今回はジョニー・デップの自由自在な変貌ぶりが楽しめる、おすすめ出演作10作品を厳選してお届けします。
目次
シザーハンズ【1991年】
あらすじ
発明した博士が急逝したことで、手がハサミのままになってしまった人造人間のエドワード(ジョニー・デップ)。博士の残した家でひっそりと暮らしていた彼の元に、ある日、化粧品のセールスを仕事にしているペグ(ダイアン・ウィースト)が訪ねて来ます。ペグはエドワードを不憫に思い、自分の家へ連れて帰ることにしました。
エドワードは初めて触れる外の世界に戸惑いつつも人々と交流を始めます。またペグの娘キム(ウィノナ・ライダー)に恋をするエドワードですが、ある時、ふとしたはずみに自分のハサミで彼女を傷つけてしまうのでした…。
見どころ
人造人間エドワードの切ない恋の行方が涙を誘う色褪せない名作。独特な作風で知られるティム・バートン監督が描く本作の見どころは、エドワードを愛すべきキャラクターに完成させたジョニー・デップの繊細な演技でしょう。
エドワードは人造人間なので基本的に表情の変化はありませんが、思いを寄せる娘キムを見つめる眼には感情がこもっていて、切なさで観客の涙を誘います。当時まだ10代だったウィノナ・ライダーの輝くばかりの美しさも必見です。
ギルバート・グレイプ【1994年】
あらすじ
アメリカ・アイオワ州にある小さな町に住んでいるギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ)。生まれてから一度も町を出たことのないギルバートは、地元の商店で働きながら家族5人で暮らしています。
母(ダーレン・ケイツ)は7年前ギルバートの父親が自殺したことでショックを受けて引きこもりになり、知的障がいを持つ弟のアーニー(レオナルド・ディカプリオ)は悪気なく騒動を起こしてはギルバートの手を焼いていました。そんなギルバートの日常は、ベッキー(ジュリエット・ルイス)がトレーラー・ハウスの故障修理のために町にやって来たことで少しずつ変化を見せ始めます。
見どころ
ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが競演したヒューマンドラマ。本作の見どころは間違いなく、複雑な家庭の事情に押しつぶされそうになっているギルバートを演じたジョニー・デップと、知的障がいを持つアーニーを見事に演じきったレオナルド・ディカプリオ2人の演技です。
本当に障がいを持っている俳優と間違われたほどの演技を披露したレオナルド・ディカプリオは、本作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。
スリーピー・ホロウ【2000年】
あらすじ
舞台は1799年のニューヨーク。市警捜査官のイカボッド(ジョニー・デップ)は、近頃郊外のスリーピー・ホロウという村で"首なし騎士"が連続殺人事件を起こしているという噂を耳にします。イカボッドは村を訪れ、内心恐怖に怯えつつも事件の解決に挑みますが…。
見どころ
ジョニー・デップが奇妙な連続殺人事件の解決に挑む、背筋の凍るゴシック・ホラー。ティム・バートンが監督を務めた本作は、その工夫された映像美術が話題を呼び、同年のアカデミー賞では美術賞を受賞しました。イガボットを演じたジョニー・デップとカトリーナを演じたクリスティーナ・リッチの2大共演が見どころです。
ショコラ【2001年】
あらすじ
フランスのとある村にやって来た一組の母娘、母ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘アヌーク(ヴィクトワール・ティビソル)はその村でチョコレート店を開店します。
ヴィアンヌは客のチョコレートの好みを言い当てられるという不思議な力を持っていて、たちまち評判に。そんなある日、ヴィアンヌは村にやって来たジプシーたちの1人ルー(ジョニー・デップ)と意気投合します。
見どころ
チョコレートをめぐり繰り広げられる心温まる物語。作品の雰囲気が終始変わらず、ゆったりとしたファンタジックな世界観を堪能できます。まるでヴィアンヌのチョコレートに宿る不思議な力が観客の心をも癒してくれるように。忙しい毎日で心が少し疲れてしまった時、チョコレート片手に見たい作品です。
パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち【2003年】
あらすじ
舞台は18世紀の"ポート・ロイヤル"と呼ばれるカリブ海の港町。総督の娘エリザベス(キーラ・ナイトレイ)は密かに恋心を抱くウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)から海賊の証である黄金のメダルを譲り受けていました。
しかし、メダルを奪いに来た海賊ヘクター・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)にエリザベスは連れ去られてしまいます。ウィルはエリザベスを助け出すため、ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)に協力を求めるのでした。
見どころ
本作はシリーズ化されている言わずと知れた大ヒット娯楽映画。見どころはジョニー・デップの完全に役になりきった姿と、作品の雰囲気を盛り上げる映像と音楽でしょう。
ディズニーランドの人気アトラクションにアイディアを得て製作された本作品。ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウを筆頭に魅力的なキャラクターたちが勢揃いし、観客はあっという間にその世界観に引き込まれます。
ネバーランド【2005年】
あらすじ
1903年のロンドン、ジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は劇場で劇作家として活動していました。しかし新作の「リトル・メアリー」は評判が上がらず、ジェームズはすっかり落ち込んでしまうのでした。
そんな中、ジェームズは日課としている散歩の途中でピーターという少年(フレディ・ハイモア)と出会い、彼に幼い頃の自分の姿を重ねます。ピーターと時間を共に過ごすうち、ジェームズには新しい物語のアイディアが浮かんできて…。
見どころ
ジョニー・デップと名子役フレディ・ハイモアの演技が光る、美しいヒューマンドラマ。本作は実話に基づき「ピーター・パン」の作者ジェームズ・バリが、偶然出会った少年からインスパイアを受けて物語を完成させるまでを描いています。
ジェームズを演じたジョニー・デップは前作『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』の姿とは全く異なる役柄を演じていて、彼の演技の幅広さに驚かされるでしょう。
チャーリーとチョコレート工場【2005年】
あらすじ
貧しい家に生まれた少年チャーリー・バケット(フレディ・ハイモア)は、今にも壊れそうな家に家族7人で暮らしていました。ある時チャーリーはひょんなことから黄金のチケットが入ったチョコレートを手に入れ、謎めいたチョコレート工場の主人ウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)から工場見学に招待されます。
見どころ
ロアルド・ダールの児童小説の世界観を巧みに再現した心躍るファンタジー。ティム・バートン監督とジョニー・デップがタッグを組むのは4作目となります。独特の世界観の中で繰り広げられるジョニー・デップの謎めいた演技も見どころですが、『ネバーランド(2005)』にも出演した子役フレディ・ハイモアの澄んだ感性が伺える演技にも注目。
ツーリスト【2011年】
あらすじ
アメリカで数学教師をしているフランクは傷心旅行のためイタリアを訪れます。ベネチアに向かう道中、魅力的な女性エリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)に声をかけられたフランク。彼女に誘われるまま一緒に優雅な時を過ごしますが、知らぬ間に巨大な陰謀と事件に巻き込まれていきます。
見どころ
ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーの2大スターが競演し、美しい水の都ベネチアを舞台に繰り広げられる本作。見どころはスター共演のほか、美しく切り取られたベネチアの風景です。
人違いから事件と陰謀に巻き込まれることになったフランクをジョニー・デップが高い演技力で演じ、フランクを誘惑する美女をアンジェリーナ・ジョリーが色気たっぷりで演じます。豪華俳優の2人の大衆イメージがそのまま映し出された、ファンにはたまらないラブ・サスペンスです。
ラム・ダイアリー【2012年】
あらすじ
アメリカ・ニューヨークで新人ジャーナリストとして働くポール・ケンプ(ジョニー・デップ)は、仕事でプエルトリコにやって来ます。ラム酒を煽るように飲む現地の生活にもすぐ慣れ、ジャーナリスト仲間もできたケンプ。ある日、アメリカ人企業家サンダーソン(アーロン・エッカート)の婚約者シュノー(アンバー・ハード)と出会い、ケンプは禁断の恋に落ちてしまいます。
見どころ
本作は亡くなった親友ハンター・S・トンプソンの半自伝的小説をもとに、ジョニー・デップが企画から制作・主演を務めました。見どころは当時の南米プエルトリコの様子を巧みに再現した映像と空気感。トンプソン作品の熱烈なファンであるジョニー・デップの本作にかける情熱が画面を通して伝わって来ます。
オリエント急行殺人事件【2017年】
あらすじ
トルコ初フランス行きの豪華寝台列車オリエント急行で起きた、不可解な密室殺人事件。これ以上犠牲者を出さないため、偶然乗り合わせていた名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は事件の解決に乗り出します。
見どころ
アガサ・クリスティの名作ポアロシリーズの映画化。原作は1974年にも1度映画化されている、アガサ・クリスティ作の同名ミステリー小説です。物語の鍵となる実業家・ラチェットを演じるジョニー・デップの他、ミシェル・ファイファーやペネロペ・クルスなど豪華キャストの競演が楽しめます。原作の空気感を美しく表現した映像にも注目です。
最後に
ジョニー・デップ出演作品の中でも、彼の演技力が更に際立つ厳選10作品をご紹介しました。どの作品も彼が熟考した上で出演を決定していることが伺える、奥深い内容のものばかりです。今回紹介した作品を鑑賞すると、彼が映画に"選ばれた"たぐいまれな俳優であることが実感できるでしょう。
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