目次
パリの恋人【1957年】
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『雨に歌えば』で有名なスタンリー・ドーネン監督が、オードリー・ヘップバーンとフレッド・アステアの2大スターを主役に据えたミュージカル映画。
ニューヨークの本屋に勤めるジョー(オードリー・ヘプバーン)は、撮影に訪れたディックにモデルとしてスカウトされます。ファッションには興味のないジョーですが、パリに行けばフロストル教授に会えるかもしれない、と仕事を引き受けることに。
ファッション写真家リチャード・アヴェドンをモデルとしていて、彼の撮影した写真は映画の中でも使われています。
モンパルナスの灯【1958年】
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20世紀初頭に活躍した、エコール・ド・パリの代表的な画家・モジリアーニの生涯を描いた作品。
モジリアーニ役を演じるジェラール・フィリップが、映画が作られた翌年にモジリアーニとほぼ同年齢で亡くなってたことが、この映画を一層悲劇的なものにしています。
フィルム・ノワール作品で知られるジャック・ベッケルが監督なので、ちょっとサスペンス的な要素も。絵の学校の生徒で後に妻となるジャンヌは、アヌーク・エーメが演じています。
アメリカの富豪に絵を売りに行き、モジリアーニが酒やゴッホについて語る場面や、カフェでデッサンを売って歩く姿には胸を打たれます。
勝手にしやがれ【1960年】
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ヌーヴェル・ヴァーグを代表する作品の1つ。
監督はジャン・リュック・ゴダールで、彼はこの作品で1960年、ベルリン国際映画祭監督賞を受賞しています。
原案はフランソワ・トリュフォー、クロード・シャブロルが監修と、ヌーヴェル・ヴァーグを代表する監督が集結した作品です。
ゴダールはこの作品に、密告者役でエキストラ出演しています。
車泥棒のミシェルは、マルセイユからパリに向かう途中、警察官を殺害。パリに着いたミシェルは、新聞社でアルバイトするアメリカ人学生・パトリシアのもとに転がり込み、イタリアへ一緒に逃げようと誘います。
ジーン・セバーグのセシルカットやボーダーのワンピース、ジャン・ポール・ベルモンドの中折れ帽など、シンプルシックなファッションも見どころ。
ディーバ【1983年】
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郵便配達人ジュールは、オペラ歌手シンシア・ホーキンスの熱狂的なファンで、コンサート会場で隠れて歌を録音します。
ある日、配達用バイクのかばんにカセットテープを入れられたジュールは、殺し屋に追いかけまわされることに...。
この映画は『ベティ・ブルー』でも知られるジャン・ジャック・ベネックス監督のデビュー作。スタイリッシュな印象が強い映画で、特に、ジュールが地下鉄のコンコルド駅からオペラ駅まで赤いモペットで逃げるアクションシーンは要注目。
シンシアがカタラーニの『ラ・ワリー』を歌うシーンを見れば、ジュールが彼女に恋する気持ちが何となくわかります。
ポンヌフの恋人【1992年】
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ジュリエット・ビノシュとドニ・ラヴァンの出世作。
工事のため、閉鎖中のポンヌフで暮らす火吹き芸人アレックス。失明しそうになりながらも絵を描くミシェル。彼らは同じポンヌフで暮らし始め、いつの日からか恋仲に。
ミシェルと一緒にいたいアレックスは、地下鉄の通路に眼の治療法が見つかったというポスターが貼りだされた時もわざと教えませんでした。しかし、ミシェルはラジオでそのニュースを聴いてしまいます。
映画『タイタニック』も、この映画に影響を受けて撮影された部分があると言われています。
パリ空港の人々【1995年】
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実際にシャルルドゴール空港に住んでいた男性をモデルとした映画です。のちに映画『ターミナル』のモデルにもなりました。主役は『髪結いの亭主』で知られるジャン・ロシュフォールが演じています。
モントリオールでパスポートを盗まれ、そのままパリに来てしまったアルチュロ(ジャン・ロシュフォール)。入国できず空港に泊まることになった彼を、ギニアの少年ゾラが自分の部屋に誘います。そこには、コロンビアから国外追放されたアンジェラ、自称元軍人のセルジュ、言葉が通じないナックも住んでいました。ゾラの強制送還が決まったため、空港を抜けだし、みんなでパリ観光に向かおうとアルチュロが提案します。
空港で足止めというと重いイメージですが、この映画の中では空港でうさぎ狩りをして生計を立てるなど、たくましく生きています。少しシャルルドゴール空港空港に親しみがわく映画です。
アメリ【2001年】
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舞台は、パリの下町モンマルトル。おたく気質で内気なアメリ(オドレイ・トトゥ)が、捨てられた証明写真を集める趣味を持つ青年ニノに恋をする物語。
公開当時は、レトロな色調とアメリのファッションがおしゃれな女子に大人気で、作中に出てくるクレームブリュレも話題になりました。
アメリを演じたオドレイ・トトゥはこの映画で大ブレイク。アメリが働いている設定の"カフェ・ドゥ・ムーラン"ですが、実はジャン・ピエール・ジュネ監督も通っていたそうなので、運が良ければ出会うことができたのかも。
ビフォア・サンセット【2005年】
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『ビフォア』シリーズの第2弾。リチャード・リンクレーター監督と共に、主演のイーサン・ホークとジュリー・デルピーも脚本を手掛けているので、長回しのセリフも息ぴったりです。
本のプロモーションでパリを訪れたジェシー(イーサン・ホーク)は、9年前に1日だけウィーンの町で過ごしたセリーヌ(ジュリー・デルピー)に再会。2人は、ジェシーが帰りの飛行機に乗るまでの間、パリの町やカフェ、セリーヌの部屋を回り、会話を続けます。
『ミッドナイト・イン・パリ』にも登場するシェークスピア・アンド・カンパニー書店が冒頭に登場。途中で立ち寄るピュア・カフェと共に、パリに行ったらぜひ立ち寄ってみたいスポットです。
ミッドナイト・イン・パリ【2012年】
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外国人から見たパリの魅力が満載の、ウディ・アレン監督作品。彼はこの作品で2012年のアカデミー賞脚本賞を受賞しています。
婚約者とその両親と一緒にパリ旅行に来たギル(オーウェン・ウィルソン)。ダンスに行く婚約者と別行動をとったギルは、深夜の町でクラシックカーの乗客に誘われます。その車で向かった先には、フィッツジェラルド夫妻など、ギルが憧れる1920年代の有名人がいっぱいいたのです。
ギル役は『ダージリン急行』のオーウェン・ウィルソン、サルバドール・ダリ役はエイドリアン・ブロディ、ガートルード・スタイン役はキャシー・ベイツが演じています。
オープニングに流れるパリの町並みは、どこも絵になるところばかり。この作品に登場する、ヘミングウェイが実際に通ったというビストロ・ポリドールにも注目です。
ウィークエンドはパリで【2014年】
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結婚30年を迎えたイギリス人夫婦が、新婚旅行で訪れたパリを再び訪れます。しかし、部屋は思っていたよりも狭く、不満な妻のメグ(リンゼイ・ダンカン)。タクシーでパリを巡り、テラスからエッフェル塔が見える高級ホテルにチェックイン。観光をして機嫌を取り戻したメグに、夫のニック(ジム・ブロードベント)は大学をクビになりそうだと告げ...。
今まで羽目を外してこなかった夫婦の、反抗期のようなパリ旅行が魅力の作品。監督は『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッチェル、『ザ・フライ』のジェフ・ゴールドブラムが、ニックの後輩役で登場します。
この映画では、ゴダールの映画『はなればなれに』が効果的に使われています。原題の『Le Week-end』もゴダールの『ウイークエンド』に影響を受けたのかもしれません。
今回は実際に現地へ行ってみたくなってしまうような、パリを舞台にした映画10本をピックアップしてみました。パリの魅力を描いた映画はたくさんあるので、自分なりのお気に入りを見つけてみてください!
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