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モンスターなんて現実世界に存在し得ないからこそ、覗いてみたい未知の世界ですよね。
今回は霊やオカルトではなく、『ロストガール（2010年）』のように人間の姿をしたモンスターや『フォーリング スカイズ（2011年）』のようなエイリアンを題材にした、おすすめの海外ドラマを15作品チョイスしてみました。
目次
フォーリング スカイズ【2011年】
あらすじ
地球がスキッターと呼ばれるエイリアンに侵略されてから半年後、世界では人類の9割が死滅していました。政府は壊滅した軍隊の代わりに、残された戦闘員と民間人でレジスタンスを結成させます。マサチューセッツ州を拠点にする市民軍第2連隊の副隊長に任命された、ボストン大学の元歴史学者トム（ノア・ワイリー）は、自身の知識を役立てながら人類存続と、エイリアンに攫われた息子を救うために戦うことを決意します。
見どころ
スティーブン・スピルバーグ監督総指揮のもと制作されたSFサバイバルドラマです。『ウォーキング・デッド（2010年）』のようなサバイバル系との違いは、知能があり人間より文明が進歩しているエイリアンが敵ということ。そのため人間の行動を読んだり、操って支配したりと、敵として手強いのが特徴です。またエイリアン襲来による文明崩壊の背景とともに、トムがスキッターに攫われた息子を命がけで救出する家族愛にも注目です。
V【2009年】
あらすじ
ある日、世界29都市の上空に巨大な宇宙船が出現しました。人間の姿をした"ビジター"と呼ばれるエイリアンは、全人類に平和と高度な技術を提供すると約束します。しかしFBIテロ対策組織のエリカ（エリザベス・ミッチェル）が潜入捜査した際、人間を一瞬にして殺害するマシーンを発見。彼女は、水の確保と食料とする人間の奪取というビジターの真の目的を知り、戦うことを決心しますがビジター信奉者が立ちはだかります。
見どころ
1983年にヒットした同名ドラマのリメイク版で、2009年10月期で最高視聴率を獲得した人気作品。地球に侵略するエイリアンというテーマでは、人間を次々と襲うといったものが一般的ですが、このドラマでは友好的かつ技術も提供して人間を信用させ、食料として一気に捕らえるという知能犯的要素が強いドラマです。またビジターの信奉者と、反ビジター派との間に繰り広げられる戦闘シーンも見どころ。
エクスタント【2014年】
あらすじ
ISEAの宇宙飛行士のモリー（ハル・ベリー）は、ロボット工学者の夫ジョン（ゴラン・ヴィシュニック）と、アンドロイドの息子イーサン（ピアース・ガニォン）と3人暮らし。モリーは、たった1人で任務についていた宇宙ステーションから帰還すると、なぜか妊娠していました。妊娠の謎を突き止めようとした矢先、夫が事故に見せかけられて殺害されてしまいます。モリーは自身の妊娠の謎と夫の事故の原因の関連性を探りながら、真相を追及し始めるのでした。
見どころ
この物語の舞台は30年後の未来。イーサンは人間に近くなるよう設定された人工知能を持つアンドロイドですが、時には予想外の行動をしたり、モリーのいうことを聞かない制御不可能な状態になることも。2045年には人工知能が人間の才能を上回るといわれていますが、このドラマでは地球外生命体の脅威という一般的なSF要素の中で、イーサンを見本とした人工知能の危険性を示唆しています。
ロストガール【2010年】
あらすじ
ボウ（アンナ・シルク）は、セックスで人の命を奪う不思議な力を持っているのに気づきました。そして、自分がサキュバスという特殊な種族フェイであることを知ります。フェイの種族は光と闇に二分されており、どちらかを選択しなければなりません。
しかしボウは人間に育てられたため、どちらにも属さず中立者となることを決意。そして自分の出生の秘密を探るため、親友のケンジー（クセニア・ソロ）と私立探偵をすることに。2人はフェイ絡みの事件を解決しながら、出生の真相を突き止めていきます。
見どころ
世界各国の童話や民話に登場する伝説の生物を、現代風にアレンジして具現化した奇抜なキャラクターであるフェイが最大の魅力です。人の気を吸うサキュバスや、人に苦痛を与えて殺害するゴブリン、人の臓器を吸って食べるという日本のカッパなど様々。
また光のフェイは基本無害、闇のフェイは有害というように分かれていますが、中には例外もいます。ボウはセックスで人を殺せるだけではなく、逆に自身の傷をも癒すことが出来る特殊なフェイ。妖艶な魅力を放つボウ役は、魅惑的なアンナ・シルクがまさに適役と言えます。
GRIMM/グリム【2013年】
あらすじ
ポートランド市警の刑事ニック（デヴィッド・ジュントーリ）は、ある日、人の顔が恐ろしいモンスターに見えるようになります。実はニックが見たのはヴェッセンという怪物で、ニックはヴェッセンの天敵モンスター・ハンターのグリム一族の末裔でした。ニックは、ある事件で知り合ったモンロー（サイラス・ウェイア・ミッチェル）と共に、ヴェッセンと対峙していきます。
見どころ
童話「赤ずきん」で少女が狼に食べられるといった、おとぎ話の残酷でグロテスクな闇の部分を全面に出したストーリー。ニックが事件に関わる悪いヴェッセンをグリムの能力を使い解決していきます。そして何といってもグロテスクで恐ろしい顔から、ユニークな顔までの表情豊かな特殊メイクが魅力。天才アーティストたちによる、クオリティの高いメイクと特殊映像が合わさった迫力あるビジュアルにも注目してください。
シャドウハンター【2016年】
あらすじ
クラリー（キャサリン・マクナマラ）が18歳を迎えた当日、母ジョスリン（マキシム・ロイ）が何者かに攫われてしまいます。クラリーも突然現れた魔物に襲われますが、ジェイス（ドミニク・シャーウッド）という青年に命を救われ、妖魔と戦う戦士シャドウハンターの存在を知りました。またジョスリンも優秀なシャドウハンターであり、母の血を受け継ぐクラリーもシャドウハンターだと告げられます。クラリーはジェイスと共に妖魔と戦いながら、母の行方を探すのでした。
見どころ
このドラマの見どころは、邪悪な妖魔を倒すというストーリーの中に盛り込まれている、クラリーとジェイスの恋の行方。出会った当初から惹かれあっていた2人が、実は兄妹だったという壁をどう乗り越えていくのかも気になります。またティーンエイジャー向けのドラマなので、イケメンが登場したり、ドラマチックなストーリ展開が繰り広げられていく内容も楽しめるでしょう。
Bitten/私を愛した狼【2014年】
あらすじ
ウェアウルフ（人狼）としての宿命を背負っていたエレーナ（ローラ・ヴァンダーヴォート）が、仲間の群れから離れ人間として暮らしてから1年後、群れのテリトリーで謎の狼が女性を襲うという事件が発生。エレーナの仲間のウェアウルフたちは、自分たちが疑われないかと困惑しつつ犯人を捜すことに。
ところがウェアウルフたちが謎の人狼によって、1人ずつ殺害され始めてしまいます。エレーナは仲間を助けるために、そして謎の人狼を捕らえるため、ニューヨーク北部にいる仲間の元へ向かうのです。
見どころ
自分たちのテリトリー内で起こった事件を引き金に、ロシアを初め、他の国の人狼の群れとの戦いに発展していくストーリー。エレーヌが人狼となった経緯、自分を人狼にした者への愛と怒りとの葛藤が語られ、そして再び群れに戻らなければならない彼女の苦悩が描かれます。またヒロインが人間で恋人がヴァンパイアや人狼という設定が一般的ですが、このドラマは主人公エレーナが狼女という珍しい設定が魅力です。
ストレンジャー・シングス【2016年】
あらすじ
1983年、インディアナ州ホーキンスにある研究所の近くで、12歳のウィル（ノア・シュナップ）が行方不明になりました。ウィルの親友マイク（フィン・ヴォルフハルト）、ダスティン（ゲイテン・マタラッツォ）、ルーカス（ケイレブ・マクラフリン）は、ウィルを探しに入った森で少女エル（ミリー・ボビー・ブラウン）と出会います。
マイクたちはエルを家の地下室に連れて行くと、エルが超能力のようなものを使ってドアを閉めるという不思議な力を目にします。その後、エルは自分が研究所の実験台だったことを思い出し、少年たちとウィルの救出を目指します。
見どころ
複数の放送局に持ち込んで制作を見送られ、Netflixで制作され爆発的人気を得たドラマのひとつです。行方不明のウィルを探すことをベースに、モンスターのいる異次元世界が絡んできたりと幅広い展開が人気。最大の見どころは、本気でウィル探しに奮闘するマイクやダスティン、ルーカス、そしてエルの友情の絆。また80年代感を出すためにフィルムにノイズを足し、新しいけど古いにこだわった映像にも注目です。
ストレイン 沈黙のエクリプス【2014年】
あらすじ
ベルリン発ニューヨーク行きのリージス航空753便はJFK国際空港に着陸しますが、なぜか誘導路の途中で停止。呼びかけにも応答はなく機内に入った救助隊が見たのは、死亡している210名の乗客でした。
バイオテロの危険性から、CDCのエフ（コリー・ストール）とノーラ（ミア・マエストロ）が調べていると、そのうち4人の乗客が息を吹き返します。エフは空港で捕獲した奇妙な寄生虫とウイルスの関係を探りながら、乗客が死亡した原因と、その感染源を探していくのでした。
見どころ
ニューヨークを舞台に、寄生虫や吸血鬼、ゾンビといった複数の要素をミックスしたSFホラードラマです。特に吸血鬼がユニークに描かれていて、牙で血を吸うのではなく、線虫のようなものが体内に入り感染して吸血鬼になるというもの。最初は航空機内で発生した死亡事件から感染パニックかと思いきや、ヴァンパイアやゾンビといったホラーな展開へ移り、やがて人類存続の危機というSFへと変貌する展開が最大の見どころです。
ザ・ミスト【2017年】
あらすじ
ブライアン（オキジ・モロ）が、森の中で目覚めたときには記憶を失くしており、隣には犬がいて、近くの山は正体不明の霧で覆われていました。次第に、深い霧が立ち込めてくると犬が吠えながら、霧の中に入ってしまいます。ブライアンが後を追っていくと、犬は既に惨殺されていました。
ブライアンは恐怖に襲われ、謎の霧から逃げ出して警察に報告します。しかし信じてもらえず、さらにパニックを起こし武器を取ってしまったため留置場に入れられてしまいます。一方、湖でカエルが大発生するなど様々な場所で異変が起こり、次第に謎の霧が町を覆いつくすのでした。
見どころ
後味の悪い映画でも知られる『ミスト』のドラマ化。映画版のように、いきなりモンスターが街を襲うというものではなく、街に迫る恐怖を少しずつ与えながら、ゆっくりと霧の正体を明かし恐怖与える描写が魅力のひとつ。また生き残りたいがために他人を犠牲にしたり、自分の身を守るために嘘をついたりと、極限状態に陥った人間ドラマにも注目です。
Xファイル【1993】
あらすじ
アメリカの極秘施設に人知れず保管されている超機密情報「Xファイル」。
ほとんどの人間はつまらない噂と相手にしないがFBI捜査官フォックス・モルダーは違いました。周囲から変人扱いされてもオカルトじみた物の見方を変えず不可解な事件に挑みます。
ある日、モルダーは新たに仕事のパートナーとなるダナ・スカリーがやって来ます。スカリーはモルダーとは正反対のリアリストで、いちいち事件をオカルト扱いするモルダーに呆れ気味。しかしモルダーとの捜査の中で現代科学で考えられないような事態を目の前にして、スカリーのモルダーやXファイルに対する考え方は変わっていきます。
やがて二人はモルダーが生涯をかけて追ってきた宇宙人による誘拐事件の真相に近づくのですが…。
見どころ
90年代を代表するSFドラマの金字塔で、エイリアンだけでなく都市伝説のようなモンスターまで出てくるサスペンス作品です。
SF色が強く優れた科学的根拠を楽しめるエピソードから、地方にある謎の教団が絡んだモンスター騒動など話の切り口も豊富で、見ていて飽きません。
見どころはモルダーとスカリーの掛け合いです。
すぐ事件とオカルトを関連付け熱く語るモルダーに対して「あなた疲れているのよ」と冷たく返すスカリーのギャップはファンの間では定番のネタになっています。
ティーンウルフ【2011】
あらすじ
無二の親友であるスコット・マコールとスタイルズ・ストリンスキは殺人事件が起きたことを知り興味本位で夜の森にやって来ました。そこでスコットは謎の獣に脇腹を噛まれます。
次の日、起きるとスコットの傷は完治して跡もありません。悩まされてきた喘息の症状も起きず、不思議に思うスコット。
クラブ活動として参加しているラクロスでもチームのエース相手に圧倒します。
転向してきた美少女アリソンとも急接近で別人のよう。
しかしある夜、パーティーに参加していたスコットはなんと狼男に変身してしまうのです。
見どころ
アメリカでは大変人気が出てシーズン6まで作られたコメディとサスペンスが楽しめる作品です。メインターゲットを10代としているので展開が早く飽きさせません。
見どころはシリーズボスとの気の抜けないバトルです。
毎シリーズ個性的なボスが登場し、スコットは絶望的な状況に追い込まれます。
日本の少年誌ならスコットが覚醒して難所を乗り越えるような展開でも、仲間と力を合わせて知恵で勝利する展開は見ごたえがありますよ。
また、狼男であるスコットと、狼男を狩る一族の末裔であるアリソンのロマンスとバトルも見逃せません。
見えない訪問者 〜ザ・ウィスパーズ〜【2016】
あらすじ
ある日を境に親たちは子供たちの口から「ドリル」という人物の話を聞くことになります。
最初は子供特有の頭の中だけの友達と思っていた親たちでしたが、死亡事件をきっかけに事態は急変します。
謎の存在ドリルとは何なのか、FBI捜査官クレア・ベニガンは子供たちにヒアリングをして謎を突き止めようとしますが上手くいきません。
そこに行方不明だったクレアの夫まで戻ってきて事態は混迷するばかり。
子供たちを使って事件を起こし続けるドリルの狙いは何なのか？
見どころ
遊星からの物体Xのように誰が宇宙生命体に乗っ取られているのか分からないというスリルを味わえます。
原作はスティーブンキングで、彼お得意の「得体のしれない子供」が存分に描かれるので、映画シャイニングの子供に恐怖した方はきっと楽しめるでしょう。
また、複数の謎が同時進行する海外ドラマ定番の構成がおもしろいです。
本作は単に謎が同時進行するだけでなく、次第に収束して1つの解につながっていく感覚が素晴らしい名作映画です。残念ながら1シーズンで打ち切りですが、先が見たくなるドラマです。
ヘムロック・グローヴ【2013】
あらすじ
物語の舞台となるヘルムロック・グローヴに高校生のピーターがやって来ます。
ピーターはロマと呼ばれる浮浪者のような集団を先祖としているため、何かとトラブルに巻き込まれやすく何度も転校を繰り返していました。そしてある日、ピーターのトレーラーが置かれた森の中で獣に食いちぎられたような惨殺死体が発見されます。
住人たちは、よそ者のピーターたちを疑います。町一番の大企業の御曹司であるローマンは妙にピーターが気になり付きまといます。事件の犯人が人間ではないことを知っていたピーターは使命感に駆られて犯人を捕まえようとローマンを誘います。
そしてピーターはもう一つの姿、狼に変身するのでした。
見どころ
ストーリー云々よりもバツグンの雰囲気を楽しむドラマです。
寂れた田舎町で起こるおぞましい惨劇というだけでダークな雰囲気を感じさせますが、本編の映像はさらに重たいです。
登場人物は何かしら問題を抱えていて、幸せそうなキャラクターが一人もいません。
特に心清らかな少女シェリーは酷い。視聴者をどこまで陰鬱な気持ちにさせたいのかと疑うほどです。そんな底なし沼のような環境で必死にもがくピーターとローマンのひたむきさに心打たれます。
途中、話の筋が分かりずらい箇所もありますが、ファムケ・ヤンセンやジョエル・ラ・エ・フエンテ演じるキャラクターの魅力に惹かれて先を見てしまいます。
ザ・テラー【2018】
あらすじ
舞台は1847年の極寒の北極。
イギリスを出航した英国海軍の調査船は北極海を氷を割りながら進んでいた。
天気にも恵まれ調査は滞りなく進かに見えたが突如大きな漂流に行く手を阻まれ、さらに急転した天候のために2隻の船は立往生してしまいます。
食料はタップリ3年分あるものの極寒の地にあてもなく拘束されては船員たちの精神がもたちません。
船長たちは特別調査隊を編成し本国に救助を求められないか活路を模索します。
しかし船を出た隊員たちはしばらくして謎の生物に襲われ、副館長は帰らぬ人に。
その後も船は動けず、謎の生物の襲撃は続いて…。
見どころ
極寒と猛吹雪で逃げ場の無い環境で得体の知れない化物に襲われる恐怖を堪能できるホラーサスペンスです。
できれば夏に見たいくらい寒々とした映像が流れ続ける作品で、冬なら防寒着が欲しくなるでしょう。
見どころは徐々に追い込まれていく船員たちのメンタルです。
テラーというタイトルだけあって、恐怖に染まっていく人間たちを丁寧に描かれています。モンスターの恐怖は造形よりも惨殺体と「来るぞ来るぞ」の演出で表現されるタイプです。あえて言うならエイリアン1に近いです。
時代考証をしっかり重ねて用意した美術も素晴らしいので、注意して見てください。
最後に
モンスターを題材にしたドラマの中で、『V』のようにエイリアン系から『GRIMM/グリム』のような伝説の生物をモチーフにしたものまで15作品をご紹介しました。
どれも一度観たらハマる！というほど面白い作品ばかりなので、モンスターパニック系が好きという方はぜひお気に入りを探してみてくださいね。
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