老人＝弱者じゃない。ある女性の「お年寄りから学んだ強さ」にグッときた

みなさんは「強い人」という言葉を聞いて、どんな人をイメージしますか？自信に溢れていて、力を持っている…そんな人も強い人と言えそうですが、本当の強さは目に見えないところに存在しているのかも知れません。

インスタグラムで活躍されるえんどうさんは先日「忘れられない人」というタイトルの漫画を公開しました。

あらすじ

ある日のお仕事中、階段で「大きな荷物を抱えながら登るお年寄り」を発見したえんどうさん。少し危なっかしいその姿を見てすかさず手を差し伸べたのですが…。

大きな荷物を抱えるお年寄り。提供：えんどうさん

自身が闘病中であることと、感謝の念を優しく伝えてくださったご婦人。弱々しい見た目とは反し、確かな重みを孕んだ言葉を聞いたえんどうさんは「強さ」についてを再認識させられたんだとか…。

ご婦人「助かりました」　提供：えんどうさん

目に見えない強さについてを綴ったこの漫画。女性から感じた「強さ」の正体や、今も彼女を忘れられない理由について投稿者のえんどう（@jackie.endo）さんにお話を伺いました。

インタビュー

――いつから、どのようなことがきっかけでインスタで漫画を描き始めたのでしょうか？

えんどうさん：もともとTwitterで日常レポート漫画をかいており、友人の勧めからInstagramでも同じ内容を投稿するようになりました。幼い頃から生活の中で起こった面白かったことや気づきなど忘れたくないことをイラストとともにメモする習慣があり、それを面白がって見てくれる人がいたためSNS上でも公開するようになりました。

――えんどう様は、この女性のどんなところに「強さ」を感じましたか？

えんどうさん：女性を見た瞬間、「私が支えねばならない人だ」と感じ、手を差し伸べました。しかし彼女が闘病中だと知り、私は彼女が力強く立っていることに気がつきました。本人からすればそうせざるを得ない状況だったのかと思いますが、外見だけでは予想ができない心の強さ、生きる力を彼女から感じ、改めて強さとは見た目では計り知れぬものだと学ばせていただきました。力強く生きる方と関わることができ、有難いご縁だったと感じております。

――なぜ、漫画の女性は「忘れられない人」になったのだと思いますか？

えんどうさん：私の人生において、忘れてはいけない価値観に気づかせていただけたからだと思います。気をつけていても日々を過ごす上で自分の価値観で判断してしまい、考えが凝り固まってしまいます。そうした自分を一旦壊してくれる日常の出来事は忘れてはいけない瞬間です。

闘病中の女性の言葉から「強さ」の別の側面を学んだというえんどうさん。本当の強さは、力や体力とは違ったところに存在しているのかも知れませんね。

作品提供・取材協力：えんどう（Jackie ENDO）