俳優としてだけではなく、監督・製作など才能の幅を広げているデンゼル・ワシントンの出演映画を10作品紹介します。
目次
悪魔を憐れむ歌【1998年】
あらすじ
ある連続殺人犯の死刑が執行されたのにもかかわらず、同じ手口で再び連続殺人事件が発生。犯人が残した不気味な言葉を手がかりに、ホブズ刑事(デンゼル・ワシントン)は迫り来る”悪霊”が犯人だと気づき始めます。
見どころ
特殊フィルムを利用して表現した“悪霊”の映像に注目です。名作『真実の行方(1996年)』の公開に続く、監督グレゴリー・ホブリットの2本目の作品。悪霊に取り憑かれた人々が口ずさむ、ザ・ローリング・ストーンズの「Time Is on My Side」という曲名が、邦題『悪魔を憐れむ歌』になっています。
フィラデルフィア【1994年】
あらすじ
エイズに罹患したことが原因で、解雇されたフィラデルフィアの弁護士アンドリュー(トム・ハンクス)。不当解雇として訴訟に踏み切るも、弁護人を引き受けてくれる者は誰もいません。エイズと戦いながら一人で裁判に奮闘する姿を見て、かつてライバルだった黒人弁護士ミラー(デンゼル・ワシントン)は、弁護を引き受け、共に闘う決意をします。
見どころ
『羊たちの沈黙(1991年)』で有名なジョナサン・デミが監督を務めました。ブルース・スプリングスティーンが、この作品のために作った「ストリーツ・オブ・フィラデルフィア」がアカデミー主題歌賞、主演のトム・ハンクスがアカデミー主演男優賞を受賞した名作。デンゼル・ワシントンは、エイズ患者の弁護人という難しい役に挑戦したことで高く評価されました。
フライト【2013年】
あらすじ
フロリダ州オーランドを出発した旅客機が突然コントロール不能に。絶体絶命と思われたその時、機長のウィップ・ウィトカー(デンゼル・ワシントン)は、見事なテクニックで機体を無事に緊急着陸させます。“奇跡のパイロット”として一躍有名になったウィップでしたが、実は彼には秘密がありました。
見どころ
監督は『フォレスト・ガンプ/一期一会(1995年)』を手がけたロバート・ゼメキス。メリッサ・レオ、ケリー・ライリー、ジョン・グッドマンなど豪華な俳優陣が出演したことでも話題になりました。真面目で硬派な役が多かったデンゼル・ワシントンが、薬物中毒者という堕落した人間を演じ、今までと違う顔を見せた作品でもあります。
ボーンコレクター【2000年】
あらすじ
凄腕科学捜査官だったリンカーン・ライム(デンゼル・ワシントン)は事故で四肢麻痺となり、首と頭部、左手の薬指しか動かせない体になってしまいます。生きることに絶望していた時、ニューヨークで起きた不可解な殺人事件の調査依頼が飛び込んで来ました。捜査資料を読み込むうちに、彼はあることに気がつきます。
見どころ
原作は、アメリカの作家ジェフリー・ディーヴァーによる同名小説。主人公がベッドに寝たきり、という珍しい設定にもかかわらず、見事な演技で観客を魅了したデンゼル・ワシントン。彼の捜査に協力する、女性警官アメリアを演じたアンジェリーナ・ジョリーは、この作品をきっかけにブレイクしたと言われています。
クリムゾン・タイド【1995年】
あらすじ
冷戦後、核施設を制圧したロシアの反乱軍に対抗するため、アメリカ政府は原子力潜水艦を出撃させることに。叩き上げのベテラン艦長ラムジー大佐(ジーン・ハックマン)と、新任でハーバード大卒のエリート副長ハンター(デンゼル・ワシントン)は、核ミサイルの発射をめぐり意見が対立してしまいます。
見どころ
潜水艦という閉鎖された環境下で、ロシアとの関係を左右する判断をめぐった2人の対立には圧倒されます。そんな緊迫した演技が認められ、ジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンはハリウッドでの地位を強固なものにしました。
監督はイギリス出身のトニー・スコット。『トップガン(1986年)』で一躍有名になり、『サブウェイ123 激突(2009年)』、『デジャヴ(2006年)』など、多くの作品でデンゼル・ワシントンとタッグを組んでいます。
サブウェイ123 激突【2009年】
あらすじ
ある日、500万人が利用するニューヨークの地下鉄がハイジャックされます。犯人のライダー(ジョン・トラボルタ)は、乗客を人質に取り、運行司令室で働く地下鉄職員ガーバー(デンゼル・ワシントン)を身代金の交渉人に指定。頭脳明晰な犯人の無理難題な要求に、ガーバーは無線による音声だけで巧みに応戦していきます。
見どころ
デンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタはこの作品で初共演を果たしました。2人の無線で行う心理戦は必見です。また、デンゼル・ワシントンが来日し、都内の地下鉄駅で一日運輸司令所長の任命を受けたことでも話題になりました。
アンストッパブル【2011年】
あらすじ
ペンシルバニア州の鉄道操車場で、作業員のささいなミスから大量の危険物を載せた無人の貨物列車が暴走。鉄道会社や警察の様々な手立てもむなしく、列車の勢いは増していくばかり。ベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)と新米車掌ウィル(クリス・パイン)が命を懸けて、暴走を止めるために奔走します。
見どころ
2001年にオハイオ州で起こったCSX8888号暴走事故を元に作られた作品。トニー・スコット監督&デンゼル・ワシントン主演のコラボ第5弾であり、トニー・スコットの遺作となりました。
ジョンQ ー最後の決断ー【2002年】
あらすじ
シカゴに住む野球少年マイク(ダニエル・E・スミス)は、心臓病に侵されていました。父親ジョン(デンゼル・ワシントン)が低所得だったため、保険が適用されず、多額の費用がかかる手術も受けられません。家財を売っても追いつかず、病院からは退院勧告が。息子の命を救うために、ジョンがとった方法とは...。
見どころ
アメリカの医療制度、保険制度における現実の社会問題を問いつつも、息子を救いたいという父親の純粋な気持ちに重きをおいた、心打たれる作品です。息子を思う一心で、無鉄砲な行動に出るジョンを演じたデンゼル・ワシントンの、迫真の演技に多くの人々が感動を覚えました。
トレーニング デイ【2001年】
あらすじ
ロサンゼルス市警、麻薬取締課の新人刑事ジェイク(イーサン・ホーク)が組んだのはベテラン刑事アロンゾ(デンゼル・ワシントン)。ジェイクの憧れていた敏腕刑事アロンゾは、実は悪事を暴くためには手段を選ばない非道な刑事でした。
見どころ
この作品でデンゼル・ワシントンはアカデミー主演男優賞、さらにロサンゼルス映画批評家協会賞男優賞を受賞。今まであまり見せなかった悪役を熱演したことでも話題になりました。また、撮影に実際のストリートギャングを使ったことで、リアリティーあふれる作品になっています。
戦火の勇気【1996年】
あらすじ
湾岸戦争で味方の戦闘機を誤射し、親友を失ったサーリング大佐(デンゼル・ワシントン)。その罪悪感に苦しみ続けるサーリング大佐に、名誉勲章候補者ウォールデン大尉(メグ・ライアン)の調査依頼が入ります。サーリング大佐は、調査を進めるうちに不可解な事実があることに気づきます。
見どころ
サーリング大佐が真実に迫るにつれ、物語にどんどん引き込まれていきます。この作品で、共演したマット・デイモンはヘロイン中毒患者の役になりきるため、たった2日間の撮影のために18キロもの減量をしました。そんな俳優陣の熱意溢れる演技にも注目です。
最後に
いかがでしたか?伝統や人種差別問題が残っている映画界で、黒人俳優として多くの偉業を成し遂げ、その地位を築いたデンゼル・ワシントン。デリケートな部分を含む作品でも、俳優生命をかけて挑んだ彼の演技に、あなたもきっと心打たれるでしょう。正義感溢れる役から悪役まで、ぜひ名優デンゼル・ワシントンの出演作品を堪能してください。
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