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人は悔しがることで成長できる?ベジータの「くそったれ」を考察②

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前編はこちら

●「くそったれ!」其之九/コミックス完全版23巻・P.93s_IMG_4281 (1)『くそったれ… 3年後には かならずオレが 生き残ってやる…』

<状況解説>トランクスから、未来に来襲する人造人間の存在を知らされた時の「くそったれ!」

【考察】

第二期ファースト「くそったれ!」は、未来から来た自身の息子・トランクスの圧倒的パワーを見た上でという状況が、

くそったれべジータのべジータらしい感が満載で実に興味深い。

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この後、当然、戦闘力的にも大人としても(ブルマとの間に子供をこさえるわけだから)成長する彼なわけだが、

そのこさえた子供が未来から来たトランクスであるという因果応報。そのトランクスに悔しがっていたわけだから、

ここで"悔しがりタイムパラドックス"が巻き起こっていたのではないかと、なんだかわからない理屈を筆者は力説したい。

ちなみに、トランクスをこさえた時に彼がトランクスを履いていたかどうかは、この際どうでもいいし、なんのパラドックスと言えるのかは筆者にもわからない。

●「くそったれ!」其之十/コミックス完全版24巻・P.191『くっそお おおお――――!!!!s_IMG_4199 (1)『くっそお おおお――――!!!!

<状況解説>人造人間18号に太刀打ちできなかった後の、「くそったれ!」

【考察】

荒野にある丘の上で一人、ただ悔しがるだけの雄たけびであり、シャウトとほぼ同時にスーパーサイヤ人になっているところを見ると、

相当な悔しがりである。大地を揺るがし周囲を吹き飛ばすほどの「くそったれ!」としては、其之三に近くもあるが、

今回は一人で誰もいない荒野に赴き勝手に叫んでいるところが、"どんなに悔しくても人様に八つ当たったら駄目!"と、

おそらく嫁であるブルマに地球人としてのマナーを叩き込まれ、ちゃんとそれを実行している彼の成長ぶりが垣間見れる。

「くそったれ!」其之十一/コミックス完全版26巻・P.128s_IMG_4209 (3)『く…くそったれめ……… てめえ 本気でやってないな………』

<状況解説>完全体セルに、完全にナメられた時の「くそったれ!」

【考察】

そのまんまである。この後、例によってセルにボコボコにされるので、まあ、ちょっとは成長したのではないのかと。

少なくとも戦闘力は。

●「くそったれ!」其之十二/コミックス完全版27巻・P.18s_IMG_4212 (2)『く…くそったれ カカロットめ… い…いつもだ…… いつもオレより一歩先をいきやがって……!!

<状況解説>精神と時の部屋から出てきた悟空親子が、ごく普通の状態でスーパーサイヤ人でいられることに対しての「くそったれ!」

【考察】

一日で一年間の時が流れる部屋で修行をしてきたのだから、一歩先を行くのは、当然の結果だというツッコミはさておき、この後、

「ピッコロ!! 入るんならさっさと部屋に入りやがれ!! 後がつかえてるんだ!!

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と、悔しがりながらも順序は守ろうとするあたりに、"地球にいる上でのモラル"を意識している彼の成長ぶりが感じられる。

案外、ブルマは躾上手のいい嫁なのかもしれない。

●「くそったれ!」其之十三/コミックス完全版28巻・P.21s_IMG_4233 (1)『くそったれ――――――ッ!!!!

<状況解説>セルジュニア何体かがセルから産み出され、襲ってきた時の「くそったれ!」

【考察】

こちらも悔しがっているというか焦っているだけであるので、その後の成長に繋がるかどうかの判断は難しいところである。

特筆すべくは、この「くそったれ!」発言前のコマで、ドラゴンボール史上最上の不遇キャラの烙印を押されたことで全世界的に(下手すりゃ全宇宙的に)有名な、

ヤムチャ先生の「そ…そんな…!!!」というクローズアップするのも苦笑いなヘタレ発言があることだ。

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が、この発言と対比しても、いかにべジータ先生が精神的に成長してきたかということが、

我々地球人も学習の糧と思っていいのではないだろうか。ヤムチャから女を(おそらく)寝取っているという事実も、

今日びの草食系男子は見習うべきである。

●「くそったれ!」其之十四/コミックス完全版28巻・P.21s_IMG_4235 (1)『くっそお――――っ!!!!!

<状況解説>トランクスがセルのビームみたいな技で射抜かれた時の、「くそったれ!」

【考察】

全世界…いやさ、全宇宙のべジータ・ファンに注目してほしい名シーンである。

ついに親としての自我が芽生えたベジータ父さん(てゆーか、かなり唐突でしたが・笑)。

これは特に子供がいたり、これから子をもうけようと思っているCuRAZY読者へのポジティブメッセージだとも筆者は捉えたい。

其之一で記した遅い青春まっしぐらな

『くっそおおお~~~~~~~~!!!!』より、『くっそお――――っ!!!!!』の方が、字ヅラ的にもなんだか大人びているような気がするのも、

べジータの人として…そして、親としての成長を、当時の担当編集者が表わしたかったのではないかと、推測する次第なのである。

●「くそったれ!」其之十五/コミックス完全版30巻・P.122s_IMG_4277 (1)『くそったれ…きさまは1日しかこの世界にいられないんだろ……』

<状況解説>あの世から1日だけ戻ってきたカカロットと、一対一の決着をつけたいだけで、界王神とか魔人ブウのことなんぞ、どうでもいい時の「くそったれ!」

【考察】

最終章「魔人ブウ」編における初「くそったれ!」は、実にべジータらしい純粋かつ誇り高き「くそったれ!」。

すでに父親としての地球生活も板に着いているため、大人の風格を漂わせる成熟しきった「くそったれ!」と言えよう。

●「くそったれ!」其之十六/コミックス完全版34巻・P.105

s_IMG_4265 (1)『くそったれが…………!!!

<状況解説>気を溜めたいカカロットの時間稼ぎのために、魔人ブウと戦闘し始めた時の「くそったれ!」

【考察】「がんばれカカロット…おまえがナンバー1だ!!」と、宿敵を褒め称えた後の「くそったれ!」であり、カカロットを援護する上での「くそったれ!」のため、かつての青臭さ・チンピラ性はもはや、どこにも感じられない。円熟期の「くそったれ!」を堪能したい方は、上記に記した一連の流れを繰り返し読むことを、お勧めしたい。

●「くそったれ!」其之十七/コミックス完全版34巻・P.160s_IMG_4247 (1)『…くそったれめ……気づかれた……!!

<状況解説>カカロットが元気玉を作っている時に、ミスターサタンがブウに石を投げつけ、気づかれた時の「くそったれ!」

【考察】

全世界の人々に界王を通して「手を 空にむけてあげろ!!」と促した後での「くそったれ!」のため、こちらも成長うんぬんより、焦りである。

しかし、この後、「オレが なんとか すこしでも 時間を稼ぐ!!」と、

其之十六で学習した時間稼ぎ作戦へと瞬時にシフトチェンジしているところなど、

もはや戦術を知り尽くした監督レベルの落ち着きが見受けられる。

●「くそったれ!」其之十八/コミックス完全版34巻・P.171s_IMG_4254 (2)『バ バカヤロウ オ…オレにかまうな… は…はやく やっちまえ くそったれ…!!

<状況解説>其之十七で時間稼ぎをした後、ブウにボコボコにされ倒れて動けず、カカロットが元気玉を撃てない状況での「くそったれ!」

【考察】

もはや考察など必要ないとも言える、ファイナル「くそったれ!」―。しかし、あえて記させていただきたい。

「オレにかまうな…」という一言に要約された、初登場時の身勝手わがまま殺戮王子の姿は、ここにはもうない。

自らが死のうがなんだろうと、魔人ブウを倒せ!という強い願いと、そして地球人たちに対する愛が感じられる

このファイナル「くそったれ!」には、成長しきったこの男の覚悟…いや、悟りすら感じられると言うのは、大げさなことなのだろうか?

そう、「くそったれ!」ここに極まれり、なのである――。

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最後にここまでの考察を振り返って、べジータという誇り高きサイヤ人王子に深い感謝と尊敬の念を送りたい。

「くそったれ!」という言葉の裏に秘められた、信念、そして叫んだ後に修行というたゆまぬ努力を欠かさず、

死のふちからも生還しようと思う、根性。実際に生還してくる生命力(ドラゴンボールで生き返ったこともあるが)。

ここに、"人は悔しがることで成長できる"という仮説が、氏の生き様により確信に変わったと断言できる。

だから、筆者も明日から悔しい時は声を大にして叫びたい。

「くそったれ!」と――。

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執筆:zakky

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