ウソ発見器は結構適当?
みなさんはウソ発見器を試したことはありますか?
心拍数や呼吸の荒さなどをグラフでチェックして一定値を超えたらアウト、という有名なアレです。
スパイ映画などに数えきれないほど登場している機械ですが、その正確性は長年、疑問視されてきたのも事実です。
「ウソ」は思ったより単純じゃなかった
「ウソ」と言うのは科学的に見ると非常に高度な現象です。
ウソをつくときは、複雑な思考をするときや決断を下すときなどに使われる前頭前皮質という、脳の一部が活発になります。
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また、身体にも何かしらの反応が出ます。
例えば、心拍数や呼吸回数が増加します。
会話のパターンも変化します。
早口になったり、会話の返答が異常にスピーディーだったりするのはウソをついている証拠だと考えられます。
最終的には上昇した体温を下げるために、汗をかきはじめます。
マンガや映画などでもよく見る典型的な現象ですよね。
昔はほぼ「不安」発見器
昔のウソ発見器の検査は心拍と呼吸回数のチェックだけでした。
そのため昔から行われていたウソ発見器の手法は欠陥だらけだったと考えられています。
なぜなら、その検査自体が絶え間ない脅迫のもとでおこなわれていたからです。
つまりウソ発見器は「ウソ」ではなく、脅迫による「不安」に反応していたのです。
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それを利用すれば、ウソ発見器を騙すことが出来るのです。
ウソ発見器は身体の変化をグラフでチェックしているので、被験者は検査の間、心拍数と呼吸回数をあげ続ければ、ウソをついているときのグラフの変化を隠すことができるというわけです(多少の訓練は必要でしょう)。
最新技術で的中率80%!?
こうした誤認を防ぎ、信頼のおけるデータを出そうと、ウソ発見器の研究は現在さらなる進化を遂げています。
fMRIという最新技術を使って人間がウソをつくときの脳の活動を見ると、実は前頭前皮質だけでなくさらに2つの脳の部位が活発になることも明らかになっています。
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ペンシルベニア大学でおこなわれたウソ発見実験では、なんと78〜85%の確率でウソを見破ることができたとのことです!
しかし、「自らウソをつく」のと「第三者にウソをつかされる」のとではまた結果が違ってくる可能性もあります。
そのためさらなる研究が必要ですが、今後ウソが付けなくなるかもしれないと思うとちょっと怖いですね。
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