CuRAZY-cinema[クレイジーシネマ]
CuRAZY-cinema[クレイジーシネマ]は映画・ドラマに関するニュースや気になる情報・感想・評価・ネタバレや画像、動画を掲載しています。

一撃で敵を倒すニューヒーロー?!アニメ『ワンパンマン』を徹底解説

物語には王道が存在しますが、ヒーローものとはそんな王道パターンの典型ともいえるジャンルです。『ワンパンマン(2015年)』は一見すると王道とは言えないかもしれません。一撃で強敵を倒してしまうサイタマ(CV:古川慎)や、彼の強すぎるが故の虚しさはどこか新鮮なものに映ります。しかし、絶望的状況を打破する彼のワンパンは爽快の一言であり、他のキャラクターと織り成す人間ドラマという点でも非常に高度な作品です。

『ワンパンマン』原作情報

51mdoTwYUYL._SX318_BO1,204,203,200_
amazon.co.jp

原作は2009年にWeb上に公開された漫画家ONEによる作品。特筆すべき点は、元々ONEが漫画の練習の為に描き、ネットに上げたもので商業目的ではなかったということ。それにも関わらず、戦闘シーンの迫力、表現力、ストーリーには引き込まれるものがあります。

その後、徐々に閲覧数が増え、遂にはヤングジャンプで村田雄介によるリメイク連載が開始。アニメは村田雄介が作画を手掛けたリメイク版が元になっています。主人公サイタマと同じく、経歴、力いずれもイレギュラーな作品と言えるでしょう。



『ワンパンマン』のあらすじと見どころ

ワンパンマン
amazon.co.jp

あらすじ

強くなり過ぎたと思い悩む男がいました。怪人や宇宙人により、常に平和が脅かされている世界。ヒーロー協会に所属し、S級からC級にランク付けされたヒーローたちが平和を守る中、強くなり過ぎたサイタマは今日も一撃(ワンパン)で怪人を倒してしまう事態を嘆くのでした。

見どころ

ヒーローもので重要になってくるのが戦闘シーン。一般的なヒーローものでは、ヒーローはピンチに陥って逆転するパターンが王道ですよね。しかしサイタマは強すぎるため、そうしたピンチに陥ることはありません。その分、他のヒーローが熱く戦う姿が輝きます。

例えば、深海王(CV:小山力也)という絶望的な強さの怪人により、A級のヒーローだけでなくS級のジェノス(CV:石川界人)でさえ倒されてしまいます。圧倒的な戦力差、期待されないという現実を知りながらも立ち向かうC級ヒーローの無免ライダー(CV:中村悠一)など。

一見すれば無謀で無駄なものですが、それでも諦めるわけにはいかないというヒーローたちの熱い想いが物語を彩ります。また戦力が拮抗する者同士の戦闘シーンでは、ほとばしる力を圧倒的な映像美で描いているので必見です。

主要キャラクターと担当声優

サイタマ(CV:古川慎)

TVアニメ「ワンパンマン」公式Twitterアカウント(@opm_anime)より

本作の主人公で25歳。タイトル通り、ワンパン(一撃)でどのような敵も倒します。本人によると趣味でヒーローをやっていますが、実は知名度も気にしている様子でジェノスに教えられてヒーロー協会に所属しました。最初のテストにギリギリ合格し、C級からスタートします。

就職活動時に怪人と戦ったことをきっかけに、子どもの頃からの夢であったヒーローを目指すことに。3年間の修行の内容は筋肉トレーニングと精神鍛錬。それでも気が付けば頭が禿げ上がり、異常な強さを身に付けていました。

基本的に一撃で勝負がついてしまうため、利害や達成感を見出せず高揚感もないヒーロー活動を行っていますが、正義感や人々を守る気概は持ち合わせています。とはいえ、ヒーロー活動は趣味であり、強いのは精神においても同じなので糾弾を受けてもへこたれず、他のヒーローのメンツを守るために敢えて悪者になることも厭いません。

戦闘面においては最強ですが、C級ヒーローは週1回悪人や怪人を捕らえなくてはならないというノルマに焦り、ゲームに勝てないと「クソゲー」と連呼するなど、普通の若者と同じような一面も持ちます。必殺技には「普通シリーズ」と「マジシリーズ」があり、大概は普通のパンチで決着がつきますが、一方で強者との戦いを望んでいます。

TVアニメ「ワンパンマン」公式Twitterアカウント(@opm_anime)より

サイタマ役の古川慎はウェブアニメで声優デビューをしました。まさに漫画「ワンパンマン」と同じ経歴の持ち主と言えます。テレビアニメの主な出演作品は、『とある科学の超電磁砲S(2013年)』の班目健治役や『ハイキュー!!』シリーズの金田一優太郎役など。

ジェノス(CV:石川界人)

TVアニメ「ワンパンマン」公式Twitterアカウント(@opm_anime)より

15歳の時に暴走サイボーグにより家族を失い、ジェノス自身も重傷を負いました。その後、クセーノ博士(CV:緒方賢一)によって元サイボーグとしての改造を受け、家族を殺した暴走サイボーグを追っています。こうした背景から、強さへの渇望があり、一撃でどんな敵も倒せるサイタマに一方的に弟子入り。

サイタマのトレーニングメニューを聞いたジェノスは、そんなもので強くなれるはずがないと疑い、サイタマ自身も理解していない強さの秘密があるのではないかと日々サイタマの観察を行います。

ヒーロー活動には興味はありませんでしたが、「ヒーロー協会のテストを一緒に受けに行ったら弟子にする」というサイタマの軽いノリで弟子入りが実現。筆記テスト、体力テストともに満点で、いきなりS級ヒーローに任命されました。サイボーグとしての武器やパーツはいずれも高性能ですが、本人が言うには学習能力がなく、油断してボディが破損することもしばしば。

TVアニメ「ワンパンマン」公式Twitterアカウント(@opm_anime)より

ジェノス役を演じたのは石川界人。ジェノスがサイタマの強さに憧れたのと同じく、石川界人自身も杉田智和や平田広明などの先輩俳優に感銘を受け声優を目指しました。元々演技を志し、アニメも好きになった石川界人がこの職業に就いたのは必然と言えるでしょう。主な出演作品は、『境界のRINNE』シリーズの六道りんね役、『BEATLESS(2018年)』の海内遼役など。

音速のソニック(CV:梶裕貴)

音速のソニック
amazon.co.jp

ヒーローではなく忍びの里出身の忍者で、暗殺から用心棒まで何でも請け負う仕事人。改造型の手裏剣や刀などを駆使して戦います。最大の武器は名前の通りのスピードですが、サイタマに動きを全て見切られ、屈辱的な負け方をした日以来、一方的にサイタマをライバル視するようになります。

一般人を巻き込むことに呵責を覚えない、冷徹で好戦的な性格。相手が強ければ自分の強さが確認できると、歪んだ笑顔を見せる狂気的な面もあります。単なる戦闘狂ではなく、仕事人としての頭の切れもあり、状況を的確に判断することができる人物です。

TVアニメ「ワンパンマン」公式Twitterアカウント(@opm_anime)より

音速のソニックは読者目線で見れば、サイタマに勝つという絶対に不可能な目標を立てた、ある意味で無謀な人物。強さを求める点ではジェノスと似たキャラクターです。そんなソニックを演じるのは梶裕貴。主な出演作品は『七つの大罪』シリーズのメリオダス役、『進撃の巨人』シリーズのエレン・イェーガー役など。

戦慄のタツマキ(CV:悠木碧)

タマツキ
amazon.co.jp
S級2位のヒーロー。小柄な少女に見えますが実年齢は28歳。圧倒的な超能力でで巨大な無数の砲弾の動きを止めたり、隕石を呼び寄せることも可能です。凄まじい超能力を持つため、性格は傲岸不遜。S級のヒーローは協調性がないとバングに言われるも、自分がいれば楽勝だといつでも勝ち気。そんな彼女も、サイタマには「生意気なガキ」と言われたり、無視をされたりする場面があります。

悠木碧公式Twitterアカウント(@staff_aoi)より

子役として芸能人生をスタートさせた悠木碧は、「こども先生」の異名を持ちます。幼少期は正義の味方に憧れを持っていたとのこと。強い女性を演じることも多く、主な出演作品は『魔法少女まどか☆マギカ(2011年)』の鹿目まどか役など。

シルバーファング(CV:山路和弘)

シルバーファング
amazon.co.jp
S級3位のヒーローで流水岩砕拳なる拳法の使い手。既に老人ですが、最前線で戦えるヒーローで強敵のメルザルガルドの攻撃を受けても、「肩こりが取れた」と言うなどあまりダメージを受けません。

さらに、隕石が地球に衝突しかけた際に被害を受けた人物から糾弾されながらも強い信念で応対するサイタマの姿を見て、彼の心身の強さを認めるようになります。失敗を恐れるジェノスにアドバイスを送ったり、タツマキを諫めるなど、年長者らしく若いヒーローを見守る一面も多いです。

青年座映画放送Twitterアカウント(@eigahousou)より

シルバーファングを演じたのは山路和弘。『ワンパンマン』ではヒーロー役ですが、実際には悪役を演じる方が好きとのこと。その理由は、役者の力量でどこまで嫌われることができるかが分かるため。主な出演作品は『MONSTER(2004年)』のティンガー役や、『ONE PIECE』シリーズのセニョール・ピンク役などがあります。

ボロス(CV:森川智之)

TVアニメ「ワンパンマン」公式Twitterアカウント(@opm_anime)より青年座映画放送Twitterアカウント(@eigahousou)より

ダークマターなる宇宙の盗賊団を率いる宇宙人。鋭い牙を持った姿をしていますが、他は地球人と似た姿をしています。「遠い星に自分と互角に戦える者がいる」という予言に半信半疑ながら従い、攻撃を開始。彼の部下だけでもS級ヒーローが苦戦するレベルでしたが、サイタマと出会い久しく味わっていなかった全力の戦いを始めるのでした。生存競争の激しい星で生まれ育ったため、異常なほどの再生能力、環境適応力を持ちます。

青年座映画放送Twitterアカウント(@eigahousou)より

コミカルな役からイケメンまで幅広く演じる森川智之は、柔軟な適応力を持ち、強い相手との戦いを渇望するボロスをどこか彷彿とさせます。トム・クルーズから"美しい声"と評され、専属吹き替え声優もこなしています。主な出演作品は『SLAM DUNK(1993年)』の水戸洋平役など。

最後に

敵味方ともに個性際立つキャラクターの多い『ワンパンマン』ですが、荒唐無稽に見えてどこかリアリティがあります。それは一見現実離れしていながら現実世界を戯画化しているため。そんな背景を知るとさらに面白く、見た人は大きな衝撃を受けるでしょう!