はじめまして。ちばあさみといいます。
「北海道の尾根」と言われる大雪山連峰のふもとにある、人口約3500人ほどのまち、上川町。私はこの町に何となくやってきて、約2ヵ月半もの間、移住生活を送りました。すると…想像以上に好きになってしまったんです!
今回は「暮らし」と「移住」をテーマに、リアルな移住生活の様子をご紹介します。
私が上川町に移住したきっかけは…
まずは軽く私の自己紹介をさせてください!
ちばあさみ、仙台育ちの28歳。地域おこし協力隊でもなく、フォトグラファーでもなく、なんてことない普通の一般人です。
大学入学と同時に上京し、今年の3月までは東京でインタープリター(自然解説員)のお仕事をしていました。インタープリターとは、実際の体験を通して動物や植物について伝える人のことで、やりがいのあるとても楽しい仕事でした。
仕事にするほど“自然”が好きだったのは、子どもの頃に北海道で過ごした日々があったから。祖父母が住んでいる北海道には毎年訪れていて、釧路湿原や阿寒湖、知床などなどたくさんの場所に連れて行ってもらいました。
その思い出は自分の中に強く残っていて、「いつか北海道の自然の中で暮らしたい!」と漠然と思っていました。
そんな思いを叶えるべく「北海道に行く」と周りに言うと、「東京が嫌になったの?」とか「自分探しの旅?」なんて言われることが多かったです。
都会で暮らす人にとっては北海道ってそんなイメージなのかもしれません。
でもでも私は、別に自分を探していたわけでもはなく、ソフトクリームめぐりがしたいわけでもなく、自然な流れで「北海道に行こう!」と思ったのです。
(嘘です、ソフトクリームめぐりはしたい)
さて、北海道に行こう。
と言っても、北海道は広い。どこに行ったらいいんだ。
北海道をググりにググりましたが、調べてもよくわかりませんでした。
じゃあ、実際に北海道の人に聞こう!ということで「北海道移住フェア」なるものに何度か参加しました。
そんな中で出会ったのが、とあるフリーペーパー。
そこには現在働いている「層雲峡ホステル」というゲストハウスのオーナーである志水さんのインタビューが載っていました。
なんとな~く気になって調べてみると、スタッフを募集している…!しかもスタッフ募集のページには、「北海道の自然の中に住んでみたい人」 「山登りをたくさんしたい人」「宿泊業を経験したい人」におすすめと書いてあって、それって私のこと!?と思い、光の速さでメールを送ったのでした。
オンライン面接を経て採用が決まり、念願の北海道へ行くことに。こうして宿のシーズン終了までの76日間、上川町(層雲峡ホステル)での生活がスタートしたのです。
仕事や生活のこと
層雲峡ホステルでの主な仕事は、掃除、チェックインなどのフロント対応や、食事の提供。そのほかスタッフのまかないづくりや山のパトロール、紅葉の時期は駐車場での交通整理などなど。
仕事は週5~6日、それぞれ8~9時間の勤務です。数字だけ見るとハードな感じがするけれど、常に仕事をしているわけではなく、お客さんが来る前などほっと一息つける時間があります。本を読んだり、昼寝をしたり…無理のないペースで仕事ができています。
ちなみに住んでいるのは層雲峡ホステルの中。
通勤時間5秒(2階から1階に降りる)。家賃・食費・水道光熱費はすべて無料です。(たぶん次年度も?!)
男女別のスタッフ部屋があり、ルームシェアのようなかんじです。
(紹介するために写真を撮ろうとしたけど、写っちゃいけないものだらけだったのでやめました)
来る前は「共同生活なんて…」とびびっていたけど、全然大丈夫でした。
神経質すぎる人でなければいける。朝から晩まで毎日一緒にいるので密度が濃く、あっという間に馴染むことができたし、よく笑うようになりました。
書かされたみたいなことを書きますが、みんなと喋ったり、ご飯が美味しかったり、景色が綺麗だったり、流れ星が見えたり、そういう何気ないことから幸せを感じられて。こんなに楽しくていいのかなっていうくらい、のびのび過ごしています。
休日はなにをして過ごしているの?
正直、上川町のことはなにも知りませんでした。層雲峡ホステルに来ることが決まって、それが上川町ってところにあるらしいぞ…というレベルです。
上川町にはなにがあるんだ?買いものできるの!?絶対なにもない…。(上川町のみなさんごめんなさい)
中継地である旭川駅で必要なものを買い込み、さらにオーナーからは「寒いから覚悟して来い」と脅されていたのでフリースやらダウンやらたんまり持って、山ごもりをする覚悟でいざ上川町へ!
ぶーーーん
あ、セイコーマートがある
あ、スーパーもある
あ、セブンもある
あ、しかも旭川からそんなに遠くないんだ
ってかんじでした。
たしかにお店は少ないし、なんでも揃う!ということはないけれど、めちゃくちゃ不便っていうわけではないです。
旭川までいけばスタバにも無印にもユニクロにもいけます(この3つがあればいいとおもってる)。イオンもあるので大抵のものは揃います。
車で1時間くらいの東川町というところにはおしゃれなカフェやごはん屋さんもあります。モンベルをはじめアウトドアショップがあるのも◎
車があればフットワーク軽く色んな場所に行けます。ドライブがてら買い出しに行って、おしゃれなカフェでランチをして、なんて素敵な休日が過ごせちゃいます。
とはいえ、運転があまり好きではないわたしは、近場で過ごすことがほとんど。上川町には何もないと思ってたけど(失礼)、色々ありました。
面白そうだから。たったそれだけで決めた上川町への移住
知れば知るほど、好きになっていくまち、上川町。派手ではないけれど、じんわり心に沁みるような、ほっとする優しさがありました。
そして上川町にはおもしろい人がたくさん暮らしています。おいしい水で日本酒を作る人も、こだわりのラーメンを作る人も、宿でお客さんを迎える人も、自然についてより深く伝える人も、みんなの居場所を作る人も。
みんな上川町が好きなんだろうなあ。この町が好きだと思えば、なんだってできる。いや、なんだってできるからもっと好きになっていくのかもしれません。
移住のこと
「移住する」って、人生を決める大きな決断のように思っていました。叶えたい夢があるとか、その町で暮らしていく覚悟を持っているとか、そういう大きな決意が必要なんじゃないかと。でも、
―――好きだから・面白そうだから暮らしてみる。
今のわたしはそんな気持ちです。楽しそうなことをやっている人達がいて、一緒にやろうよと言ってくれる人がいて。今は夢も覚悟もなんにもないけれど、ほんのちょっと勇気を出して一歩進んでみることにしました。
約2ヵ月の期間限定のつもりで来たので、自分としても思ってもいなかった状況。でももしかしたら移住ってそういうことなのかも。楽しいと思って過ごしているうちに気が付いたら住んでいた、みたいな。自分が心地よく過ごせる場所でしばらく過ごしてみよう、そんな気軽な気持ちでいいんだと思います。
山と過ごした76日間。
なにも知らなかった町を好きになって、その町で暮らす人達を好きになって、もうちょっと暮らしてみようかななんて思ったりして。たった76日間だったけど、あまりにも濃くて、きっと何年経っても思い出すんだろうなあと思います。
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とても楽しそうな雰囲気が伝わってきました!写真もきれいです!
ライターのした事はわかったけど、その町の「暮らし」は分からない。この上川町シリーズは、町のいい宣伝ではなりけど、本気で移住したい人に必要な情報がどの記事にも載っていないのが残念。
読んでいて、私も行ってみたーい、同じ経験をしてみたーい、って思えるような素敵なレポートありがとうございました。限られた字数でここまで伝えてくださって感謝です。もっと読みたーい。
長く住んでる人たちより上川のいいところをたくさん感じてくれて良かったです
黒岳には1度しか登山していません、毎日麓から眺めています。最近町内に全国から若い方たちが来て、暮らして、移住してみんな楽しそうですね。上川に来てくれてありがとう、上川町をみんなで守り地震などの自然災害のほとんどない街へ全国から来てくれる人を歓迎します。