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大堀相馬焼ってなに!?福島の伝統工芸品に今起こっていること

とある場所に来てほしいとき、どのような文句で誘うでしょうか。考えられるのは「こんな特典があります」、「料理が絶品です」、「SNS映えします」、など。しかし、Twitterで流れてきたものは、もっとシンプルでした。

一体、福島はどれだけ切羽詰まっているのでしょうか。筆者は、現在開催されている「大堀相馬焼 展示販売会」が取材可能と聞き、急いで福島へ向かいました。

大堀相馬焼のいま

郡山市で展示された「大堀相馬焼」は、もとは福島県浪江町大堀で焼かれている陶器。震災後に避難を余儀なくされた、大堀相馬焼の事業者が、生産地であった並榎町から各地に分散したため、生産を断念せざるを得ない状況になりました。

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しかし、現在の状況を転換期であると捉えた事業者当主や開発関係者は、今までのこだわりを一新し、“各地域の生活者のニーズ”を重視した新たな「大堀相馬焼」の開発を行うことを決意。

女性寄りの視点でのデザインや、生活に便利な機能性を重視した商品。また、避難先である「郡山」や「福島」等の各地の生活者に受け入れられるように変化を遂げた商品が展示されました。



出展商品例

目を引いたのはトルコブルーの皿や。

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ガラスを埋め込んだ美しい模様。

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中にはランプシェードもあり、趣とモダンさを融合させた作品が数多く展示されていました。

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「カワイイ」で終わらせない、その先へ

あさか野窯、当主の志賀喜宏さんに話を伺いました。

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―震災から6年の歳月に思うことはありますか。

本物はなくなった気がします。本当は原料と場所と人が必要ですが、震災でその2つを失った。これはなりたたないということ。浪江はなくなっても、技術はなくしようがない。だから、食べていくために「大堀相馬焼」のブランドは必要なので、他の土地でも原料を調達して焼き物をやっていこうとなりました。

―新しい「大堀相馬焼」にチャレンジした狙いはなんですか。

新しい焼き物には歴史、文化がないので今風な物からスタートしたのが、あさか野窯。チャレンジすることに不安はなかったのですが、新しく立ち上げて、地域の人に認知されないのでは、という心配はありました。

―若い方にも触れてもらいたい、など狙いがありますか。

もちろんそうです。私もInstagramやっていますけど、「カワイイ」って大切でしょ。手に取ってレジに持っていくのが、大きい難関なので。「カワイイ」で終わらず、その先に行ってもらえるようにしないと。若い人のInstagram見ています、フォローし合っていますよ。

上を見ながら、間違っても下らないように

―柄のこだわりを教えてください。

プロの人は模様はいらないのです。模様があっていいのは、一般消費者向け。料理人の人が選ぶのはシンプル、真っ白。何もないと「仕事やった感」がないので、(模様を)やるのです。手間をかける模様は、「やってるな」と見てもらえない。必要以上にやるのはダメだけれども、何もやらないのはダメ、ちゃんとやるってこと、手を抜かないことですね。

―日々の生活で忘れてしまう大切なこと、どうやって気付けたのですか。

恐らく震災を、避難生活を体験したからだと思います。一回、手を休めざるをえない時間があったので、これから何が必要なのか考える時間があったからです。怒られるかもしれませんが、震災があったおかげで、新しいことを組み立てていくのは楽しいことで。なんか泥沼になったけど、とりあえず出してもらったので、そこから頑張った。

以前は下っているのも分からなかった。これからは、ちゃんと自分が立っている場所を見つめながら、着実に、スピードは遅いかもしれないけれども、上を見ながら、間違っても下らないように。

―ありがとうございました。

毎日の忙しさで忘れがちな、大切なことを思い出させてくれる。福島にはそんな体験が待っていました。

ふくしまみらいチャレンジプロジェクト

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