聞いたところ、「靴紐を結ぶのが面倒」という人は割といるそうですね。筆者の行った調査でも、なんとその半数が「面倒くさい」と回答。
さて、この靴ひも問題を解決するこんなアイテムを見つけてしまいました。
「COOL KNOT」!!
なんか…
すごい委ねてくる…。
こちらは一言で説明すると「粒状の隆起がデザインされた伸縮性のある靴ひも」です。スポーツマンの間ではちょっと流行になっているとかいないとか。
気付いてしまったのですがこの「COOL KNOT」、観葉植物と一緒に撮影すると…
なんとなくジムに通っていそうな人のインスタ写真っぽい画が撮れます。こんなフワフワしたこと記事に書いて良かったのでしょうか。
そして、やはり目を引くのはこちらの触れ込み。粒状になっている部分を引っかけることで、いちいち結ばなくてもひもが緩まることはないのだとか。
しかし筆者、この「結ばなくてもいい」という言い方が少し気になるんですよね。
いや、何が言いたいかというと…
・ ・ ・
「何やってるんですか?」
その言葉が始まりの合図だった。
チャイムが鳴ってドアを開けると、整った眉を吊り上げた勝気そうな女性がそこにいた。濡れた土の臭いに混じって、かすかに甘い香りがする。
彼女は人差し指を下に向け、「下に住んでるんですけど。水漏れしてます」
人情だけで経営しているような家賃の安さと、大家さんの人柄の良さだけが取り柄のボロアパート。引っ越してきて一年と二ヶ月が経とうとしていた雨季のことだった。
一階にどんな人が住んでいるかなんて気にしたことはなかったけれど、こんな綺麗な人の暮らしが僕の生活の下にあったのかと思うと、急に心臓が跳ねた。
「聞いてます?」
「ああ、それ…。大家さんに聞いたんですけど、雨続きで廊下の排水溝が溢れちゃうと、水滴がヒビから部屋に入っちゃうことがあるって。古い造りだから…貼り紙もしてありました。何かあったら言ってくれって」
「え…そうなんですか」
「すみません…」と、急に彼女は縮こまり、それが少し面白かった。まぁ、笑ってる場合ではない。雨漏りは大問題だ。
よく大家さんと話すこともあって、間を取り持ってあげることにした。2人でアパートの隣にある木造の一軒家を尋ねると、大家さんは何故か孫が彼女を紹介してきた時みたいなニコニコ顔だった。
すぐに業者に連絡が入り、30分後に点検が始まった。僕は流れで彼女と一緒に部屋の雨漏りバケツを交換したりしていたが、本格的な工事が始まれば騒音もすごいし、終わるまで彼女には落ち着く場所もない。
最初の態度はどこへやら、彼女は借りてきた猫のように静かになっていた。考えたら、どんな人が住んでいるか知らないのは向こうも同じなのに、よく勇気を出してチャイムを押したものだ。
「あの、工事終わるまで僕んち来ます?」
感心ついでに僕は訊いていた。
「鍋食べません?余っちゃってて」
彼女はキョトンとして、数秒後に、軽く咳ばらいをした。何だかわざとらしい動きだった。
「この時期に鍋って、ヤバくないですか?」
「…いや、食材が傷みやすい時期とか、まとめて処理するのにいいじゃないですか。よくやりますよ」
「あ~。私その処理って言いかた嫌いです」
いちいち口調の強い彼女との関係は、緩やかに始まった。彼女の名は、ユイと言った。
雨は弱まってきていて、やがて止んだ。
・ ・ ・
残暑が去って日差しが弱くなってきた季節、僕たちは本格的に同棲を始めた。どちらが言い出したことでもなく、都内の1LDKのアパートへ引っ越しが決まった。
大家さんのおばあちゃんは、ぼくらの転居をすごく悲しんでくれた。何度もお礼を言ったし、引っ越してもしばらくは大家さんのもとへ遊びに行ったりした。
「ねぇ」
「ん、どうしたの」
「なんでもなーい」
ユイと新しい生活を始めて3ヶ月。そう言って携帯をいじり始めるのが、彼女の「構って欲しい」サインだと知った。僕はそれを受けて、後ろから抱きつくようにした。
ユイは打ち解けた相手にはあけすけに物を言う子だった。どちらかというとじっくり煮詰めてから喋る僕とは正反対で、うまく噛み合ったのかもしれない。
もちろん些細なことから口論が始まる時はあったけど、大抵は僕が折れた。お互い仕事の終わる時間が違い、すれ違いから喧嘩に発展することもあった。
一度だけ彼女が実家に帰ってしまった夜、僕は久々にタバコを吸った。以前のように美味しくはなかった。その夜は結局、こちらからお詫びの電話を何本も入れることになった。
ユイと過ごした年月は、僕の人生で最も安らかな時間だった。
彼女のおかげで、誰かと一緒に回る動物園の楽しさを知った。
金曜の夜に家で注ぎあうビールの美味しさを知った。
日本以外の空の青さを知った。
実家に挨拶に行くときの緊張を知った。
平凡の中に幸せがあることを知った。
季節は穏やかに流れていく。
「ねぇ、もしずっと2人でいれたらさ~」
「何その仮定。要らないでしょ」
「うん。言ってみただけ」
「で、なに?」
「いや、幸せだなって」
僕らは、これでいい。
何度重ねたか分からないデート。ユイが毎週末せがむから、自然とこちらから計画を立てるようになって、仕事の休憩時間もコンビニの観光雑誌を立ち読みするようになってしまった。
来週はついに(彼女の)念願かなって伊豆諸島に足を運ぶ。また彼女が褒めてくれたあのシャツを着ようと思う。あ、洗濯物を回さないといけないな。
携帯が鳴る。いけない、休憩時間を過ぎたか。
部長かと思って慌てて出たら、知らない人だった。
「もしもし」
僕らはこれでいい。
僕らはこれでよかった。
なのに。
「…………」
僕らが伊豆に行くことはなかった。
最後にもう一つ。
彼女のおかげで、大切なものを失う痛みを知った。
・ ・ ・
いつのことを、思い出してるんだろう。
5年前に出会った彼女。降りしきる雨を背景に、無理して吊り上げた眉が第一印象だった彼女。
僕にたくさんのものをくれた人。
彼女は、僕の傷になった。
帰る者が半分になった部屋。何も変わってないようで、全てが変わってしまった部屋。空虚に耐えられなくなり、すぐに引っ越したあの部屋。
僕は大家さんに事情だけ話し、また元のボロアパートに住み始めた。その日も雨が降っていた。
大家さんは何も言わなかった。ただ、僕が何もしないでいることを静かに許してくれた。
狭い部屋で、タバコをまた吸い始めた。味がしない。全くの無味。だけどそれがいい。無感動が、むしろ僕に平穏をくれる。
どこに行っても、どこで空気を吸っても、思い出すのは楽しかったこと。記憶に変わりはないのに、今では思い出が重荷になる。
声が、響いてくる。
「ねぇ、いつまでウジウジしてるのさ」
全部が妄想だ。分かっている。
だけど彼女は、きっとこう言うだろう。
「私のことを思ってくれるのは嬉しいけど、そろそろ自由になってもいいんじゃないかな。あなたはずっと尽くしてくれたもん」
こう言うと、分かってしまう。
「だからさ、ね?」
僕はただ、ユイの声に耳を塞ぐ。意味なんかない。分かってるんだ、君はもういない。全部妄想。妄想なら消えてくれ。
何も言われたくないんだ。思い出したくもないけれど、忘れてしまうのはもっと嫌だ。忘れられるわけがない。
「もう、私のこと―――」
だって、だって僕は。
僕は君のことを―――
今でも。
「愛さなくてもいいんだよ?」
・ ・ ・
「しなくてもいい」って言われると、逆にしたくなりませんか?
結ばなくてもいいよって言われると逆に結びたくなっちゃうよね~~みたいな話です。全然本筋とは関係ないので読み飛ばしちゃってください。
ちょっと例が長すぎたかもしれないので、ペース上げていきます。とりあえず使ってみましょう。
見栄えをまったく気にせずに開封するとこうなります。内容物は「COOL KNOT」本体が2本と説明書。
ふむふむ…穴に通して…
最後は結ばなくても自然にとまる…
あ、筆者の靴は3ホールだったのでめっちゃ余っちゃいました。
使うなら通し穴がたくさん空いてるスニーカーとかが良さそうですね!ではまた~。
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ユイは結から来てるのかなぁ……??
いいお話でした笑笑
ダラダラダラダラつまらん小説の例えがうざい
ひどくない?それ
ユイは結、から来てるのかなぁ???
いいお話でした♡笑笑
傷になってもはや呪いになった元彼を思い出した。この靴紐使ってみたい。
途中からなんの記事か分かんなくなったけど、色々とおもしろかったです!
文が長すぎて読む気もしない。
商品の宣伝すら読み飛ばした。
こんなので仕事になってるんだ…
って感想しか残らない。
途中で「あれ、これ長くない?」って読み飛ばしたら案の定の妄想小説(例)で、読んでもないのに笑ったwww
ダダ滑り感がすごい。特に商品のよさをアピールするわけでもないし。革靴に使うのもなんだかなぁって思う。
途中は最初飛ばしたのに
読み返してしまいました。
やられました笑