受賞歴も数多くあり、海外では2017年7月に公開された『ダンケルク』は空前の大ヒットを記録しました。今回はそんなクリストファー・ノーラン監督が携わった映画を10作品紹介します。
目次
インターステラー【2014年】
あらすじ
環境破壊によって破滅寸前の危機にある近未来の地球。元宇宙飛行士のジョセフ・クーパー(マシュー・マコノヒー)はトウモロコシ農場を家族と共に営んでいました。しかしあることをきっかけに、人類の新たな居住先を探すべくクーパーは宇宙への探索を依頼されます。
見どころ
伏線が多々張られており、それを物語が進むにつれて見事に回収しています。SFだけではなく、異なる時間に身を置きながらもお互いを想いあう父子の愛も見事に描き切った傑作。上映時間は2時間46分ですが、その長さを感じさせないほど濃密な作品です。
プレステージ【2006年】
あらすじ
19世紀末のロンドン。マジシャンのアルフレッド・ボーデン(クリスチャン・ベール)は、ライバルのロバート・アンジャー(ヒュー・ジャックマン)の瞬間移動マジックを訝しみ、アンジャーのマジック中に舞台下へ入り込みます。そこで思わぬことが起こってしまい...。
見どころ
2人の若きマジシャンが反目し、命がけのマジックが開幕します。お互いがタネを暴こうと躍起になりますが、それが思わぬ展開に。デビッド・カッパーフィールドが監修を手がけたイリュージョンの数々に注目です。
インセプション【2010年】
あらすじ
夢に潜入し、重要事項をエクストラクション(抜き取り)する産業スパイのドミニク・コブ(レオナルド・ディカプリオ)。標的であった日本人実業家サイトウ(渡辺謙)の依頼を受けたことで、夢と現実が二転三転する事態に陥ることになります。
見どころ
複雑に絡まりある夢と現実。その難解さゆえにハマってしまうという人が続出した作品です。ストーリーを追うのにかなりいっぱいいっぱいな展開ですが、それゆえ何度でも観たくなってしまう映画と言えるでしょう。じっくり腰を据えて映画を観たい方にもおすすめです。
バットマン ビギンズ【2005年】
あらすじ
ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は幼少時にコウモリに襲われトラウマに。ある日、ジョー・チル(リチャード・ブレイク)というチンピラに、両親を殺害されてしまいます。その後ウェインは己を鍛え始め、悪がはびこるゴッサム・シティでバットマンとして暗躍を始めるのです。
見どころ
『ダークナイト・トリロジー』の第1作目で、バットマンの始まりを描いています。どうしてウェインは、ダークヒーローであるバットマンとなってしまったのか...。そこに到るまでのストーリーが非常に興味深い作品です。
ダークナイト【2008年】
あらすじ
地方検事のハービー・デント(アーロン・エッカート)はブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)のサポートを受けながら、マフィアの一斉摘発に乗り出していました。
しかし、ジョーカー(ヒース・レジャー)の出現により、ゴッサム・シティは更なる混沌の渦へと巻き込まれていきます。
見どころ
「ダークナイト・トリロジー」の第2作目作品。ジョーカー役のヒース・レジャーが狂おしくも魅力的なジョーカーを演じ話題となりました。何が善で、何が悪なのか。正義とは一体何なのか。ただのヒーローものではない、ストーリーの重厚さを味わえる作品です。
ダークナイト ライジング【2012年】
あらすじ
ほぼ全ての組織犯罪を根絶していたゴッサム・シティ。しかし、ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)はある罪を被ったことで身を隠していたところ、ゴードン刑事(メリンダ・マックグロウ)が重傷を負ったことを知ります。そして犯人の元傭兵のベインを捕らえるべく、ウェインはバットマンとして復活を決意するのでした。
見どころ
「ダークナイト・トリロジー」の第3作目でありシリーズ完結編。前作で失意の底に落ちたバットマンの復活劇となっています。骨太で完成度の高いストーリー展開に、胸が熱くなること間違いなしです。
マン・オブ・スティール【2013年】
あらすじ
不思議な力を備えていたクラーク・ケント(ヘンリー・カヴィル)。クラークは自分の出生の秘密を探るため、各地を巡る旅をすることに。そして旅の途中で、本当の父であるジョー=エル(ラッセル・クロウ)のホログラムと出会い、不思議な力の真相を知るのです。
見どころ
スーパーマンの誕生を丁寧に描いた、スーパーマンシリーズのリブート作品。ケビン・コスナーなどの豪華な俳優陣と、スピード感あふれるアクションが見どころ。以前のスーパーマンを知らない世代も楽しめるエンターテイメント・アクションです。
インソムニア【2002年】
あらすじ
舞台はアラスカの田舎町。白夜の日、17歳の少女が撲殺される事件が起きました。刑事のウィル・ドーマー(アル・パチーノ)は、犯人と誤って、相棒のハップ・エッカート(マーティン・ドノヴァン)を射殺してしまいます。保身に走ったドーマーは、すでに撃たれていたと証言し、それゆえに自責の念と白夜によって不眠症に陥るのでした。
見どころ
白夜と不眠症を巧みに絡め、深層心理に深く入り込んでいく珠玉のサスペンス・スリラー。3人のアカデミー受賞俳優が出演しているのも見どころのひとつ。心の闇と葛藤、複雑な人間関係…それらが入り混じり、クライマックスへと繋がるストーリー展開が秀逸です。
メメント【2000年】
あらすじ
妻を殺害されたレナード・シェルビー(ガイ・ピアース)。記憶を10分しか保てない前向性健忘を患いながらも、犯人に復讐を誓います。メモや写真で犯人を追いますが、不安定な状況下で、やがて疑心暗鬼にかられていくレナードは…。
見どころ
時系列が終わりから始まりへと流れる形式が珍しい作品。思い出せるように、重要なことを入れ墨として残すレナードの狂気。そして真実はどこにあり、何が嘘だったのか。登場人物すべてが怪しく見えてしまうクライムサスペンスです。
フォロウィング【1998年】
あらすじ
作家のビル(ジェレミー・セオボルド)は、見知らぬ人を尾行するという行為を繰り返していました。しかしある日、コッブ(アレックス・ハウ)という男に尾行がバレてしまいます。ビルはコッブが泥棒に入るところを目撃し、コッブはビルを連れて見知らぬ家に入ることになってしまいます。
見どころ
ノーラン初の長編監督作品で、難解な時間軸で描かれたサスペンス。バラバラの時系列が、ストーリーが進むにつれて、パズルのピースのようにはまっていきます。
モノクロの映像がスタイリッシュさを醸し出しています。
ノーランの作品は、2時間を越えるものも多いのですが、その長さを感じさせない手法は見事と言わざるを得ません。
難解なストーリーや陰鬱さを感じさせる作品に賛否両論もありますが、その重厚なストーリーと巧みな魅せ方は映画史に残ると言っても過言ではないでしょう。
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