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独特な世界観を作りあげる実力派俳優・池松壮亮出演映画10選

10歳の時にミュージカル『ライオンキング』に出演後、ハリウッド映画『ラストサムライ(2003年)』で子役デビューを果たした池松壮亮。毎回独特な世界観を作りあげる彼の表現力は、多くの映画監督に愛され、今後ますますの活躍を期待されています。

今回は、そんな若手実力派俳優・池松壮亮が出演する映画を10作品ご紹介します。

愛の渦【2014年】

愛の渦
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あらすじ

あるマンションの一室に集まるニート(池松壮亮)、女子大生(門脇麦)、フリーター(新井浩文)、保育士(中村映里子)たち。普段接点の無い彼らの共通の目的は「セックス」。欲望を叶えるための場として、マンションの一室で裏風俗の乱交パーティーが行われていました。しかし、純粋な性欲は体だけでなく心までも剥き出しにし、彼らを愛情、嫌悪感、軽蔑といった感情の渦に巻き込んでいきます。

見どころ

劇作家・三浦大輔による日本の戯曲で、乱交パーティーに集まった男女の会話劇。池松壮亮が演じるのは、親からの仕送りを使ってパーティーに参加する主人公ニート。ひきこもりでコミュ症なため最後まで相手が決まらず、ともに残った女子大生に押し倒される形で肉欲の「渦」に巻かれていきます。



大人ドロップ【2014年】

大人ドロップ
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あらすじ

同じクラスの入江杏(橋本愛)に片想いしていた高校3年生の浅井由(池松壮亮)。ある日、親友のハジメ(前野朋哉)から杏とのデートのセッティングを頼まれたことをきっかけに、由と杏の間には微妙な距離が生まれてしまいます。そんな中、杏は両親の離婚が原因で転校することに。突然の別れに気持ちの整理がつかない由は、彼女に会いに和歌山へ向かいます。

見どころ

原作は樋口直哉による同名小説。大人になろうともがく高校生の姿が描かれた青春ドラマ。池松壮亮は、恋に素直になれない青春真っ只中の高校生・由を爽やかに演じています。池松壮亮、橋本愛、小林涼子、前野朋哉ら若手俳優が織り成す自然体な演技によって、観ていてどこか懐かしさを感じる作品となっています。

海を感じる時【2014年】

海を感じる時
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あらすじ

千葉県の海沿いの高校に通う恵美子(市川由衣)は、ある日好意を抱いていた新聞部の先輩・洋(池松壮亮)からキスを迫られます。洋に自分への気持ちが無いと知りながらも、恵美子は体だけの関係を続けることに。その後、進学と同時に上京した洋を追いかけた恵美子は、ちゃんとした恋人同士になりたいと本音をぶつけます。

見どころ

原作は、当時18歳の女子高生だった中沢けいが書いた同名小説。心が満たされず体を預ける恵美子と、体が満たされず心を預けてゆく洋の2人の恋愛観の相違が描かれた青春ドラマ。主演を務めた市川由衣は、1人の少女から大人の女性へと成長していく心情の変化を繊細に演じ切りました。

紙の月【2014年】

紙の月
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あらすじ

銀行で契約社員として働く梨花(宮沢りえ)は、自分への関心が薄い夫と空虚な生活を送っていました。そんなある日、大口顧客のセクハラをきっかけに出会った大学生・光太(池松壮亮)と不倫関係に。梨花は彼のために綺麗になろうと顧客の預金に手をつけてしまいます。

見どころ

角田光代のサスペンス小説を『桐島、部活やめるってよ(2012年)』の吉田大八監督が映画化。不倫・横領と破滅していく女性を演じた宮沢りえは、本作で第38回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞しています。作中では梨花が横領に手を染めていく姿がしっかりと描かれており、原作と比べてサスペンス色が強くなっています。

バンクーバーの朝日【2014年】

バンクーバーの朝日
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あらすじ

明治時代後半、富豪になれると信じカナダへ移り住んだ多くの日本人移民は、過酷な肉体労働と偏見の中で貧困に苦しんでいました。そんな中、製材所で働くレジー笠原(妻夫木聡)や漁業に携わるロイ永西(亀梨和也)らは、日本人街に野球チーム「バンクーバー朝日」を結成。弱小チームだと白人に蔑まれながらも、リーグ・チャンピオンへと昇りつめて行きます。

見どころ

カナダ野球史の殿堂入りを果たした実在のチーム「バンクーバー朝日」の実話を元に、『夜空はいつでも最高密度の青色だ(2017年)』の石井裕也監督によって制作されました。妻夫木聡、亀梨和也、勝地涼、上地雄輔ら豪華な俳優陣が名を連ねる中、野球少年だった池松壮亮もサードを務めるフランク野島役で登場します。

劇場版 MOZU【2015年】

劇場版 MOZU
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あらすじ

警視庁公安部に所属する警部・倉木(西島秀俊)は、謎の死を遂げた妻の事件を追ううちに、警察内部に潜む闇を明らかにしました。その後、発生した2つの大規模なテロ事件の犯行グループの裏に、「ダルマ(ビートたけし)」と呼ばれる存在があることに気づいた倉木。ダルマは日本の重大事件を裏で操っていた黒幕だったのです。

見どころ

テレビドラマ『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜(2014年)』、『MOZU Season2〜幻の翼〜(2014年)』の最終章となる本作で、池松壮亮は双子の殺し屋・新谷和彦と宏美の2役を演じています。それまで落ち着いた役どころのイメージが強かった池松が、本作では激しいアクションを披露。松坂桃李演じる狂気の暗殺者との5分間にわたるノンストップの死闘は必見です。

劇場版 裏切りの街【2016年】

セトウツミ
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あらすじ

専業主婦・橋本智子(寺島しのぶ)は、何となくはじめた出会い系サイトで出会った、ニートの菅原(池松壮亮)と関係を持つようになります。妻の浮気に勘づきながらも見て見ぬ振りを続け、他の女と関係を持つ夫・浩二(平田満)。菅原の行動を怪しみつつも献身的な彼女を演じる里美(中村映里子)。誰もが平穏を装いながら「裏切り」の生活を続ける中、智子の妊娠が発覚します。

見どころ

『愛の渦』に続き、三浦大輔監督と池松壮亮がタッグを組んだdTVオリジナルドラマの劇場版。登場人物全員が「裏切り」を抱える、ドロドロとした関係が描かれています。専業主婦と年下男性の不倫がテーマであるものの、2人の前向きな結末によって最後には清々しい気持ちにさせられる不思議な作品です。

セトウツミ【2016年】

セトウツミ
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あらすじ

大阪の高校に通う元サッカー部の瀬戸(菅田将暉)と塾に通う内海(池松壮亮)は、放課後の暇つぶしのために川辺に来ては与太話をしていました。先輩がうっとうしい話、虫が嫌いな話、家族がイタい話、樫村さん(中条あやみ)がかわいい話など、どうでもいい話をしてまったりとした時間を過ごします。

見どころ

此元和津也による同名漫画を、菅田将暉と池松壮亮のダブル主演で映画化。キャッチコピー「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」の通り、75分間ほぼ会話だけで進行するコント映画です。池松壮亮の関西弁も新鮮ですが、菅田将暉との何気ないボケとツッコミが味わい深い作品です。

だれかの木琴【2016年】

だれかの木琴
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あらすじ

夫と娘とともに郊外で平凡に暮らしていた主婦の小夜子(常盤貴子)は、引っ越しをきっかけに新しく見つけた美容院に通うことに。担当の美容師・海斗(池松壮亮)から届いたお礼の営業メールに返信したことで、海斗への異様な執着心が湧いてくるのでした。小夜子の海斗に対するストーカー行為は徐々にエスカレートし、家族や周りの人々を巻き込んでいきます。

見どころ

井上荒野による同名サスペンス小説の映画化。平凡な主婦がストーカーへと変貌していく様子を描き、誰しもが異常者になり得るということを表現した作品です。一見、幸せそうに見えても家族や夫への不満を抱え、心に闇を抱えている小夜子に共感する声も上がりました。

夜空はいつでも最高密度の青色だ【2017年】

夜空はいつでも最高密度の青色だ
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あらすじ

2017年東京。看護師として働く傍らガールズバーでアルバイトをする美香(石橋静河)は、日々言葉にできない不安や孤独を抱えながら生活していました。一方、工事現場で日雇いの仕事をしている慎二(池松壮亮)も、窮屈な都会での生活に息苦しさを感じていました。そんな2人がある日偶然出会い、互いの苦しみに寄り添ううちに心を通わせていきます。

見どころ

排他的な東京を舞台に、生きる希望を探す2人の若者の恋愛模様を描いた作品。詩人・最果タヒの同名詩集を元に作られた作品だけに、「朝起きたらおはようって言おう、ご飯を食べるときはいただきますって言おう」、「ありがとう」など、素朴で美しい台詞が散りばめられています。

最後に

以上、池松壮亮が出演する映画を10作品ご紹介しました。ヒューマンドラマでの繊細な役で表現力を見せつける中、アクションやコントにも挑戦し役の幅を広げる池松壮亮。2018年9月には岡田准一主演の時代劇『散り椿』に出演が決まっています。次々と新作に出演し、演技派俳優として躍進し続ける池松壮亮に目が離せません!