現在、彼は75歳(2017年時点)。すでに孫もいるおじいちゃんでもありますが、現役バリバリで『ブレードランナー2049(2017年)』などに出演し、アクションスターや刑事役など多彩な役を演じ、その力を披露しています。
今回はそんなハリソン・フォードの魅力を堪能できる映画作品を10選厳選しました。
目次
ブレードランナー【1982年】
あらすじ
2019年、地球にいた多くの人々は、よりよい環境を目指して宇宙に移住し、レプリカントといわれる人造人間と共存していました。そのレプリカントが人間に背き殺人を犯し、植民惑星から脱走。地球に向かってしまいます。ロサンゼルスに降り立った4体のレプリカントに、ブレードランナーと呼ばれる専任捜査官のリック・デッカード(ハリソン・フォード)が挑みます。
見どころ
原作はフィリップ・K・ディックによるアメリカのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。人間に背いたレプリカントを処分するリック役のハリソン・フォードは、女性レプリカントとの禁断の恋の中で揺れ動く気持ちの変化を見事に演じました。今年10月には35年ぶりにブレードランナーの続編である『ブレードランナー2049(2017年)』が公開されています。
刑事ジョン・ブック 目撃者【1985年】
あらすじ
母親と旅行中、駅のトイレで殺人を目撃してしまった少年サミュエル(ルーカス・ハーズ)。彼は、この事件の担当となったフィラデルフィアの刑事ジョン・ブック(ハリソン・フォード)と警察署を訪れた時、たまたま掲示してあった写真を見て、犯人が麻薬課の刑事マクフィー(ダニー・グローヴァー)であることに気づきました。それを知ったジョンは本部長だけに報告し、マクフィー刑事逮捕に向けて慎重に動き出すのですが…。
見どころ
殺人犯を追うという緊迫した状況の中で展開されるストーリー。ジョン・ブックを演じるハリソン・フォードは、自給自足の昔ながらの生活をしている村で命を救ってくれた女性と次第に惹かれあっていきます。身分の違う2人の愛の結末も気になるところです。この作品でハリソン・フォードは、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされています。
推定無罪【1990年】
あらすじ
妻子ある凄腕の地方検事補のラスティ(ハリソン・フォード)。ある日、彼と不倫関係にある、若くて美しい女性検事キャロリン(グレタ・スカッキ)が、他殺死体で発見されます。全く身に覚えのない証拠でラスティは逮捕され、彼を想う妻のバーバラ(ボニー・ベデリア)は身を尽くして夫を支えます。そんな中、次々と明らかにされる驚愕の事実。そこには、驚きの結末が…。
見どころ
原作は、アメリカの有名な弁護士でもあり、ベストセラー作家でもある、スコット・トゥローの小説。
最後に犯人が分かったとき、身が引き締まる思いの方や、ただただびっくりした方など、観た人により鑑賞後の心への響き方が大きく違ってくるのがおもしろいところです。監督は『ペリカン文書(1993年)』のアラン・J・パクラです。
心の旅【1991年】
あらすじ
ニューヨークのエリート敏腕弁護士ヘンリー・ターナー(ハリソン・フォード)。彼は深夜にタバコを買いに行った店で強盗に遭遇し銃撃を受け、記憶をすべて失ってしまいます。それまで、勝訴のため冷酷な手段での裁判も厭わず、家庭を顧みなかった彼でしたが、記憶が回復してくると今までとは別人のような、優しさあふれる人柄に。と同時に、自分が今までしてきた無慈悲な行いもあらわになり…。
見どころ
単なる事故からの復活劇だけではなく、家族愛や人間らしさを見つめ直すヒューマンドラマ的要素も含んでいるこの作品。ハリソン・フォードが、冷酷な敏腕弁護士から、人間らしさあふれる普通の素朴な男まで、その変容を見事に演じきっているところが魅力です。彼は、この作品でゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートを果たしました。
逃亡者【1993年】
あらすじ
シカゴ記念病院の医師リチャード・キンブル(ハリソン・フォード)は、妻殺害の濡れ衣をかけられ逮捕されてしまいます。しかし裁判で死刑判決を受け、刑務所へ移送される途中、護送車に事故が。リチャードは自らの手で無罪の証明するために、逃亡し、真実を明らかにするために奔走します。ですが事件の裏には、意外な事実が絡んでいることが分かりました。
見どころ
1960年代のテレビドラマ『逃亡者』をリメイクした作品。妻を守れなかった自分と犯人に対する怒りが溢れながらも、冷静に着実に犯人を割り出して行くハリソン・フォードの迫真の演技から目が離せません。
共演は『JFK(1991年)』や、『沈黙の戦艦(1992年)』、日本の缶コーヒーのCMでおなじみのトミー・リー・ジョーンズで、彼はこの作品で、アカデミー助演男優賞を受賞しています。
今そこにある危機【1994年】
あらすじ
CIA情報担当副長官代行を引き受けたライアン(ハリソン・フォード)は、大統領の友人一家殺害事件を担当することに。調査を進めていくうち、殺された大統領の友人が、コロンビアの麻薬組織の人間であったことを突き止めました。そしてその水面下では、ライアンの知らない大きな陰謀が動き始めていました…。
見どころ
原作はアメリカの小説家トム・クランシーの『愛国者のゲーム』。『レッド・オクトーバーを追え!(1990年)』、『パトリオット・ゲーム(1992年)』に続き、シリーズ3作目となります。家庭を大切にしつつ正義感を貫き、悪へと立ち向かうというハリソン・フォードの演技は見ごたえがあり圧巻です。監督は前作同様、フィリップ・ノイスです。
エアフォース・ワン【1997年】
あらすじ
アメリカ合衆国大統領ジェームズ・マーシャル(ハリソン・フォード)は、政府専用機「エアフォースワン」に乗り、ロシアからアメリカへ帰るところでした。ところが同乗したロシアのテレビクルーが実はテロリストで、飛行機はハイジャックされてしまいます。大統領はこの危機をどう突破していくのでしょうか?
見どころ
撮影当時のアメリカ合衆国大統領専用機はなんと非公開。そこで当時の大統領に、友人としてハリソン・フォードが直接交渉し特別に機内の取材許可が下りました。閉ざされた空間の中で、窮地に立たされた大統領、一人娘の父、そして夫というそれぞれ立場の違う難しい役をハリソン・フォードは見事にこなしています。
6デイズ/7ナイツ【1998年】
あらすじ
南太平洋のマカテア島でバカンスを過ごす予定だった、人気ファッション誌編集者のロビン(アン・ヘッシュ)と、婚約者のフランク(デヴィッド・シュワイマー)。しかし、仕事のトラブルでロビンはチャーター機のパイロット、クイン(ハリソン・フォード)とタヒチまで戻ることになってしまいました。ところが、このオンボロセスナ機が大嵐に遭い、無人島に不時着。気の合わないロビンとクインは、お互いに衝突しながらも必死にサバイバルを繰り広げます。
見どころ
パイロット役のハリソン・フォードは、私生活でも飛行機とヘリコプターのライセンスを持っており、自ら操縦する飛行機で来日したこともあります。
ハリソン・フォードの相手役は『ボルケーノ(1997年)』のアン・ヘッシュ。彼女との軽快なやりとりは、他の作品ではなかなか見られない見どころのひとつです。
ホワット・ライズ・ビニース【2000年】
あらすじ
ヴァーモント州の湖畔の家に引っ越してきたノーマン(ハリソン・フォード)とクレア(ミシェル・ファイファー)。娘が大学進学で寮に入り、これからは夫婦2人、自然豊かな郊外で穏やかに過ごそうとしていたところでした。ところが、隣家では夫婦喧嘩が絶えず、ある晩、その家の主人が人間の形をした大きな荷物を車のトランクに積み込んでいるところをクレアは目撃してしまいます。
見どころ
『危険な関係(1988年)』でアカデミー助演女優賞にノミネート、英国アカデミー賞 助演女優賞を受賞したミシェル・ファイファーと、ハリソン・フォードという2大スターが共演する作品。2人がまるで本物の夫婦のよう演じられたのは、この映画のために撮影前、数ヶ月間一緒に暮らしていたからとハリソン・フォードはインタビューで答えています。
K-19【2002年】
あらすじ
米ソ冷戦時代の1961年。航行中のソ連の原子力潜水艦K-19の原子炉にひび割れが見つかります。原子炉は徐々に熱を帯び始め、このまま過熱すれば炉心は溶解し大変な放射能汚染を引き起こす危機的状態に。第三次世界大戦に発展しかねない状況の中、艦長のアレクセイ・ボストリコフ(ハリソン・フォード)と副艦長ミハイル・ポレーニン(リーアム・ニーソン)は意見を対立させながらも、なんとかしてそれを食い止めようと、乗組員と共に命がけで立ち向かいます。
見どころ
1961年、ソ連の原子力潜水艦K-19が実際に起こした事故に基づく作品。第三次世界大戦になるか否かという最悪の状況の中で、艦長として、人として、ハリソン・フォードが危機を果敢に乗り越えていく演技は見ものです。監督は、『ハート・ロッカー(2008年)』で女性史上初のアカデミー監督賞を受賞したキャスリン・ビグローです。
最後に
孫が何人もいるおじいちゃんとは思えないほど、現在でも精力的に活動するハリソン・フォード。2016年には、映画興行収入歴代1位の俳優となりました。意外なことに、一度もアカデミー賞を受賞したことはありませんが、ハリウッドの名優であることは、誰もが認める事実です。コメディータッチのものから、ラブロマンス、サスペンスなど幅広いジャンルに渡る彼の作品から、お気に入りを見つけてみませんか?
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