『魔術師マーリン(2008〜2012年)』のような剣と魔法が織りなす純粋なファンタジーから、『グリム(2011〜2017年)』のようなスタイリッシュなダーク・ファンタジー、圧倒的なスケール感で描かれる歴史ドラマ『ラスト・キングダム(2015年〜)』などなど。
今回は、Netflixで視聴できる作品の中から、様々な世界観で描かれる海外のファンタジードラマを10作品ご紹介します。
目次
魔術師マーリン【2008〜2012年】
あらすじ
魔法が禁忌とされているアルビオン。生まれつき魔法が使えるマーリン(コリン・モーガン)は、村八分を恐れる母親の意向でキャメロット王国へ移ることに。医師ガイアス(リチャード・ウィルソン)の元で暮らす予定でしたが、あることがきっかけでアーサー王(ブラッドリー・ジェームズ)を怒らせてしまうのでした。
見どころ
イギリスの有名な古典「アーサー王伝説」を元にし、あえて魔術師を主人公にした本作。アーサー王が嫌味なキャラクターとして登場し、最終的には和解して相棒になるという展開が斬新で惹きつけられます。魔法やドラゴンが登場する正統派ファンタジーであり、コメディ要素が随所に盛り込まれているため家族で楽しむのにピッタリの作品です。
ヴァン・ヘルシング【2016年〜】
あらすじ
ゾンビのように凶暴化したバンパイアが地上を支配する、文明崩壊後のアメリカ。廃病院に立てこもる軍人アクセル・ミラー(ジョナサン・スカーフ)は極秘の任務を受け、3年間昏睡しているバネッサ・ヘルシング(ケリー・オーバートン)を保護していました。ある日、目を覚ましたバネッサは生き別れた娘を探すと言い出し、アクセルの制止を振り切って荒廃した街に繰り出します。
見どころ
ブラム・ストーカーの小説に登場する、吸血鬼ハンターの名誉教授ヴァン・ヘルシングの娘を主人公として制作された本作。近未来におけるバンパイアという設定は斬新で、SFとファンタジーの両ジャンルを楽しむことができます。予想を裏切られるような展開が多く、ダークファンタジーの重厚感を現代の設定で楽しみたい人におすすめです。
マルコ・ポーロ【2014〜2016年】
あらすじ
商人の家で生まれ育ったマルコ・ポーロ(ロレンツォ・リチェルミ)は、父の船に乗せられてアジアへと行商の旅に出ます。しかしマルコは、モンゴル帝国にたどり着くと、父親の取引のために人質として引き渡されてしまうのでした。親の裏切りに絶望していたマルコでしたが、モンゴル帝国を治める皇帝クビライ・ハーン(ベネディクト・ウォン)に気に入られ、徐々にモンゴルでの生活を受け入れ始めます。
見どころ
マルコ・ポーロが書き残した「東方見聞録」をドラマ化した本作。当時栄華を誇っていたモンゴル帝国の姿をダイナミックに描き、ベネディクト・ウォン演じるクビライ・ハーンのカリスマ性も相まって壮大な歴史ファンタジー作品となっています。人質であるマルコが、その洞察力からクビライに魅入られて次第に重要な役を任されていく成長の過程は必見です。
グリム【2011〜2017年】
あらすじ
オレゴン州で殺人課の警官ニック・ブルクハルト(デヴィッド・ジュントーリ)は、道行く人が化け物のように見える幻覚に悩まされていました。そんな中、叔母マリー・ケスラー(ケイト・バートン)が突然彼のもとに現れ、ニックがヴェッセンという魔物を狩るグリム一族の一員であることを言い渡します。一族に伝わる古文書や武器を渡されたニックは、魔物狩りの使命に身を投じていく事になるのでした。
見どころ
グリム童話をモチーフにしたキャラクターが登場し、各話ごとに違ったおとぎ話がテーマとなり展開。子ども向けとして語られることが多いグリム童話の残酷な一面を取り扱い、ダークな世界観でありながら陰鬱になりすぎないシナリオ構成となっています。
ラスト・キングダム【2015年〜】
あらすじ
西暦860年のイングランドではヴァイキングの侵略が深刻化し、捕虜とされた領主の息子ウートレッド(アレクサンダー・ドレイモン)。ウートレッドは奴隷のような扱いを受けるも、戦士アール(ピーター・ガンツェラー)に気に入られて養子として迎えられることになります。しかし、領主の座を狙う伯父の策略で、ウートレッドは義父を亡くすことに。天涯孤独となった彼は、故郷への復讐を誓います。
見どころ
原作は、バーナード・コーンウェルの小説「Saxon Stories」。フィクションでありながら、中世イギリスの群雄割拠の時代背景をリアルに描いた本作。ヴァイキングの家庭で育った主人公が、強欲な伯父が併合した土地を奪還するために奔走します。ストーリーのテンポが良く、主人公ウートレッドを取り巻く状況がめまぐるしく変化する緊張感から目が離せません。
マスケティアーズ/三銃士【2014〜2016年】
あらすじ
アトス(トム・バーク)と名乗る盗賊に父親を殺され、復讐を誓ったダルタニアン(ルーク・パスカリーノ)。やっとの思いでアトスに決闘を申し出るも、三銃士の仲間アラミス(サンティアゴ・カブレラ)やポルトス(ハワード・チャールズ)から引きとめられてしまいます。その後、アトスは窃盗の嫌疑で投獄され、ダルタニアンは銃士隊とともに行動することになるのでした。
見どころ
フランスの古典「三銃士」をBBCがドラマ化した歴史ファンタジー。街中のセットをはじめとして当時の中世フランスを精巧に再現しています。物語のメインを飾るダルタニアンと三銃士のキャラ付けが個性的で、痛快なアクションも必見。当時の情勢を反映した政治的な駆け引きが繰り広げられるので、歴史を学ぶこともできます。
シャドウハンター【2016年〜】
あらすじ
ある夜、ティーンエイジャーのクラリー・フレイ(キャサリン・マクナマラ)は、自分にしか見えない男ジェイス(ドミニク・シャーウッド)とぶつかり困惑します。魔物狩りの集団「シャドウハンター」に所属する戦士だというジェイスを追ったクラリーは、シャドウハンターたちの戦闘を目撃。その後クラリーは、ジェイスの導きで自分がシャドウハンターの家系にあることを知るのでした。
見どころ
戦闘シーンが豊富に盛り込まれており、アクション好きにおすすめのダーク・ファンタジー。原作は、カサンドラ・クレアの小説「シャドウハンター」シリーズです。ティーンエイジャー向けの作品として、キャサリン・マクナマラやドミニク・シャーウッドなど美男美女の若手俳優が登場し、複雑な恋愛も展開します。
シャナラ・クロニクルズ【2016年〜】
あらすじ
核戦争によって滅びた未来。エルフの王女アンバリー(ポピー・ドレイトン)は、魔物を封印する聖なる樹「エルクリス」を守護する"選ばれし者"に任命されます。強力な賢者ドルイドの生き残りであるアラノン(マヌー・ベネット)は、エルフの王イーヴンタイン(ジョン・リス=デイヴィス)に災いが近いことを警告。エルクリスが枯れる時に魔物が復活すると言い渡すのでした。
見どころ
テリー・ブルックスのファンタジー小説「シャナラの妖精石」を原作にした本作。主要キャラクターも多く登場し、アンバリーをはじめ、エルフと人間の子ウィル(オースティン・バトラー)、華麗な女盗賊エレトリア(イバナ・バケロ)など個性的なキャラクターが物語を彩ります。種族の違うキャラクターたちが、一致団結して旅に出る姿から冒険心をくすぐられます。
スパルタカス【2010年】
あらすじ
スパルタカス(アンディ・ホイットフィールド)は、ローマ軍の将軍グラベル(グレイグ・パーカー)から補助軍として招集され、かつてトラキア人を侵略したゲタイ人の討伐に向かいます。功名心の強いグラベルは途中で作戦変更しますが、スパルタカスはゲタイ人からの襲撃を許すとして反発。無事ゲタイ人を追い返すも、スパルタカスは再びグラベルに捕らえられ、剣闘士に仕立て上げられてしまいます。
見どころ
紀元前に起きた「スパルタクスの反乱」を元に制作された本作。メガホンを取るのは映画『スパイダーマン(2002年)』で有名なサム・ライミ監督。ダイナミックな演出と、めまぐるしく移り変わる展開が見どころの本作。殺戮やセクシャルなシーンも含め、躍動感溢れる作品に仕上がっています。
ミルドレッドの魔女学校【2017年】
あらすじ
絵を描くのが大好きな少女ミルドレッド・ハブル(ベラ・ラムジー)はある日、カックル魔法学校の受験生モード・スペルボディ(メイブ・キャンベル)が箒に乗ってベランダに突っ込んでくるところを目撃。メガネを無くした彼女を助けると、モードは魔法学校まで連れていってくれると言い、ミルドレッドは好奇心の赴くままに魔法学校を訪れます。
見どころ
ジル・マーフィの児童文学を原作にしたハートウォーミングなファンタジー。お茶目で失敗ばかりなミルドレッドの魔女としての成長が描かれています。魔法が日常生活に違和感なく溶け込んでいて、身近な世界観で楽しめます。劣等生の扱いを受けながらも健気に勉強を続けるミルドレッドの姿は必見です。
最後に
魔法やモンスターの現れる冒険物語や、史実に基づいた重厚な歴史劇など、全くの別世界で織りなされる物語はシナリオや人間ドラマだけでなく世界観そのものを楽しめるものばかり!ぜひ壮大なファンタジーの世界に思いを馳せてみてくださいね!
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