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往年の名作に現代風アレンジを加えた異色作『おそ松さん』徹底解説

2015年10月に第1期がスタートし、その後2017年に第2期が放送された『おそ松さん』。最初の放送から大きな反響を呼び、2018年1月からも放送が継続されています。

「おそ松さん」公式Twitterアカウント(@osomatsu_PR)より
原作である赤塚不二夫先生の『おそ松くん』をもとに、さらにぶっ飛んだギャグやパロディを盛り込んだ『おそ松さん』について魅力を徹底解剖します。

あらすじ

おそ松さん
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その昔、子ども時代に活躍していた松野家の6つ子は時を経て今や20代の大人になりました。しかし、いい大人にもかかわらず6人とも童貞でニート。毎日をだらだらと過ごすダメ人間に成長してしまったのです。子ども時代には6人ひとまとめ、息ピッタリのイメージでしたが、大人になった6つ子はそれぞれに性格も趣味もバラバラ。

そこに、同じく年を重ねたイヤミ(CV:鈴村健一)やチビ太(CV:國立幸)、ハタ坊(CV:斎藤桃子)などの個性的なキャラクターが絡んで、毎回突拍子もない騒動を起こしたり周りの出来事に振り回されたりしながら過ごす毎日が展開されます。



見どころ

「おそ松さん」公式Twitterアカウント(@osomatsu_PR)より
『おそ松さん』では、何といっても破天荒なギャグの連発が見どころです。宇宙に飛んで行ったり街が破壊されたり、モザイク入りの下ネタが連発されたりなどまさにやりたい放題。

またシュールな展開も多く、6つ子や他のキャラクターが悲惨な状態のまま終わるエピソードもしばしばあります。他の作品でイケメン役を多く演じる声優たちがギリギリのネタを発するギャップも楽しめて、ファンとしては声優たちの違った一面が見られるでしょう。

主要キャラクターとキャスト

松野おそ松(CV:櫻井孝宏)

「おそ松さん」公式Twitterアカウント(@osomatsu_PR)より

6つ子の長男で6人の中では原作に1番近いベーシックなビジュアル。主に赤のパーカーを着ています。ギャンブル好きでパチンコや競馬にいそしむダメ人間の見本のような性格です。

おそ松を演じる櫻井孝宏は、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない(2016年)』の岸辺露伴役など多くの役を演じています。そしてアニメやドラマCDのほか映画の吹き替えなどをマルチにこなす声優です。

松野カラ松(CV:中村悠一)

「おそ松さん」公式Twitterアカウント(@osomatsu_PR)より

6つ子の次男で眉毛がキリッとしているのが特徴。青のパーカーや衣装が目印です。かなりのナルシストで、サングラスや革ジャンでカッコつけているものの、そのキザな性格は周りからはウザいと一蹴されています。

カラ松役の中村悠一は、『おおきく振りかぶって(2007年/2010年)』の阿部隆也役をはじめさまざまな役をこなす声優。一方、本人のTwitterではほぼゲームの話が中心のゲーマーとして有名です。

松野チョロ松(CV:神谷浩史)

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6つ子の三男で他の兄弟にあるアホ毛がないプレーンなビジュアル。基本的には緑のパーカーを着用。6人の中では一番の常識人ですが、実は熱心なアイドルオタクでもあります。

チョロ松を担当する神谷浩史は『夏目友人帳』シリーズの夏目貴志役などが代表作。毎年行われる声優アワードで最多得票数の殿堂入りを果たしました。

松野一松(CV:福山潤)

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6つ子の四男でボサボサの髪と半開きの目といったやる気のない見た目。紫のパーカーを着ており、基本的にテンションが低くボソッと辛辣な一言を発する一方、無類の猫好きでもあります。

一松を演じる福山潤は、『暗殺教室(2015年〜2016年)』の殺せんせー役など、個性派からクールな役まで幅広い役を演じ分けます。普段は饒舌であり、体を鍛えることが好き。「じゅんじゅん」の愛称でも親しまれています。

松野十四松(CV:小野大輔)

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6つ子の五男で、いつもヘラヘラした表情で開きっぱなしの口がポイント。黄色のパーカーをだらしなく着て言動が読めない飛び道具的な存在ですが、6人中1番高い身体能力を持っています。

十四松を担当する小野大輔は、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの空条承太郎役をはじめ数々のキャラクターを演じている声優。また、アニメやドラマCDなどのほかに歌や朗読など多彩に活躍しています。

松野トド松(CV:入野自由)

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6つ子の末っ子で、つぶらな黒目とアヒル口で可愛いビジュアル担当。ピンクのパーカーを着るほか、年相応にオシャレ。あざとい性格で女の子とも普通に遊び、6人中最もチャラい性格です。

トド松を担当する入野自由は、子役時代に『千と千尋の神隠し(2001年)』のハク役を演じて話題に。また海外留学するなど、声優の枠にとらわれない活動を行っています。

イヤミ(CV:鈴村健一)

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3本の出っ歯がトレードマークで、自称「おフランス帰り」。口癖は「~ザンス」という、その名のとおりイヤミな性格です。卑怯で狡猾な一方、職を失って放浪するなど不憫な描写もあります。

イヤミを演じる鈴村健一は、『銀魂』シリーズの沖田総悟役などで知られるほか多くの役を演じ、またラジオパーソナリティとしてもたくさんの人に親しまれる声優。歌手活動なども精力的に行っています。

チビ太(CV:國立幸)

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原作では常におでんを持っている子どもでしたが、時を経て大人になった今では屋台のおでん屋を営んでいます。「バーローチクショー」というべらんめえ口調が特徴です。

チビ太役の國立幸は、『ガンダムビルドファイターズ』シリーズのレイジ役をはじめ、少年役を中心に多くの役を演じています。また舞台女優としてもさまざまな作品に出演し、ジャンルを問わず活動中。

弱井トト子(CV:遠藤綾)

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6つ子の幼なじみで、ツインテールの女の子。6つ子の好意を一心に受ける可愛いビジュアルでありながら、自分のためなら6つ子たちを一瞬でなぎ倒す強さを誇ります。

トト子役の遠藤綾は、その可愛らしい声から『マクロスF(2008年)』のシェリル・ノーム役をはじめたくさんの美少女役をこなしています。また、アニメやゲームなどの他に映画の吹き替えを担当した作品も多数。

デカパン(CV:上田燿司)

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裸に大きなパンツ一丁だけを身に着けた小太りのビジュアルと、「ほえ~」という口癖が特徴。基本的には発明家として機械や薬などを発明するも、それがトラブルになることもあります。

デカパンを演じる上田燿司は、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのロバート・E・O・スピードワゴン役ほか、高い演技力に定評があり数多くの作品で脇を固めています。また本作第1期19話でも脇役を17人演じました。

ダヨーン(CV:飛田展男)

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巨大な口と顔を持ち、「ダヨ~ン」が口癖。その口は街や人などを大量に吸い込むことができ、体内には自分自身と同じ見た目の人たちが住んでいるという謎の怪人キャラです。

ダヨーンを担当する飛田展男は、『ちびまる子ちゃん』シリーズの丸尾末男役で有名。また美青年役から老人役まで多彩に演じており、その他舞台俳優やナレーターなどさまざまなジャンルで活躍しています。

ハタ坊(CV:斎藤桃子)

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頭に刺さった旗が特徴で、口癖は「~だじょー」。昔は小さな子どもとして登場し、本作でもビジュアルは同じであるものの、きちんと大人に成長し起業家として大金持ちになっています。

ハタ坊役の斎藤桃子は、『ちょこッとSister(2006年)』のちょこ役を演じるほか、同作でイラストも披露。その他キュートな少女役を主に演じ、ラジオパーソナリティなどの活動も行う声優です。

6者6様のキャラクターが魅力

「おそ松さん」公式Twitterアカウント(@osomatsu_PR)より

原作および過去の『おそ松くん』では6つ子の見た目や性格は画一的でしたが、『おそ松さん』では6人6様に見た目や性格が設定されています。そのため、兄弟同士でぶつかり合ったり貶め合ったりといったやりとりがあって、それぞれの個性が引き立っているのです。

そんな6人の個性によって、気の合うキャラクターもいれば一緒にいると気まずくなるキャラクターもいるため、その組み合わせを楽しむのも一興でしょう。また本作のファンにはそれぞれのキャラごとに「推し松」がいることが多く、アニメ関連の店では人気投票が行われたほどです。

全く別の設定で繰り広げられるエピソード

「おそ松さん」公式Twitterアカウント(@osomatsu_PR)より

『おそ松さん』の特徴としては、それぞれのキャラクターが本来の設定を飛び越えて、全く別の世界や関係性でエピソードが繰り広げられることも挙げられます。ときに6つ子が女子で友達同士になったり原始人の集まりになったり、三国志の世界を演じたりと想像の斜め上を行く展開が多数。

他のキャラに関しても職業が違ったり怪物になったり、その変化は自由自在です。本来の設定にとらわれずにさまざまな世界を見ることができ、本作をより多彩な内容にしているといえるでしょう。

最後に

『おそ松さん』は、視聴者の想像や次元も軽く超えるギャグや世界観、そしてぶっ飛んだ展開にはすさまじいものすら感じる作品です。その好き放題な作風は、ときに上層部からお叱りが飛んでいるのではないかと心配になるほどで、実際に第1期初期の作品では、パロディ色が強すぎて物議を醸しています。しかし、そんな面も含めて同作を愛している人は多く、2018年1月放送以降もはちゃめちゃ加減が楽しみな作品です。