これからお話をするのは「ライオンと呼ばれた男」という物語です。
私がその「ライオンと呼ばれた男」と出会ったのは、大学時代のことでした。
当時の私は、○○サークルに所属していて、周りから「ライオン」と呼ばれていたのは、そのサークルの2年先輩であるS先輩でした。
「ライオン」という勇ましいアダ名で呼ばれているのに、S先輩は温厚で、とても「ライオン」というイメージはありません。不思議に思った私は、ほかの先輩に「どうしてS先輩はライオンと呼ばれているのですか?」と聞いてみたのです。
先輩によると、S先輩が「ライオン」と呼ばれるようになったのは、S先輩が1年生のとき、はじめてサークルの泊りがけの合宿に参加したときから、とのこと。
その夜、合宿恒例の飲み会が行なわれ、S先輩を含めた1年生たちは、先輩たちからしこたまビールを飲まされて、皆、ベロベロに。しかし、その中でS先輩だけは顔色ひとつ変えずにビールを飲んでいたそうです。
先輩たちが、S先輩の凛々しい姿に、「この1年生はタダモノではないのでは?」
と思いはじめたそのとき……。
S先輩、口を大きく開けたかと思うと、突然、四つんばいになり、信じられないくらいの勢いで大量のゲロを吐いたのです。
その姿が、まるで温泉地のローマ風呂にある、口からお湯を出すライオンのように見えて、それ以来、S先輩は「ライオン」と呼ばれるようになったのでした。
このネタの用途例
◎「人には意外な一面があるもの」ということを話したいとき。
◎「何か面白い話ない?」と聞かれたときの持ちネタ。
◎ 朝礼や食事前はヒンシュクを買う恐れがあるので、雑談などでの話題として使う。
効果的なアレンジ例
◎ 自分の先輩の話として、「これは『ライオンと呼ばれた男』の話です」、といかにもカッコイイ男のエピソードのように始めるとオチとのギャップでウケる。
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