amazon.co.jp
この作品は、ある銃器強奪事件の容疑者として集められた5人が釈放されて間もなく、宝石強奪を成功させるところから話がさらに展開していきます。警察官の汚職や麻薬密輸などが描かれており、ラスト"5分"の圧倒的爽快感はクセになること間違いなしです。
今回はそんな『ユージュアル・サスぺクツ(1996年)』を観た人におすすめしたい、必見の衝撃ラストが待ち受ける作品を10選ご紹介します。
目次
羅生門【1950年】
あらすじ
舞台は平安時代末期。雨宿りのため羅生門に身を寄せた男は、先に雨宿りをしていた2人の男から不思議な話を聞かされます。
悪名高い盗賊の多襄丸(三船敏郎)が森の中で武士の夫婦を襲い、夫の金沢(森雅之)を殺害。検非違使庁で多襄丸は事の顛末を証言しますが、後に現れた武士の妻の証言は多襄丸のものとは全く異なっていたのです。
見どころ
芥川龍之介「藪の中」を原作とする黒澤明監督作品。第12回ベネチア国際映画賞でグランプリとなる金獅子賞を獲得し、黒澤映画が世界的に評価されるきっかけとなりました。登場人物の語りによって物語が展開していく構成は『ユージュアル・サスペクツ』に通じるものがあります。ラストシーンでは人間という存在について深く考えさせられます。
シャレード【1963年】
あらすじ
離婚を決意し旅行から帰宅したレジーナは、夫の死を知らされます。葬儀には見知らぬ3人の男が現れ、その後夫が戦時中に3人の男たちと軍資金の金塊を横領した事実を知ります。やがて男たちに脅迫されるようになったレジーナは、旅行先で出会ったピーターに助けを求めるのですが…。
見どころ
往年の名女優オードリー・ヘプバーン主演のサスペンス。監督は名作ミュージカル『雨に唄えば』などを手掛けたスタンリー・ドーネン。音楽をアカデミー作曲賞に輝くヘンリー・マンシーニが担当。サスペンス映画でありながら全編を通してお洒落なセンスが光る点は『ユージュアル・サスペクツ』を好きになった人ならきっと気に入るでしょう。
レザボア・ドッグス【1993年】
あらすじ
「色」をコードネームとして呼び合う6人の強盗。お互いに素性を知らない彼らは、宝石強盗を計画・実行するのですが、何故か警察に情報が漏れており失敗。なんとか逃げ帰ったアジトで、仲間の1人がグループの中に裏切り者がいると告げます。疑心暗鬼に陥る中、仲間同士の探り合いがはじまります。
見どころ
クエンティン・タランティーノ監督のデビュー作で、同時に脚本と出演も務めています。タランティーノの代名詞であるバイオレンスな描写はすでに健在で、時間軸を操作したシナリオとポップなサントラが印象的な作品です。寄せ集め集団が計画強盗を行うなど『ユージュアル・サスペクツ』との共通点も多いです。
セブン【1996年】
あらすじ
引退を目前に控えたサマセット刑事(モーガン・フリーマン)は、キリスト教の7つの大罪になぞらえた猟奇殺人事件を担当することになります。サマセットは相棒のミルズ(ブラット・ピット)と共に捜査を開始するも、あと1歩のところで犯人を取り逃がしてしまいます。しかし翌日、7つの大罪のうち「嫉妬」、「憤怒」にあたる殺人をまだ犯していない犯人が突然自首。犯人は自白を条件に2人をある場所に連れて行きます。
見どころ
デヴィッド・フィンチャー監督の猟奇サスペンス。犯人役は『ユージュアル・サスペクツ』にも出演したケビン・スペイシー。ラストの衝撃度は『ユージュアル・サスペクツ』に引けを取らないものとなっています。後に監督×主演で再タッグを組んだ『ファイト・クラブ(1999)』もおすすめです。
メメント【2001年】
あらすじ
暴漢により妻を殺害されたレナード(ガイ・ピアース)は、その時のショックで記憶を10分間しか保てない障害を負っていました。それでも復讐を果たすため、レナードは証拠となる情報をタトゥーで体に刻みながら犯人を追うのですが...。
見どころ
現代を代表する映画監督クリストファー・ノーランの出世作。ノーラン監督は物語の時系列を"逆再生"で見せることによって、レナードの記憶障害という設定を演出として利用し見事傑作を完成させました。斬新な演出が観客に受け、全米で異例のロング・ランを記録した名作です。
アイデンティティー【2003年】
あらすじ
嵐の夜、女優のキャロラインを乗せた運転士のエド(ジョン・キューザック)は女性を轢いてしまい、さびれたモーテルに身を寄せます。モーテルには大雨で立ち往生した男女11人が集まっていました。仕方なく全員が同じモーテルに泊まることになりますが、やがてエドはキャロラインの生首が乾燥機の中で回っているのを発見。この出来事を皮切りに、1人また1人と何者かによって宿泊者が殺害されていくのでした…。
見どころ
終盤で本作最大の謎が明らかになり、そのまま映画はラストを迎えるかと思いきや…。ラストシーンで真相がすべて明らかになる演出は『ユージュアル・サスペクツ』を彷彿とさせます。
シークレット ウインドウ【2004年】
あらすじ
妻の不貞が原因で離婚調停中の作家モート(ジョニー・デップ)は、湖畔の別荘で執筆作業を行いますが、スランプに陥り筆は一向に進みません。そんな彼の元に現れた、「作品を盗作された」と主張する謎の男シューター(ジョン・タトゥーロ)。モートは自分の小説が先に出版されていることを証明しようとするが、その証拠はことごとく消失。シューターの脅しも次第にエスカレートしていき、モートは次第に追い詰められていきます。
見どころ
原作はスティーブン・キングの中編小説。ジョニー・デップの出演シーンが多いため、彼のファンなら楽しめること間違いなしの1本。シューターの意外な正体が判明するラストは衝撃です。ちなみに映画は原作のラストと異なった結末を迎えるそうです。
バタフライ・エフェクト【2005年】
あらすじ
エヴァン(アシュトン・カッチャー)は幼少期の記憶に、いくつかの欠落を抱えていました。大学で人間の記憶について研究するようになったエヴァンは、記憶障害の治療のためにつけていた日記帳を使って過去のある時点にタイムスリップ出来ることを発見。想いを寄せる幼馴染のケイリーを自殺させてしまったエヴァンは、過去に戻りケイリーを助けるため奔走します。
見どころ
日本公開当時、「映画史上最も切ないハッピーエンド」と謳われたラストシーンは大きな話題を呼びました。劇場公開版と異なるラストが数パターン存在するので、ぜひ見比べてみてください。
ミスター・ノーバディ【2011年】
あらすじ
2092年、科学の進歩により人類は永遠の命を手に入れていました。118歳の誕生日を目前ひかえたニモ(ジャレッド・レト)は人類最後の「命に限りがある」人間。そんなニモの元に1人の記者がやって来て過去について尋ねます。やがてニモは自らの一生を振り返るが、語った内容は何故か矛盾だらけでした。
見どころ
観る人によって物語の解釈が分かれる映画です。その背景には量子力学などの知見がふんだんに盛り込まれており、科学に造詣が深い人ならば知的興奮をもって本作を楽しめます。ちなみに主人公の「ニモ」はラテン語で「誰でもない者」という意味。
ゴーン・ガール【2014年】
あらすじ
ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)の夫婦は、誰もが羨む幸せな結婚生活を送っていると思われていました。しかし5回目の結婚記念日の朝、エイミーが失踪。マスコミ報道は増していき、警察の捜査ではニックに不利な証拠が次々に見つかっていきます。さらにニックの不倫が世間にバレて、「ニックがエイミーを殺したのでは?」という疑惑が生まれます。果たしてニックは本当に妻を殺害したのか?そしてエイミーの行方は?
見どころ
こちらもデヴィッド・フィンチャー監督作品。エイミーを演じたロザムンド・パイクは本作での演技が高く評価され、アカデミー主演女優賞にノミネートされました。二転三転するストーリー展開に目が離せません。
最後に
以上、物語のラストが印象的な作品をご紹介いたしました。脚本はもちろん、ラストに至るまでの演出や出演者の演技など全てがレベルの高いものばかりです。映画に爽快感や謎解き要素を求める人ならば満足すること間違いなしでしょう。『ユージュアル・サスペクツ』を観たことがある人もない人も、ぜひ10作品の中からお気に入りを見つけてみて下さいね。
スポンサーリンク