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市民を挙げて夫婦をお祝い!「鉄道のないまち」がつくる世界に一つだけのウェディング

今年10月31日、茨城県坂東市の観光交流センター「秀緑」で、一組のカップルが結婚式を挙げました。挙式を行ったのは小林和也さん(23)知佳さん(26)夫妻。当初は式を諦めていたというお二人ですが、同市が企画するとある事業の力を借りて、夢を叶えました。

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今回、お二人をサポートしたのは、坂東市が参加者を公募するブライダル支援事業。事業では坂東市が、市内定住予定のカップルを対象として、式費用の援助や企画プロデュース、実際の運営に至るまで、多方面からのバックアップを行います。

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式本番の5ヵ月前、ご夫妻とサポートスタッフによる打ち合わせの末、式のテーマに選ばれたのはズバリ「ハロウィン」。具体的なプランニングは夫妻と市内在住の専門学校生によって行われ、当日の会場設営や飾りつけは、地元の高校生と地域の大人たちが一丸となって行いました。

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また、新婦である知佳さんが当日身に着けたのは、同市で被服を学ぶ高校生たちが制作した、オーダーメイドのウェディングドレス。高校生たちは初めてのドレス作りに悪戦苦闘しながらも、夫婦の門出をお祝いするべく、地元洋装店からの協力も得ながら、およそ三ヵ月かけて制作しました。

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事業企画の中心を担い、今回の式にも運営スタッフとして参加したという坂東市役所企画部の木村紀子さん(54)は、全体を振り返ってこう言います。「今回募集に応えて下さった小林さんご夫妻はもちろん、ドレス制作を担当してくれた高校生、プランニングをしてくれた専門学生、そして支えて下さった地域の方々、すべてのひとの協力があってこそ、式の成功があったのだと思います」

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坂東市では来年以降もこの支援事業を続けていく方針。取り組みは市を盛り上げていくためのものですが、しかし盛り上げたいと思うのは、なにより故郷を愛しているから。木村さんは坂東市の魅力について、謙遜交じりにこう語ります。

「『坂東市にはなにもない』そう思っている方は、多くいるのかもしれません。たしかに坂東市には鉄道も、大学も、有名な観光名所もありません。ですが、それって、むしろ強みだと思うんです。なんにもないなら、生み出せばいいだけのことですから」

鉄道もない、大学もない、派手な観光名所もない。「なにもない」坂東市が生んだもの、それは市民の心のこもった、あたたかい結婚式でした。

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