今回はそんな多様化する夫婦の在り方が描かれた海外ドラマを10作品ご紹介します。
目次
フレンズ【1994~2004年】
あらすじ
結婚式を逃げ出して、高校時代の親友モニカ(コートニー・コックス・アークエット)に泣きついたレイチェル(ジェニファー・アニストン)は世間知らずなお嬢様。モニカのアパートに転がり込むことになり、レイチェルは自立することを決意。モニカの兄で秘かにレイチェルに想いを寄せていたロス(デヴィッド・シュワイマー)と、モニカの元ルームメイトのフィービー(リサ・クドロー)との生活を通して、立派な社会人に成長していきます。
見どころ
10年間続いた大人気長寿ドラマ。ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットなどのゲスト出演も話題となりました。ルームメイトだった男女6人の中から夫婦が2組も誕生し、子育ての役割に関する問題や仕事と家庭の両立など、夫婦問題が描かれています。友情や恋愛など6人の10年間の成長を一緒に感じられる作品です。
ウェブセラピー【2011~2015年】
あらすじ
変わり者のフィオナ(リサ・クドロー)は、Skypeを使った「3分間ウェブセラピー」を始めようと夫キップ(ヴィクター・ガーバー)に無断で自宅のトイレをセラピールームに改造。3分間で短く話す手軽さから人気が出て、相談者はどんどん増えていきました。そんな中、19年連れ添ったキップとの間に溝が生まれてしまい、2人は離婚を考えるようになります。
見どころ
「3分間ウェブセラピー」という斬新な治療法を始めた女性の姿を描いたコメディ。セラピーを受ける患者役に、メリル・ストリープやグイネス・パルトローなど大物女優が出演し、台詞がほとんどなく即興で役を演じています。そんな豪華俳優陣がウェブカメラにリラックスしながら話しかける貴重な姿は必見。フィオナ役のリサ・クドローは『フレンズ』にもフィービー役として出演しています。
ダーマ&グレッグ【1997~2002年】
あらすじ
ヒッピーの両親を持つヨガインストラクターのダーマ(ジェナ・エルフマン)と、エリートな家庭で育った検事補グレッグ(トーマス・ギブソン)は、お互いに一目惚れして結婚。寛大な心を持つグレッグのお陰で、天真爛漫なダーマも幸せに過ごしていました。しかし、世間体を気にするグレッグの両親と自由気ままなダーマの両親が、価値観の違いから度々問題を起こしてしまいます。
見どころ
天真爛漫で何に対しても開放的な妻と、幼い頃から厳しく育てられて几帳面な夫。正反対の2人のドタバタな結婚生活が映し出されたシット・コムです。本作の製作者ビル・プレイディとチャック・ローリーは、価値観の違いを認められずに、理想ばかりを求める親世代を皮肉に描きました。ダーマとグレッグの自由すぎる愛情に、笑いあり、涙ありのコメディドラマです。
モダン・ファミリー【2009年~】
あらすじ
ダンフィー家は、夫のフィル(タイ・バーレル)と妻クレア(ジュリー・ボーウェン)と3人の子どもの5人家族。フィルは娘の彼氏に威厳を見せようと必死。一方、クレアの弟のゲイカップルは、養子を迎えたことを家族に告白して猛反対を受けていました。さらには、クレアの父も連れ子のいる年の差がある女性と再婚した訳ありカップル。そんな複雑なダンフィー家は、夫婦の問題や子育ての苦悩に一丸となって向き合っていきます。
見どころ
第62回エミー賞テレビコメディシリーズ部門作品賞を受賞。『バック・トゥ・ザ・フーチャー』シリーズでドックを演じたクリストファー・ロイドが、製作総指揮を務めています。ゲイカップル、養子、子連れの女性との再婚など、多様化する現代家族の在り方をリアルに描いています。そのような問題を通して起きるトラブルや悩みを、家族で受け止めようとする姿を観て温かい気持ちになること間違いなし。
愉快なシーバー家【1985~1992年】
あらすじ
シーバー家は、精神科医ジェイソン(アラン・シック)、新聞記者マギー(ジョアンナ・カーンズ)の夫婦と3人の子どもの5人家族。ジェイソンは自宅に診療所を開業して子育てもこなす頼れるパパですが、子どもの進学やしつけに関してマギーとぶつかってばかり。問題に直面する度に、夫婦二人三脚で家族の問題に向き合い、子どもの成長を見守っていきます。
見どころ
シーズンを追うごとに長男の進学、次女の誕生など家族の変化が描かれており、シーバー家の成長を見ることができます。見た目で人を判断してもいいのか、学校の先生は正しい評価をしているかなど、日常的な問題に共感できる人も多いのではないでしょうか。また、レオナルド・ディカプリオもシーバー家に居候するホームレス役で出演しているので必見です。
ファミリータイズ【1982~1989年】
あらすじ
アメリカのオハイオ州。キートン一家は、元ヒッピーの両親と、お金が大好きな長男アレックス(マイケル・J・フォックス)、3人の子どもたちからなる5人家族。大統領選挙が近づき、共和党支持者のアレックスと自由主義の両親が真っ向から対立。家で日々討論が繰り広げられる中、お互いの意見を否定することなく一人一人に向き合います。
見どころ
このシリーズが本格デビューとなったアレックス役のマイケル・J・フォックスは、本作でエミー賞コメディー部門主演男優賞を1986年から3年連続で受賞。老人が生活する上での問題や人種差別などの社会問題をテーマに、子どもたちも含めて意見交換する社会的な一面も。それぞれの思いを受け入れながら議論していく様子に、家族の温かさを感じる作品です。
理想の夫婦の別れ方【2015~2016年】
あらすじ
銀行投資家として成功を収めたニール(マット・パスモア)は、美人妻グレース(ステファニー・ショスタク)と可愛い1人娘と裕福な生活を送っていました。ところがある日、ニールは事件を起こして仕事をクビになってしまいます。それをグレースに報告しようと職場に行ったニールは、妻の浮気現場を目撃。恵まれた生活にどこか違和感を覚えていた夫婦は、それを機に家族というものを見直していきます。
見どころ
人気法廷ドラマ『SUITS(2011年~)』を手掛けたショーン・ジャブロンスキーが製作総指揮を務めた本作は、夫婦の本音と嘘を描いたヒューマンドラマ。お金、家族、家を手に入れた一見恵まれた家族が求める本当の幸せとは何なのか。過激なセックスシーンを取り入れるなど、夫婦の姿を赤裸々かつリアルに映し出しています。
フォスター家の事情【2013年~】
あらすじ
警察官のステフ(テリー・ポロ)と、ビーチスクールの副校長リーナ(シェリー・ソーム)はレズビアンカップルの2人は、ステフの実子を含めた3人の子どもと暮らしていました。ある日、児童保護局の依頼でキャリー(マイア・ミッチェル)という女の子を一時預かることに。その後、キャリーの幼い弟が里親から虐待を受けていると知り、新しい里親が見付かるまで弟も養子として受け入れることになるのでした。
見どころ
女優ジェニファー・ロペスが製作総指揮を務めた本作。レズビアンカップルを両親に持つ家族の在り方、血の繋がりがない養子と家族のの絆を描いたファミリードラマです。実母に愛されなかった子どもたちを、2人のママがどう癒していくのか、子育て世代の夫婦をはじめ多くの人の胸に刺さること間違いなしの1作です。
アンダーカバー【2010年】
あらすじ
ロサンゼルスでケータリング会社を営むサマンサ(ググ・バサ=ロー)とスティーヴン(ボリス・コジョー)は、2人とも元敏腕スパイの夫妻。仕事の準備をしていると、CIAエージェントから失踪したレオ(カーター・マッキンタイア)というエージェントを捜索して欲しいという依頼が。2人は友人だったレオのために依頼を引き受け、5年ぶりに現場復帰することになります。
見どころ
2重スパイを描いたドラマ『エイリアス(2001~2006年)』やスパイアクション満載の映画『M:i:Ⅲ(2006年)』を手掛けたJ・J・エイブラムスが製作を務めた本作。ドイツ、フランス、ブラジルなど世界を舞台にした映画のようなスケールに毎回驚かされます。表向きはケータリング会社、裏ではスパイ活動をするという刺激的な生活を送る夫婦を描いたアクションドラマです。
サンタクラリータ・ダイエット【2017年~】
あらすじ
シーラ(ドリュー・バリモア)とジョエル(ティモシー・オリファント)は夫婦で不動産を営み、1人娘と3人で平穏な生活を送っていました。ところがある日、シーラの体に異変が。心肺停止状態から目を覚ますとシーラはゾンビになっていたのです。人肉を欲す妻のために悪人を殺す協力をし始める夫と娘。ゾンビの妻を追い払うのではなく、守ろうとするうちに家族の絆が深まっていきます。
見どころ
大物俳優ドリュー・バリモアとティモシー・オリファントの共演が話題を呼んでいるNetflixオリジナルドラマ。ゾンビになった妻を守ろうとする、今までになかった家族愛を描いたコメディドラマ。現実世界ではあり得ない展開ではありますが、「もし妻が…」とつい想像しながら観てしまう作品です。衝動的に人を食べてしまうなど、ゾンビ化したシーラの笑ってしまうほどの破天荒ぶりは必見です。
最後に
『ファミリータイズ』のように皮肉混じりな討論をする家族がいたり、『フォスター家の事情』のように社会的に偏見を持たれてしまうような問題を抱えていたり、家族の形は様々。今回は、そんな家族の問題の中でいつも中心となる夫婦の姿が描かれた10作品をご紹介しました。ドラマを観ることで、改めて家族・夫婦の在り方を見直すこときっかけになるかもしれませんね。
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