代表作は、『タクシードライバー(1976年)』、『ウルフ・オブ・ウォールストリート(2014年)』、『シャッターアイランド(2010年)』など、どれも大ヒットを記録した作品ばかり。
今回は、そんなマーティン・スコセッシ監督が手掛けたおすすめの10作品をご紹介します!
目次
ウルフ・オブ・ウォールストリート【2014年】
あらすじ
1980年代のニューヨーク・ウォール街で、ブローカーとして20代半ばで億万長者に成り上がったベルフォート(レオナルド・ディカプオ)。女遊びやドラッグなど散財し放題の荒れた生活を送る彼は、マスコミや世間から"ウルフ・オブ・ウォールストリート"と呼ばれていました。そんな中、FBI捜査官パトリック(カイル・チャンドラー)はベルフォートの不正を疑い、調査を始めます。
見どころ
ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を原作とした、実在した株式ブローカーの半生を描いた伝記映画です。レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督がタッグを組むのは本作で5度目。実際の出来事だとは思えない、ベルフォートの斬新な行動、巧妙な発想には度肝を抜かれます。
キング・オブ・コメディ【1984年】
あらすじ
コメディアンを目指す青年ルパート(ロバート・デニーロ)は、自分を売り込むために人気コメディアン・ジェリー(ジェリー・ルイス)に接触するも全く相手にされません。ネタのテープを持ってこいとだけ言われたルパートでしたが、その後自分が舞台に立つための都合の良い妄想がどんどん膨らみ、現実と妄想の区別がつかなくなるほどになっていきます。
見どころ
コメディアンの卵が、狂気的な手段をとってまで舞台に立つ夢を実現しようとするブラック・コメディ。変わり者のコメディアン・ルパートの妄想が徐々に現実になっていく過程が楽しめる作品です。マーティン・スコセッシも番組ディレクターとして出演しています。
ディパーテッド【2007年】
あらすじ
警察官のビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、上からの指令でマフィアの潜入捜査をすることに。しかし、マフィアのボス・コステロ(ジャック・ニコルソン)もまた、部下のコリン(マッド・デイモン)をスパイとして警察に潜入させていたため、捜査内容は筒抜け状態。警察もマフィアも情報が洩れている事に気付き、内通者を探します。
見どころ
香港映画『インファナル・アフェア(2003年)』をリメイクしたアクションサスペンス。敵対組織に潜入する対照的なビリーとコリンという、スリリングな展開に目が離せません。本作でマーティン・スコセッシは、アカデミー監督賞を初受賞しています。
タクシードライバー【1976年】
あらすじ
ニューヨークでタクシードライバーとして働くトラヴィス(ロバート・デニーロ)は、どこか物足りなさを感じながら生活していました。恋をしてもうまくいかず、自暴自棄になっていたトラヴィスは闇のルートから銃を手に入れ、ある暗殺計画を企てます。
見どころ
ベトナム戦争から戻り、タクシードライバーとして働く青年の心の葛藤が描かれた物語。不条理な世の中や、孤独な街からは人間のリアルな姿が垣間見れます。また、トラヴィスを演じたロバート・デニーロは、撮影前にタクシードライバーとして実際に3週間働いて役作りをしたということもあって、哀愁溢れる絶妙な演技を見せています。
シャッター アイランド【2010年】
あらすじ
精神異常犯罪者の強制収容所がある孤島シャッターアイランドで、謎のメッセージを残し行方不明になった女性・レイチェル(エミリー・モーティマ―)。捜査で訪れた連邦保安官テディ(レオナルド・ディカプリオ)と相棒のチャック(マーク・ラファロ)は、精神病院の医師や患者から話を聞いていくうちに、違和感を感じ始めます。
見どころ
原作は、デニス・ルヘインの同名ミステリー小説。奇怪な事件が起きた孤島で真実を探るミステリー大作です。閉鎖された島、精神病を患う受刑者など終始不気味な世界観が続き、謎が深まるストーリーの雰囲気を盛り上げています。
ヒューゴの不思議な発明【2012年】
あらすじ
駅の時計台で隠れて生活する孤児ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、亡父の形見である壊れた機械人形と手帳を大切にしていました。ある日、人形を修理するための部品を万引きしようとしたところを店主のジョルジュ(ベン・キングスレー)に見つかり、手帳を取り上げられてしまいます。その後、手帳を取り返すために動き出したヒューゴは、人形に隠されたある秘密を知ることになるのでした。
見どころ
原作は、ブライアン・セルズニックの小説「ユゴーの不思議な発明」。父親が残した不思議な機械人形の秘密を巡る冒険が描かれたファンタジー映画で、マーティン・スコセッシは本作で初めて3D作品を製作しました。3D技術によって華やかに映し出された、時計台の様子や舞台となったパリの街並みに魅了されます。
レイジング・ブル【1981年】
あらすじ
デビュー以来無敗を誇っていたボクサーのジェイク(ロバート・デニーロ)は、ある日初めて判定負けをし、屈辱を味わいます。妻子やマネージャーに八つ当たりをし、信頼できる人間をどんどん失ってしまうジェイク。そんな時、タイトルマッチの誘惑に負け、八百長試合を仕組む組織からの誘いに乗ってしまい…。
見どころ
"ブロンクスの猛牛(レイジング・ブル)"と呼ばれた実在のプロボクサー・ジェイク・ラモッタの自伝を元に製作されたヒューマンドラマ。大迫力の試合シーンや、ロバート・デニーロの鍛え上げた肉体は見応え抜群。引退後に破滅するジェイクの姿を演じきるために、体重を25キロ増やしたロバート・デニーロは、本作でアカデミー主演男優賞を受賞しました。
アビエイター【2005年】
あらすじ
父から莫大な遺産を手に入れたヒューズ(レオナルド・ディカプリオ)は、昔からの夢であった映画製作で成功を収め、一躍セレブリティとなりました。その後、人気女優のキャサリン(ケイト・ブランシェット)と付き合い、飛行機会社を設立するなど人生を謳歌しているように見えましたが、幼い時から悩まされていた潔癖症、強迫神経症などの病気が悪化していき...。
見どころ
実在の実業家ハワード・ヒューズの波乱万丈な半生描かれた作品。潔癖症、強迫神経症によって精神的に追い込まれ、痩せ細っていくヒューズの様子をレオナルド・ディカプリオが熱演しています。実際にヒューズ本人が製作した映画『地獄の天使(1930年)』も作中で一部流れているので必見です。
沈黙-サイレンス-【2017年】
あらすじ
キリシタン弾圧が厳しくなった17世紀。宣教師のロドリゴ神父(アンドリュー・ガーフィールド)は、師であったフェレイラ神父(リーアム・ニーソン)が長崎で捕まって棄教したと聞き、日本へ渡ることに。以前旅で出会ったキチジロー(窪塚洋介)に手伝ってもらい厳しい取り締まりの長崎へ潜入したロドリゴは、自分の信仰と向き合います。
見どころ
遠藤周作の小説「沈黙」を映画化した歴史ドラマ。キリシタンが弾圧される江戸時代初期の日本で、ポルトガル宣教師が自身の信仰と葛藤する姿が描かれています。本作は、アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、窪塚洋介、浅野忠信など日米の豪華キャストが共演したことでも話題となりました。
ハスラー2【1986年】
あらすじ
トップハスラーとして活躍していたエディ(ポール・ニューマン)は、現役を離れ平凡な余生を過ごしていました。そんなある日、鋭いキューさばきを見せる若いハスラー、ヴィセント(トム・クルーズ)に出会い、自分の手で育て上げようと指導をすることに。ヴィセントと共に大会に出場する事を決意するも、すれ違い始めた2人は別々に大会に参加することになり...。
見どころ
『ハスラー(1962年)』の25年越しの続編。かつてはトップハスラーを倒す為に挑み続ける立ち位置にいたエディが、本作では若手ルーキー・ヴィセントに追われる立場となっており、時の流れを感じられる作品となっています。また、ポール・ニューマンは本作でアカデミー主演男優賞を受賞しています。
最後に
以上、巨匠マーティン・スコセッシ監督のおすすめ10作品を紹介しました。
最新作『沈黙 -サイレンス-【2017年】』では、江戸時代の日本を舞台とした作品を日米キャストで作り上げるなど、新たなエンターテイメントを見せたマーティン・スコセッシ監督。今後も素晴らしい作品を作り続け、より観客を楽しませてくれること間違いありません!
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