ここにやってきたのは、東京では体験することができない「犬ぞり」を体験するため。
編集部ライターのこーんが体験します。
犬ぞりはもちろんのこと、スキー・スノボといったウィンタースポーツ未経験の彼女に果たして犬ぞり操縦など出来るのでしょうか?
インストラクターを務めてくださる村林秀尚さんに犬ぞりについてお話を伺いました。
子どもや初心者でも大丈夫?犬ぞりについて聞いてみた
こちらが、犬ぞり操縦を教えてくれる村林さん。
――――まず初めに、犬ぞりの歴史や文化について教えてください。
北海道で少しだけ歴史がありますが、犬ぞりは主に大陸から入ってきた文化です。北米やシベリアなど寒い地域の移動・輸送手段として歴史があります。
――――村林さんが、犬ぞりを始めたきっかけは?
30年前にシベリアンハスキーの大ブームが起きて、北海道では寒さに強いシベリアンハスキーを使ったアクティビティが流行りました。そのころ僕はカヌー作りをしていて、犬ぞり用のそりを作ってほしいと依頼が来たんです。
そり作りだけでは犬ぞりの良さが分からないだろうということで、犬を譲り受けて実際に犬ぞりを始めたのがきっかけです。
――――子どもに大人気と聞きました。子どもや初心者でも操縦できるのですか?
彼ら(犬たち)が、空気を読んで走ってくれるので大丈夫ですよ。犬たちは空気を読むのがとても上手いんです。
それと、僕自身も犬から学ぶことが多いのですが、犬とは言葉が通じないので、どうやって気持ちのやり取りをするかを考えるんです。コミュニケーションの原点ですね。犬ぞりで犬と触れ合うことで、そこの部分を感覚的に学ぶことができるので、子どもたちにはぜひ体験してもらいたいです。
――――犬たちにどうやってそりの引き方を教えたのですか?
初めは犬が一頭しかいなかったので、僕がそりを引っ張って犬に犬ぞりを教えました。
今では50頭くらいの犬を飼っていて、先輩犬が新入りにお手本を見せてくれるんです。先輩犬が楽しそうにそりを引くのを見て、仲間に加わりたいという気持ちが芽生えたら、徐々にグループに入れて慣れてもらいます。
――――夏場、犬たちはなにしてるんですか?
暑さに弱いのでうずくまってます。一日中ダラけていて冬場のような精悍さはないですね(笑)。その反面、寒さに強いのでそりを力いっぱい引ける今の時期が彼らにとっては天国かもしれないです。
大雪原を犬たちと一緒に疾走!犬ぞり初体験
村林さん曰く、犬たちが安全な道を選んでそりを引いてくれるので、初心者でも犬ぞり操縦ができるとのこと。
早速、犬ぞりレクチャーを受けます。
そりは両足をハの字にして乗り、「ハイク!」で犬たちにスタートの合図、「ウォー!」という止まれの合図とともに足元のブレーキを踏むことでそりが止まるようになっています。
レクチャーが終わったら、いよいよ犬たちをそりにつなぎます。
今回は、6頭引きで犬ぞりを体験します。
体感速度はバイク並み!犬とともに銀世界を駆ける
準備が完了。先導の村林さんについていく形で、いざスタート!
ここからは、犬ぞり操縦体験をしたこーんの感想とともにご紹介。
グンッ!という力強い引きによって、そりが走り出します。
凍てつく風と雪が顔に当たる痛みで、そのスピードを実感するとともに、広大な雪山を滑走する爽快感がたまりません。
初めこそ恐怖心があったのですが、あることに気づいて安心します。それは、犬たちが走りながら頻繁に後ろを確認してくれること。搭乗者がそりから落ちていないかなど、気を使いながら走ってくれるのです。
こちらはこーんの犬ぞりに取り付けたカメラの映像。
犬が後ろを確認しています。
そして完走!
ウィンタースポーツ初心者の彼女でも無事に完走することができました。犬ぞりの面白さにはまったこーんは翌日も一般参加者に混じって犬ぞりを体験。
冬の北海道と犬ぞりを満喫することができました。
山に学び、山で学ぶ。大雪山大学
今回、我々が体験させていただいた犬ぞり操縦体験講座は、北海道最高峰・大雪山の頂から麓までをキャンパスとして、様々な講座を展開するプロジェクト「大雪山大学」の一環として行われたもの。
上川の地にある大雪山連峰を学びのキャンパスとして、上川を知ってもらいたいという思いから名づけられました。
今回のイベント以外にも、かまくらの中で日本酒づくりをする地域を生かした講座を実施したり、「森のようちえん」という親子を対象にした講座では自然の中のものを使って算数を学ぶ「野外で算数」という企画を行ったりと、面白い取り組みを数多く行っています。
こーんが体験した犬ぞりの詳細レポートも掲載されているので、是非大雪山大学のサイトをチェックしてみてください。
詳細はこちら
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