今回は、数多くの名作を産んだ海外の医療ドラマの中からぜひ観ていただきたい10作品を紹介します。
目次
ER緊急救命室【1996年】
あらすじ
シカゴのクック郡総合病院のER(緊急救命室)で研修医として働くことになったカーター(ノア・ワイリー)は、初日から患者の血を見て倒れるなど散々なスタート。ベントン医師(エリク・ラ・サル)による外科研修が始まると、ERには昼夜を問わず次々と急患が運び込まれてきます。一瞬の判断が患者の生死をも分けてしまう厳しい環境で、仕事や恋に悩みながら成長していきます。
見どころ
映画『ジュラシック・パーク(1993年)』や『タイムライン(2004年)』などで知られるヒットメーカー、マイケル・クライトンが製作総指揮を務め、スティーブン・スピルバーグ率いるアンブリン・テレビジョンが共同製作した大ヒットドラマ。小児科医ダグラス・ロス役のジョージ・クルーニーは本作をきっかけに才能を認められ、映画スターとしての地位を確立しました。
シカゴ・ホープ【1996年】
あらすじ
アメリカの医療研究を中心とした私立総合病院シカゴ・ホープには、世界最高レベルの医療機器、天才医師が集まっていました。傲慢で自己中心的な脳神経外科医ガイガー(マンディ・パティンキン)は欠点や家族との問題を抱えながら、患者の命を救うために奔走します。
見どころ
同時期に日本で放送された『ER緊急救命室』と比べられることがありますが、本作は舞台が総合病院ということもあり手術シーンが少なく、医師や患者、その家族の心の葛藤が中心に描かれた作品です。エピソードごとにミュージカル、サスペンス、アクションと様々な演出がされるなど、遊び心が感じられます。
グレイズ・アナトミー 恋の解剖学【2006年】
あらすじ
シアトル・グレース病院で働くことになった研修医のメレディス(エレン・ポンピオ)。その病院で新しく上司となったシェパード先生(パトリック・デンプシー)は、前日に偶然バーで出会い一夜を共にした男性だったのです。メレディスの同期は、仕事のために上司と寝たと非難し、彼女とシェパード先生の関係は複雑になっていきます。
見どころ
メレディスの理解者であるクリスティーナを演じたサンドラ・オーは、野心家で出世のためなら手段を選ばない存在感のある演技が認められ、ゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞。全米ABCネットワークで2005年からロングランヒットが続く大人気ドラマです。
プライベート・プラクティス:LA診療所【2013年】
あらすじ
シアトル病院で外科部長となる夢を断たれ、夫との復縁にも失敗した女医アディソン(ケイト・ウォルシュ)。新たな幸せを求めてLAやってきた彼女は、友人が経営する共同医療クリニックで新生児外科医として働くことに。古い友人で生殖医療の専門家ナオミ(オードラ・マクドナルド)に支えられながら、開業医としての新たな生活が始まります。
見どころ
『グレイズ・アナトミー』のスピンオフドラマ。40歳を目前にしたアディソンが、サンタモニカで開業医として新しい生活をスタートさせる姿が描かれています。専門分野を持つ優秀な開業医が出てくる医療センターでの物語が展開される一方、大人の恋愛要素も強く、勢いだけでは突き進めないアラフォーならではの恋愛事情を上手く表現しています。
ドクター・ハウス【2009年】
あらすじ
天才医師ハウス(ヒュー・ローリー)は、情が移り診断に影響することを恐れ、患者に直接会うことを嫌う偏屈者。そんな性格が災いし雇い手が無くなった彼は、大学時代から親交のあるリサ(リサ・エデルシュタイン)が院長を務めるプレインズボロ教育病院で診断科を創設することに。他の医師が解明出来ない病の原因を、専門分野の能力や個性を生かして突き止めていきます。
見どころ
天才医師ハウスは"シャーロック・ホームズ"をモデルに作られたキャラクターで、ハウスと親友ウィルソンは、ホームズと相方ワトソンのオマージュとして描かれました。死に直面した時にどのような選択をするか、という深いストーリーが高く評価され、シーズン1ではエミー賞の脚本賞を受賞しています。
救命医ハンク セレブ診療ファイル【2012年】
あらすじ
ニューヨークの大病院で将来を約束されていたER医師のハンク(マーク・フォイアスタイン)。しかし、黒人青年と病院理事のどちらを手術するか選択を迫られ、重症の青年を優先したことが原因で解雇されてしまいます。会計士の弟エヴァン(パウロ・コスタンゾ)は、傷心した彼にセレブ専門の"コンシェルジュ・ドクター"として開業することを勧めるのでした。
見どころ
セレブ相手の医療ドラマということもあって、毎日パーティ三昧、エステ三昧の生活ぶりが垣間見れます。作中ではセレブを皮肉に描いたシーンが多く、一般的な庶民には共感が得られる痛快ドラマとなっています。アンドリュー・マッカーシーやサマンサ・マシスなど、80年代から90年代にスクリーンで活躍した俳優もゲスト出演しているので必見。
天才少年ドギー・ハウザー【1992年】
あらすじ
14歳の医学博士になった天才少年ドギー(ニール・パトリック・ハリス)。16歳になったドギーは医者として働く傍ら、知能指数以外は普通の大学生。隣に住む親友ビニー(マックス・カセラ)との平凡な日常、ガールフレンドとデート、そして患者と向き合うことで学んだことを日記に綴っていきます。
見どころ
高校生が外科医という海外ドラマならでは斬新な設定。ドギーを演じたニール・パトリック・ハリスは子役から活動をしており、2014年にはロックミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』でトニー賞主演男優賞を受賞。私生活ではゲイであることを公表し、養子を設けるなど話題となりました。
しあわせの処方箋【2009年】
あらすじ
バージニア州、リッチモンド・トリニティ病院で看護師長を務めるクリスティーナ・ホーソン(ジェイダ・ピンケット・スミス)。医師や経営者であっても臆せず患者のために意見を言う彼女に、医療現場の看護師たちは信頼を置いていました。クリスティーナは家庭の両立に悩みながらも、患者の抱える不安やトラブルを解決するべく奔走します。
見どころ
主人公クリスティーナ・ホーソンを演じるのは、『マトリックス リローデッド(2003年)』での活躍が評価されたジェイダ・ピケット・スミス。本作がドラマ初主演で、仕事と家庭の両立に悩む女性を演じています。スミス本人も、3人の子どもを抱える母親ということもあり、リアルな母の表情を見せています。
ボディ・オブ・プルーフ 死体の証言【2011年】
あらすじ
犯罪多発地帯、フィラデルフィア。一流の脳神経外科医だったミーガン・ハント(ダナ・デラニー)は、交通事故の後遺症による手の痺れが原因で検視官に転身することに。"犯罪の犠牲者の遺体は事件を語る"という信念を持ち、心の痛みが分かる犯罪捜査のプロとして次々に難解事件に挑みます。
見どころ
医療ドラマの論理的観点と、犯罪ドラマの臨場感を掛け合わせた本作。天才的な頭脳を持つミーガンでも人間関係を築くことに苦手意識を持ち、自分の娘との距離に悩む姿は多くの人の共感を得ました。主演のダナ・デラニーは2011年、雑誌ピープルが選ぶ「最も美しい100人」で第9位に選出されたこともあります。
ハート・オブ・ディクシー ドクターハートの診療日記【2013年】
あらすじ
ゾーイ・ハート医師(レイチェル・ビルソン)は医学部をトップで卒業後、父親を継ぎ心胸郭外科医になる予定でした。しかし、経験不足でフェロー職を得ることができなかった彼女は、見知らぬ医師ハーレーからの誘いを受け、田舎町の診療所に勤務することに。しかし町に着くとハーレーはもう亡くなっており、診療所の半分をゾーイに与えるという遺言が残っていたのでした。
見どころ
本作の製作指揮を務めたのは、『The O.C.(2006年)』、『ゴシップガール(2010年)』の監督・脚本で知られるレイラー・ガーシュタイン。主人公ゾーイ医師を演じるレイチェル・ビルソンは、『The O.C.』でブレイクして以来、4年ぶりの連続ドラマ主演作となりました。作中で見せるゾーイのスタイリッシュな衣装にも注目です。
最後に
以上、海外の医療ドラマを10作品ご紹介しました。マイケル・クライトンが製作総指揮を執り、スティーブン・スピルバーグが共同製作した『ER緊急救命室』が大ヒットしたことで、注目を浴びた海外医療ドラマ。非日常的な世界に引き込んでくれる作品をぜひ堪能してくださいね!
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