さん:ヤンチャで喧嘩っ早い性格に加えて職人気質で厳しく怖い祖父でしたが、その一方で家族のことをいつも心配していたり、私をはじめにした孫、私の娘であるひ孫をとても可愛がってくれもしました。そんな祖父に会いにいくとあれこれ言われたり聞かれたりするので少し億劫に感じる部分もありましたが、きっとそれだけ愛情が溢れる人だなともよく思っていました。
また祖父の家に行くと、祖父は鉋や包丁などの刃物を砥石で研いでいたり、畳だった部屋を祖母のベッドを置くためにフローリングに作り替えるなどの家を直したりしていました。そんな風に祖父が手を動かしている後ろ姿が子どもの頃から印象的で、私にとってそんな祖父は誇りに思う存在だったのかと思います。
「これからはきっと桜を見るたびに祖父のことを思い出して涙してしまいそうです。」と語った原ぱら子さん。原ぱら子さんに大きな影響を与えたおじいさんは、これからもきっと温かく見守ってくれるはずですね😊
作品提供・取材協力:原ぱら子
ブログ:原ぱら子のはらっぱ
スポンサーリンク
スポンサーリンク