パニック障害をもつ女性の《あるタクシー運転手との思い出》に涙腺崩壊した

めまぐるしく変化する現代社会を生き抜くのは実に困難なこと。心が疲れてしまったとき、誰かの何気ない優しさが心にじーんと沁みることってありますよね。

インスタグラムで活躍されるなにわさんは先日「パニック障害の私がバンクーバーのタクシードラーバーの言葉に救われた話」というタイトルの漫画を公開しました。

あらすじ

当時バンクーバーで暮らしていたなにわさん。パニック障害に苦しんでおり、外に出る手段としてタクシーを利用することが多かったのだといいます。。

歩きもバスもこわかったけど、タクシーなら大丈夫だった。提供：なにわさん

ある朝、いつものようにタクシーに乗り込んだなにわさん。タクシー運転手に「さては寝坊だね？」と話しかけられると、パニック障害であることを打ち明けました。
「正直に話したら気を遣わせてしまうかな…」と心配するなにわさんに対して、タクシー運転手の反応は…。

パニック障害を打ち明けるなにわさん。提供：なにわさん

タクシー運転手のあたたかい言葉に救われたエピソードを綴ったこの漫画。当時の心境や今後の活動について、投稿者のなにわ（@amore_naniwa）さんにお話を伺いました。

インタビュー

――いつから、どのようなことがきっかけでインスタグラムで投稿を始めたのでしょうか？

なにわさん：2017年の夏頃から投稿を始めました。同僚の勧めでよく分からないままアカウントを作ったんですが、その際に絵日記やエッセイ漫画を投稿している方々がいることを初めて知りました。「こういう表現の場があったんだ」と目から鱗で、それ以来夢中でインスタグラムの漫画を読む私の様子を見ていた夫がある日iPad Proとapple pencilをプレゼントしてくれたのをきっかけに、自分でも漫画を描いて投稿するようになりました。

――今回の漫画はどのような思いで描かれましたか？

なにわさん：「私が救われた言葉が、今まさに辛い最中にいる他の誰かにも届けばいいな」と思いながら描きました。又私にとって漫画を描くというのはいつでも見返せるように思い出を大切に残す作業でもあるので、描きながらこの出来事を改めて自分の中にインプットできた感じがしました。

――この件は、その後のなにわさんにどのような影響を与えましたか？

なにわさん：必要以上にパニック障害の自分を責めなくなりました！やっぱり以前とは違うこと(できることや行ける場所が限られる、基本的な体力が落ちた等)を実感した時やパニック症状が出た時には落ち込むこともありますが、それを自分のせいだとは思わなくなりました。

あとは、彼の「大丈夫と思える時が必ず来る」という言葉の通りだったので、これから先に何かあったとしても、きっとまた大丈夫なんだろうなと思えるようになりました。

――今後、インスタグラムを通じてどのような活動をしていきたいですか？

なにわさん： 今回のような体験(まだ描けていないけど他にも多くの優しさに本当に救われました)や、海外暮らしと国際結婚の日々を漫画にするのを続けていきたいです。クスッと笑えたり、ほっこりしたり⋯読んでくれた方に寄り添えるような漫画を描きたいです。できればフォロワーさんの生活の一部になれるように投稿頻度ももう少し上げるのも目標です。積極的にフォロワーさん達とお話したいので⋯お友達ほしいんです(笑)

他には私が知る範囲にはなりますが、パニック障害や語学などに関する知識を必要な人へ向けてシェアしていけたらいいなあとも思っています。私も他の方の投稿で色々知れてとても助かった経験があるので。色々試してみたいです！

タクシーを降りたあと「”怖い”より”きっと大丈夫”という気持ちで出勤できた」と語るなにわさん。パニック障害と戦うなにわさんをまっすぐに認めてくれた運転手さんの言葉に、思わずウルッとしてしまう投稿でした。
作品提供・取材協力：なにわ