そこで今回は、Netflixで視聴可能なラブロマンス映画の中から、ドラマ、ファンタジー、コメディ、アクションの4ジャンルに分けて10作品ご紹介します。
目次
チェイシング・エイミー【1998年】
ジャンル:ドラマ
あらすじ
人気漫画家のホールデン(ベン・アフレック)は、コミックマーケットで駆け出し漫画家の女性アリッサ(ジョーイ・ローレン・アダムス)に出会います。彼女こそ、ホールデンがずっと探していたような完璧な女性でした。しかしアリッサがレズビアンであることを知ります。それでもホールデンは彼女に思いを募らせ、自分の気持ちを伝えますが…。
見どころ>
惚れた女性の過去がどうしても気になってしまう、ダメダメで不器用な人気漫画家ホールデン。またそんなホールデンに「男性を好きになるのは世界がひっくり返るくらい難しい」というアリッサにも秘密が。誰にでも過去はあって、その過去が今を作り上げているのに、詮索してしまいたくなる気持ちはきっと誰しもが経験することでしょう。妙に苦しいのは、ケビン・スミス監督が実際に経験したことを元にしているからなのです。
途中、ホールデンの友人として登場するジェイとサイレント・ボブはスミス監督の映画『クラークス(2000年)』から『ドグマ(2000年)』にまで登場するオリジナルキャラクターで、彼らのおバカコメディ単独作『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲(2007年)』まで作られています。
パロアルト・ストーリー【2015年】
ジャンル:ドラマ
あらすじ
カリフォルニア州パロアルトに住む女子高生エイプリル(エマ・ロバーツ)は将来の夢もなく、進路に悩んでいます。しかし所属するサッカーチームのコーチ、ミスターB(ジェームズ・フランコ)のお気に入りの生徒です。エイプリルはクラスメイトのテディ(ジャック・キルマー)に興味があるものの、ミスターBにも思いを寄せているのでした。
見どころ
ジェームズ・フランコが育った街が舞台の恋愛ストーリーで自身の経験も交えて綴った原作を、フランシス・F・コッポラの孫娘であるジア・コッポラが映像化した作品です。チームメイトに混じって下世話をしないような女の子でありながら、将来に不安を持ち、タバコを吸ったり、パーティでお酒を飲んでいるエイプリル。
恋も将来も両親との関係もうまくいかないと思っている時に出会う、同級生のテディと大人の魅力を持つコーチ、ミスターB。彼らとの間に揺れ動く"素直じゃない"10代の気持ちを、可愛らしく気だるい雰囲気と音楽の中で的確に描いています。
ローラーガールズ・ダイアリー【2010年】
ジャンル:ドラマ
あらすじ
テキサス州の田舎町で暮らすブリス(エレン・ペイジ)は母親に言われるがまま美人コンテストに出場する日々を送っていました。そんなある日、街で出会ったのはローラーダービーをする女性たち。リンクの上で泥臭く、それでも可愛く戦う彼女たちにすっかり魅了されたブリスはローラーダービーの世界に飛び込むのでした。
見どころ
女優のドリュー・バリモアの初監督作品。田舎町に住む少女が、ローラースケートを履きリンク上で点数を競うチーム格闘技の世界に足を踏み込み、自分の夢や目的を見つけていくストーリーです。
ブリスは田舎町の美人コンテストでは経験できなかったような、選手たちとの友情やエキサイティングなパーティーなど刺激的すぎる世界に飛び込んでいきます。もちろん恋愛でも、これまで出会えなかったようなイケてるバンドマンと恋に落ちたり、楽しいことだらけなのです。とにかく彼との恋愛模様が甘酸っぱくて堪らない!
ちなみに劇中のローラーダービーの試合は全てスタントなしで、女優さんたちが特訓を経て実際にプレイしています。甘酸っぱい恋愛と臨場感あふれるローラーダービー、キュートなコスチュームに個性的な選手たちなど、魅力がたくさん詰まった作品です。
ワンナイト・ワンラブ【2012年】
ジャンル:ドラマ
あらすじ
イギリス最大級のロックフェス、「T・イン・ザ・パーク」。このフェスに出演するアメリカの売れっ子バンドのボーカル、アダム(ルーク・トレッダウェイ)と無名のガールズバンドで歌うモレロ(ナタリア・テナ)は小さなことで口論になってしまいます。それを見かねた男に冗談半分に手錠をかけられてしまい、2人は仕方なく共に行動することになりますが…。
見どころ
非日常な空間のロックフェスで始まった悪ふざけにより、バンドマン2人が行動を共にするという一風変わったストーリーです。手錠の鍵は消え、お互いには恋人もいるのに仕方なく一緒にステージに立ったり、眠ったり、お酒を飲んだり、嫌い合っていた2人が1日中一緒にいることで理解しあい、惹かれあっていく存在に変わっていきます。
そんな夢みたいな話を、フェス特有の高揚感や鳴り続ける音楽、遠くできらめくライトがさらに幻想的に描いていきます。実際にスコットランドで行われたフェスにて単発的に取られた作品ゆえ、2人の感情はリアルですし、周りの雰囲気は夢のようでありながらもやっぱり現実味があります。1つ1つは地味なのになぜかドラマチックなアダムとモレロの1晩を楽しんでください。
ムーンライズ・キングダム【2013年】
ジャンル:ファンタジー
あらすじ
周りにうまく馴染めない少年サム(ジャレッド・ギルマン)と少女スージー(カーラ・ヘイワード)は、ある日駆け落ちすることに。そして愛の拠点"ムーンライズ・キングダム"で夢のような時を過ごします。一方で駆け落ちを知った両親や島をひとりで守っているシャープ警部(ブルース・ウィリス)、ボーイスカウトのウォード隊長(エドワード・ノートン)は混乱しながらもサムとスージーを追いかけるのでした。
見どころ
キラキラしていて、ファンタジックで可愛らしい世界観が特徴のウェス・アンダーソン監督が描く、少年と少女の不思議な駆け落ち。舞台が小さな島であったり、彼らの住む家も着ている服も全てが絵本の世界から飛び出したよう。"駆け落ち"というテーマがありながら物語の展開も摩訶不思議で、仕掛け絵本を開いているような気持ちになります。ミニチュアを見ているような、アンダーソン監督が作り上げる独特な世界を覗くだけでキュンとしますよね。
サムとスージーの駆け落ちは12歳の子どもたちらしく甘酸っぱくて可愛らしさもありますが、本当に死ぬ気で逃げ続けようとする姿は刹那的です。そして、アンダーソン作品に必ずと言っていいほど出演しているビル・マーレイは今回はスージーのパパとして登場します。また映画ファンの間では、ハロウィーンの仮装でサムが着るボーイスカウトの制服とスージーのピンクのワンピースを真似るのが人気!ぜひカップルで挑戦してはいかがですか?
恋人はゴースト【2005年】
ジャンル:コメディ
あらすじ
女医として仕事三昧な日々を送っていたエリザベス(リース・ウィザースプーン)は恋人もいないまま交通事故に遭い、昏睡状態に陥っていまいます。また同じ町に住むデヴィッド(マーク・ラファロ)は妻に先立たれ、無気力です。そんなデヴィッドが新しく購入した家はかつてエリザベスが暮らしていた家でした。そして生き霊としてたびたびデイヴィッドの前に現れるエリザベスが気になり始めます。彼女は命を取り戻せるのか、そして恋の行方はどうなるのでしょうか…。
見どころ
幽霊との恋愛を描く映画といえば『ゴースト/ニューヨークの幻(1990年)』を思い浮かべる方が多いと思います。『恋人はゴースト』はそんな感動的な話ではなく、生き霊として現れるエリザベスと幽霊のエリザベスに振り回されるデヴィッドのドタバタコメディになっています。展開も王道のラブコメという感じで、予想は簡単。それでも最高にロマンチックでキュンキュンしてしまうおとぎ話のようなラブコメはついつい観たくなってしまいますよね。
さらに『キューティ・ブロンド(2002年)』でお馴染みのチャーミングなリース・ウィザースプーンと『はじまりのうた(2015年)』や『アベンジャーズ(2012年)』など様々な作品に出演している色気ムンムンのマーク・ラファロの組み合わせとなれば、さらに観たくなること間違いなしです。
13ラブ30 サーティンラブサーティ【2004年】
ジャンル:ファンタジー
あらすじ
13歳の誕生日を迎えたジェナ(ジェニファー・ガーナー)の"誕生日の願い事"は早く大人の女性になること。幼馴染のマット(マーク・ラファロ)から願いの叶う粉をふりかけてもらいます。次の日、ジェナは目覚めると30歳、雑誌記者の敏腕編集者として順風満帆な生活をしていたのです。その日から、見た目は大人で中身は子どものまま、憧れだった大人の女性として生きることを余儀なくされますが…。
見どころ
『恋人はゴースト』同様、おとぎ話のようなラブコメディであり、こちらもマーク・ラファロが一途なマットを熱演。ファンタジー感がかなり強い本作品、日本の劇場では未公開に終わりましたが、アメリカでは大ヒットしていたようです。魔法の粉により、子どもの頃に誰しもが憧れる"自由な大人"に実際になってしまったジェナ。雑誌の編集者であり、イケメンの彼氏もいて一見順風満帆な人生を歩んでるように思えました。
しかし13歳の誕生日以降、大切な幼馴染のマットや家族などたくさんの人を傷つけていたイヤな女になってしまっていたことを知ります。見た目は30歳で中身は純粋な13歳のジェナが思う本当に大切なことや、彼女の考える雑誌の企画内容こそ大人として生きる私たちが普段忘れかけている大事なことかもしれません。そして予告にもちらっと登場する、ジェニファーやマークがマイケル・ジャクソンの「スリラー」を踊るシーンも必見です。
スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団【2011年】
ジャンル:コメディ
あらすじ
カナダ・トロントに住む売れないバンドのベーシスト、スコット・ピルグリム(マイケル・セラ)はニューヨークから越してきた美少女ラモーナ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)に一目惚れし付き合います。バンドコンテストに出場した日、スコットは空から降りてきたラモーナの元カレ、マシューと戦う羽目になります。マシューをなんとか倒すと、ラモーナは「自分と付き合うためには7人の邪悪な元カレ軍団と戦わなければならない」とスコットに告げるのでした。
見どころ
一目惚れした子と付き合ってみたら次々と元カレが襲ってくる…という全く新しいラブコメです。カナダのコミック作品「スコット・ピルグリム」が原作であり、映画はまるでゲームをプレイしているかのようなコンボの表示が現れたり、敵を倒すと大量のコインが降ってきたりとユニークです。肉弾戦は空を飛んだり、吹っ飛んだりゲームさながら。またバンドマンらしく音楽を武器に戦うのも楽しいです。
ダメダメだったスコットが愛するラモーナのため、文字通りボロボロになりながら戦う姿に夢中になれます。ラブコメでありながら題材はゲームと音楽であり、「ゼルダの伝説」の曲が聞こえてきたり、ストリートファイターみたいだったり、アメリカのミュージシャンBECKが曲を書き下ろしていたり、男性でもはまってしまう要素たっぷりのラブコメなのでカップルでも楽しめる作品です。
トゥルー・ロマンス【1994年】
ジャンル:アクション
あらすじ
ある夜、クラレンス(クリスチャン・スレーター)はアラバマ(パトリシア・アークエット)という女性と運命的な出会いを果たし、翌朝に結婚します。アラバマは雇われたコールガールでしたが、2人の愛は本物でした。そこでクラレンスはアラバマのヒモを殺し、彼女の荷物を取り戻します。しかしその荷物は取り間違えであり、アラバマのものではなくイタリアン・マフィアのヘロインだったのです…。
見どころ
クエンティン・タランティーノが脚本を、トニー・スコットがメガホンを取った暴力に塗れたラブストーリー。あまりにも激しく恋に落ちた2人を見ているとすぐに別れてしまうのかと思ってしまいますが、彼らは終始お互いを疑うこともなく、クラレンスがヒモを殺してもアラバマは「冗談でしょ、殺したなんて…。なんてロマンチックなの!」と言い切ってしまうほど愛し合っています。タイトルにそぐわないほどのヴァイオレンス、そして多くの犠牲を伴いながら2人はマフィアから逃げていきます。
愛のための行動と血が飛びまくる暴力が良いバランス感ゆえ、残酷な描写もありながら最後まで観られてしまうのです。彼らの一途な関係はSky Cinemaによる映画のベストカップルTop50に入るほど!また脇役にゲイリー・オールドマンやブラッド・ピットなどのスターが出演しているのも注目ポイントです。
エージェント・ウルトラ【2016年】
ジャンル:アクション
あらすじ
ダメ男のマイク(ジェシー・アイゼンバーグ)は恋人のフィービー(クリステン・スチュアート)に最高のプロポーズをしようと計画するもののなかなかうまくいきません。そんなある日、バイト中に謎の暗号を聞かされたマイクの身体は、眠っていた能力を覚醒させるのでした。そう、彼はCIAが極秘計画でトレーニングされたエージェントだったのです。
見どころ
『アドベンチャーランドへようこそ(2009年)』で恋人役を演じたジェシーとクリステンのコンビが再び!『アドベンチャーランド〜』でお似合いだっただけに、これだけで期待が膨らんでしまう作品。
例えば『ボーン・アイデンティティ(2003年)』や『イコライザー(2014年)』などこれまでも記憶を無くした最強エージェントが主人公の作品が公開されてきましたが、ここまでダメ人間はいなかったと思います。マリファナばっかり吸って、コンビニバイトもままならず、全部彼女任せ。それでも彼らは『トゥルー・ロマンス』の2人に負けない愛で結ばれています。
また『トゥルー・ロマンス』ほど残酷ではありませんが、CIAの追っ手と戦うアクションシーンも必見。コメディっぽく昇華されているため非常に観やすいのが嬉しいポイントです。ちなみにこのお似合いすぎる2人は、2017年にウディ・アレン監督の『カフェ・ソサエティ』でまた恋人役として出演しています。
終わりに
以上、Netflixで観られる多彩なジャンルの恋愛映画でした。王道のラブコメも、苦しいヒューマンドラマも、アクションたっぷりの作品もコメディも揃っています。そして、恋愛映画が苦手…なんて方でも観やすいい作品が集まっているので、是非チャレンジしてみてくださいね。
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