今回はそんな白石晃士監督作品を10作品ご紹介します。
目次
ノロイ【2005年公開】
あらすじ
ドキュメンタリー映像作家である小林雅文(村木仁)。「隣の家から赤ちゃんの泣き声が聴こえてくる」という怪奇現象の調査依頼を進めるうちに、さまざまな恐怖に巻き込まれることとになります。降りかかる「ノロイ」から逃れる方法とは…?
見どころ
白石晃士監督が得意とする、モキュメンタリー方式で撮影された映画です。出演陣の演技力が高く、公開当時は本当にあったことではないかと憶測を呼び話題となりました。リアリティを追求したホラー作品です。
テケテケ【2009年公開】
あらすじ
ある日恋愛事情のもつれで、親友の関口綾花(西田麻衣)と喧嘩をしてしまった大橋可奈(大島優子)。2人は別々の道で帰ることに。そのあと、綾花はある事件に巻き込まれ、胴体を真っ二つに切断されてしまいます。それは都市伝説でささやかれる下半身のない怪物テケテケのしわざでした。一度見たら最後、振り切っても3日後には死ぬという噂もあるその怪物に、後日同じく可奈も遭遇。テケテケを成仏させるべく、テケテケを生み出すきっかけとなったある町へと向かいます。
見どころ
都市伝説を取り入れたホラー作品で、なかなかグロテスクな描写も。主演を務める大島優子さんの演技が素晴らしく、恐怖におののく表情がさらにこの作品の怖さを引き立てています。続編にあたる「テケテケ2」も同時公開されました。
口裂け女【2007年公開】
あらすじ
子どもたちの失踪事件が相次いで起こり、難を逃れた子どもが「大きなマスクを着けてハサミを持っていた女が犯人だ」と証言したことから、その街では「口裂け女」の噂が広まり始めます。小学校教師の山下京子(佐藤江梨子)は、実際にその現場に居合わせたことで、失踪事件の謎に巻き込まれていきます。
見どころ
こちらも有名な都市伝説を扱った作品で、口裂け女役を水野美紀さんが演じたことで話題となりました。口裂け女の特殊メイクがとても精巧で恐ろしく、そして美しい仕上がりなのは驚きです。PG-12指定での公開なので、多少の残酷な描写があります。
シロメ【2010年公開】
あらすじ
シロメさまに3回願い事を唱えれば、願いは必ず叶えられるという都市伝説に体当たり取材をすることとなったももいろクローバー。からかい半分で足を踏み入れたものは、地獄に引きずり込んでしまうというシロメに怯えながらも、言い伝えの廃校に赴きます。そこで実際に願い事をした彼女たちを、数々の恐怖が襲いはじめるのです。
見どころ
ももいろクローバーが本人役で出演しているモキュメンタリー作品です。映像のリアリティを高めるため、出演者である5人には映画のことは伏せたまま撮影が行われました。その甲斐あってか、画面からは彼女たちの自然でリアルな恐怖がひしひしと伝わってきます。ファンの方には必見のホラー映画かもしれませんね。エンドロールにもこだわりがあるので、ぜひ最後まで鑑賞してみてください。
オカルト【2009年公開】
あらすじ
観光地・妙ヶ崎で発生した通り魔事件。犯人が身投げしたことで行方不明になってから3年後、映像ディレクターの白石晃士は事件の生き残りである江野祥平(宇野祥平)に出会います。調査を進めていくうちに、彼の身の回りで起こる様々な軌跡に遭遇する白石。江野は「神からの啓示」を受けたと言うのですが…。
見どころ
こちらもモキュメンタリー作品で、ネットカフェ難民や派遣業についても取り上げた意欲作です。白石作品常連である宇野祥平さんが出演されており、そのリアルな演技と変化のない表情に、恐怖と違和感を覚えてしまいます。
カルト【2013年公開】
あらすじ
母子が2人で暮らす金田家は、毎日霊現象に悩まされていました。それを受け霊能者の雲水(山口森広)が除霊をすることになりますが、まったくもって歯が立たず、師匠の龍玄(井上肇)までもが倒れてしまいます。そこに「NEO」と名乗る青年(三浦涼介)が現れて…。
見どころ
三浦涼介さん演じる「NEO」がとにかく格好いいです。ホストのような風貌に、横暴な性格なのですが、めちゃくちゃ強い。何が起こっても即座になんとかしてくれるほど頼りがいがあります。そんなNEO VS 霊の戦いが見どころの作品です。
ある優しき殺人者の記録【2014年】
あらすじ
舞台は韓国。大量殺人の容疑で逃走中のパク・サンジュン(ヨン・ジェウク)から呼び出されたジャーナリストのキム・ソヨン(キム・コッビ)。彼は、10歳の頃に事故で亡くなった幼馴染のユンジンを生き返らせるために殺人を犯しているのだと告げます。そしてサンジュンが話す通りの事柄が起き始め…。
見どころ
86分全編がノーカットの長回しで撮影されていて、臨場感と役者の息づかいをリアルに感じることのできるサスペンス作品です。こちらも監督自身が田代正嗣役として出演しているモキュメンタリーで、他作品との繋がりもあるように作られています。
殺人ワークショップ【2014年公開】
あらすじ
恋人からのDVに怯えていたアキコ(木内彬子)の元に、ある日メールが届きました。それは「殺人ワークショップ」の案内で、彼女はそれに参加することを決めます。ワークショップには他に数名の参加者がおり、そこで講師である江野祥平(宇野祥平)から殺人のレクチャーを受けることになるのでした。
見どころ
冷静に"人を殺す技術"という非日常を教える江野祥平が魅力的であり、同時に恐怖を感じさせます。元は学生の卒業作品でしたが、白石監督の手により長編映画へと生まれ変わりました。一般受けはしなさそうないわゆる"問題作"ですが、非常によく作り込まれているのでぜひ観てほしい作品です。
呪霊 THE MOVIE 黒呪霊【2004年公開】
あらすじ
インターネット上で噂になっている影女の話を耳にした紀子(若槻千夏)は、その日からさまざまな怪現象に襲われることになります。そして怯える紀子の携帯電話に、影女のことを話した張本人である友人から着信が。電話に出るとおぞましい唸り声が聞こえてきて…。
見どころ
白石監督の長編映画初監督作品です。結末から始まる時系列が珍しいホラー映画ですが、作りはいたってシンプル。しかし、初期の白石作品としてはそれが逆に見もので面白く感じます。
貞子vs伽椰子【2016年公開】
あらすじ
女子大生の倉橋有里(山本美月)は、ひょんなことからあるビデオを入手してしまいます。それが本物の「呪いのビデオ」だと知った彼女は、呪いを解くべく大学教授の森繁新一(甲本雅裕)に助けを求めますが解決には至りません。しかし異端の霊能者・常盤経蔵(安藤政信)のアイディアでその状況は一変するのです。それは霊同士を戦わせるという突拍子もないものでした。
見どころ
ホラー界の2大スターが対決する異色のホラー作品。もちろん見どころは貞子と伽椰子の対決シーンです。念力で戦う貞子と物理の伽椰子はお互い一歩も引かず。そして霊能者である経蔵もそこに参戦するので、特に後半はお祭り騒ぎ!ホラー作品だからと、変に気構えずに楽しめる作品かもしれません。
最後に
モキュメンタリーを得意とし、暴力や殺人にも切り込んでいく白石晃士監督。その独特な世界観は、観る者の心に残り、次回作もまた気にせずにはいられなくなるでしょう。近年はその人気も高まり、メジャーな作品も多くなりました。今後もその持ち味を活かした作品を作り続けてほしいと願う監督のひとりです。
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