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SF超大作『インターステラー』をさらに楽しむための3つのポイント

SF超大作『インターステラー』をさらに楽しむための3つのポイント

クリストファー・ノーラン監督のSF大作映画『インターステラー(2014年)』は、科学者から一般まで多くの支持を得ており、理論物理学者キップ・ソーンをコンサルタントに迎えたことでも話題になりました。クリストファー・ノーランと言えば、第二次世界大戦でのダイナモ作戦を独特な切り口で描いた映画『ダンケルク』が2017年に公開され、注目されている監督ですよね。

今回は、ドラマ性も兼ね備えているSF作品『インターステラー』をより楽しむための3つのポイントを解説していきたいと思います。

『インターステラー』あらすじ

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砂漠化が進み、人類滅亡の日が近づきつつある近未来の地球。妻を病気で亡くした元宇宙飛行士のクーパー(マシュー・マコノヒー)は、コーン農場を経営しながら家族と暮らしていました。

ある日、当時10歳の娘マーフィー(ジェシカ・チャステイン)が、本棚から本が勝手に落ちていくなどの謎の現象を目撃し、「幽霊が部屋にいる」と言い出します。部屋で起こる不可解な出来事から、あるメッセージを解読したクーパーとマーフィーは、NASAの極秘研究施設にたどり着くのでした。

人類をスペースコロニーへ移住させる計画があることを知ったクーパーは、生存可能な惑星を見つけ出すために、アメリア・ブランド博士(アン・ハサウェイ)らと共に宇宙船エンデュランスへ乗り込みます。

『インターステラー』を楽しむための3つのポイント

※この記事は『インターステラー』のネタバレを含みます。

非現実と現実が入り混じる

インターステラー公式Twitterアカウント(@Interstellar)より

「5次元世界」や、その世界の住人がいる世界観からファンタジーやスピリチュアルの物語だと想像する人もいますが、この設定はハーバード大学の理論物理学者リサ・ランドールが唱えた【時空に縛られない5次元空間は存在しうる】という学説をもとにしています。つまり、クーパーが時間と空間を超えてマーフィーと繋がる可能性は実際にあるということです。

幽霊の仕業としていた現象が、実際には5次元から送られた父親のシグナルであったように、この作品では、超常的に思えることが科学的に説明可能だったという展開が見られます。これは、非現実と現実の世界を混合し、お互いに付加価値が生まれる現象「マジック・リアリズム」と言って、芸術作品などによく用いられる手法。

愛(非科学)のドラマによってSF(科学)にアプローチすること、またその逆が、この作品のテーマであると感じられます。

登場人物の名前が示唆するもの

【マン博士】
作中で、全員を絶望させる裏切りを働いたマン博士のフルネームは「ヒューマン」。人格者で天才というイメージがあったマン博士ですが、コールドスリープから目覚めてすぐに、安心して泣き崩れるなど人間らしい姿を見せており、裏切りの動機も「1人で孤独に死にたくない」という単純なものでした。

孤独こそが人間にとって最大の恐怖。そもそもの移住計画自体、生き残るための環境を探す目的で始められており、死という絶対的な孤独から逃れるためのものでした。マン博士は、そんな人類の性質が投影されたキャラクターと言えるでしょう。

【マーフィー】
マーフィーの名前の由来は、「マーフィーの法則」であることは作中で明かされています。「マーフィーの法則」とは、潜在意識によって、起こりうる方向へ自ら舵をきってしまう、また現実を悲観してしまうことにより生み出される経験則のこと。

作中には「起こる可能性のあるものは、いつか起こる」という原則があります。たとえば本棚の本が落ちる、それによってNASAに導かれる、しかしそれはクーパー自身が引き寄せた結果だった、など。また、5次元空間はあらゆる可能性が同時に起こる空間でもあり、その中には「マーフィーの法則」も包含されていると言えるでしょう。

繰り返し強調される「愛」

インターステラー映画公式Instagramアカウント(@interstellarmovie)より

ブランド博士が恋人の待っている惑星へ向かうことを主張したとき、その根拠が「愛」だという科学者らしくない言葉を受けて、多くの人がクーパーと同様に愕然としたはずです。科学者である彼らが「愛」を語る場面は非常に印象的でした。

計画を遂行するために必要であった「重力」の謎。マーフィーは、5次元空間の父からのメッセージを通してその秘密を解くことになります。しかし、元はと言えばクーパーが計画に加わったのはマーフィーへの「愛」からであり、マーフィーがメッセージに気付いたのも「愛」があったからこそではないでしょうか。

さらに、ブランド博士は「愛は時空を超える」と非科学的な発言をしますが、これは、人類を救うために必要だった「重力」の謎が「愛」と同じ語られ方をしていたということです(「重力」は、現実にはまだ謎が解明されていないものですが、【物質が存在することで起きる時空のゆがみにより、他の物質が引き寄せられるもの】と考えられています)。人類の偉大な発見や進歩は、一見非科学的に思えるものがきっかけになっているのかもしれません。

最後に

インターステラー映画公式Instagramアカウント(@interstellarmovie)より

SF映画であると同時に人間ドラマとしても見ごたえのある『インターステラー』。理論物理学者をコンサルタントに迎え、関係者が本格的に科学を勉強しながら制作されたこともあり、超常的に思える事象も細部までリアルに作りこまれています。

「愛が地球を救う」というと浅いメッセージに思えてしまいますが、未だ解明されていない「重力の謎」をキーにして、「愛」がなぜ地球を救うのかを理論的に語っている映画でもあるのではないでしょうか。

いろいろな人の感想を取り入れながら見返すことで、新しい解釈を発見できる作品です!まだご覧になってない方はぜひお試しあれ。

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