70歳を過ぎた現在でも『マイ・インターン(2015年)』や『ダーティー・グランパ(2017年)』など第一線で活躍しています。今回は、そんな名優ロバート・デ・ニーロの出演作品10選をご紹介します。
目次
ゴッドファーザー PART2【1975年】
あらすじ
1901年、家族をマフィアに殺された少年ヴィトー(ロバート・デ・ニーロ)。シチリアからニューヨークに逃げた彼は、新しい地で妻子を持ち、周りから"ドン・コルレオーネ"と呼ばれるほどの信頼を得ていました。1958年、コルレオーネ家の後継人となった息子のマイケル(アル・パチーノ)は、お金のために人殺しや犯罪を行うようになり次第に信頼を失い始めます。マイケルは、父のようにうまく進まない生活やドンとしての苦悩に苛まれるのでした。
見どころ
『ゴッドファーザー(1972年)』の続編で、フランシス・フォード・コッポラが引き続き監督を務めました。イタリアでシチリア訛りをマスターし、さらには前作のマーロン・ブランドのしゃがれ声を真似るなど、役作りの徹底ぶりが認められたロバート・デ・ニーロは、本作でアカデミー助演男優賞受賞しました。
タクシードライバー【1976年】
あらすじ
ベトナム戦争の後遺症に悩まされる元海兵隊トラヴィス・ビックル(ロバート・デ・ニーロ)。ニューヨークでタクシードライバーとして働くことになったトラヴィスは、麻薬や性欲などに溺れる若者たちを目の当たりにし、腐敗しきった社会に憤りを感じ始めました。そんな中、好意を抱いていたベッツィー(シビル・シェパード)ともうまく行かず途方にくれ、闇ルートから銃を手に入れた彼はある大きな計画を考えつきます。
見どころ
マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロがタッグを組み、ベトナム戦争の後遺症に悩む1人の男性が、街に潜む狂気と混乱を描き出した名作。作中で流れる懐かしいJazzが印象的で、夜のシーンが多い本作は全体を通して暗い雰囲気が漂っています。当時のアメリカ社会に皮肉が込められているという声も上がるような感慨深い作品です。
ディア・ハンター【1979年】
あらすじ
ペンシルバニア州の田舎町にある製鉄所で働くマイケル(ロバート・デ・ニーロ)は、友人であるニック(クリストファー・ウォーケン)やスティーブン(ジョン・サベージ)らと穏やかに暮らしていました。しかし、徴兵制によって、彼らも順にベトナム戦争と派遣されることに。戦争で偶然再会した彼らでしたが、同時に捕虜にされてしまい過酷な状況下に置かれてしまうのでした。
見どころ
ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、メリル・ストリープなど豪華俳優陣が出演。ベトナム戦争で過酷な体験をする青年たちの生死や友情を描いた歴史ドラマです。田舎町の平和での穏やかな生活から一転し、激しい殺し合いや非人道的な人々に巻き込まれていく様子が対照的に映し出されており、戦争の悲惨さを訴えかけられます。
レイジング・ブル【1981年】
あらすじ
ミドル級ボクサー世界チャンピオンに輝いたジェイク・ラモッタ(ロバート・デ・ニーロ)。無敗を誇っていたジェイクでしたが、ある日不利な判定で負けてしまいます。初めて感じた屈辱から周囲に当たり散らし、信頼できる人々を傷つけ失うことに。その後、八百長試合を仕組む組織の大物・トミーに誘いを受けたジェイクは、チャンピオンへの挑戦を条件に承諾してしまうのでした。
見どころ
実在するプロボクサー・ジェイク・ラモッタの自伝を映画化したヒューマンドラマ。『ロッキー(1977年)』のようなサクセスストーリーとは一味違い、リアルなボクサーの内面や苦悩が詰まっている作品となっています。本作でロバート・デ・ニーロは、アカデミー主演男優賞、ゴールデングローブ賞主演男優賞など多くの賞を受賞しました。
キング・オブ・コメディー【1984年】
あらすじ
大人気コメディアン、ジェリー(ジェリー・ルイス)に存在をアピールするため、出待ちをして強引に彼の車に乗り込んだコメディースターを目指すルパート(ロバート・デ・ニーロ)。自分を売り込もうとするものの、適当にあしらわれてしまいます。どうしてもスターになりたいルパートは半ばジェリーのストーカーになり、とんでもない作戦を実行することに。
見どころ
『タクシードライバー』に続くマーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロ主演のコンビ作品。コメディアンの卵である主人公が、自分の夢を実現するために狂気の姿と化していくブラック・コメディです。徐々に意外な方向に展開するストーリーに最後まで目が離せません。
アンタッチャブル【1987年】
あらすじ
1920年代、禁酒法が定められたアメリカでは、闇取引や密輸などによる酒の取引でマフィアが莫大の利益を得ていました。捜査官のエリオット(ケビン・コスナー)は、シカゴでもっとも力のあるマフィアのボス、カポネ(ロバート・デ・ニーロ)を逮捕しようと巨大組織に立ち向かいますが、マフィアの殺し屋によって次々と犠牲者が出てしまいます。
見どころ
禁酒法時代のシカゴを舞台に、アメリカの財務省捜査官チーム「アンタッチャブル」が悪を裁くために奮闘する姿が描かれた実録映画。捜査チームの主任捜査官エリオット・ネスの自伝が原作となり、テレビドラマ化もされた人気作です。本作でロバート・デ・ニーロは、ミスをした部下をバットで殴り殺すなど残虐な悪役を熱演しています。
レナードの朝【1991年】
あらすじ
医師セイヤー(ロビン・ウィリアムズ)の努力によって、30年間の昏睡状態を経て奇跡的に目を覚ましたレナード(ロバート・デ・ニーロ)。セイヤーは、パーキンソン病用の薬を植物状態の患者に大量投与することで意識を取り戻すということを解明しました。その後、他の患者も同様の治療を施し結果を残すのですが...。
見どころ
医師オリヴァー・サックスのノンフィクション小説を原作とした作品。再起不能とされる難病と戦う医師マルコム・セイヤーと、その患者レナードの絆が描かれています。30年間眠り続けていた重症患者が、今までの生活を取り戻すかのように必死に生きる姿からは、命の重さについて考えさせられます。
ヒート【1996年】
あらすじ
強盗のプロ・ニール(ロバート・デ・ニーロ)は、抜け目がない計画で現金輸送車から有価証券の強奪に成功。犯人捜査に乗り出した凄腕警部ヴィンセント(アル・パチーノ)は、少ない手掛かりから、主犯がニールであることを掴みます。しかし、証拠がなく逮捕ができないヴィンセントは、次の犯行を阻止するためにニールと直接接触することに。会話を重ねるうちに、2人はお互いの存在に不思議な共感を覚えるようになります。
見どころ
テレビ映画『メイド・イン・L.A.(1989年)』をリメイクしたクライムアクション。『ゴッドファーザー PART2』から20年の時を経て、再び共演を果たしたロバート・デ・ニーロとアル・パチーノは、当時とは違う渋い演技を見せています。また、警察と強盗との間で起こる銃撃戦は迫力満点になっており注目です。
ミート・ザ・ペアレンツ【2001年】
あらすじ
恋人パメラ(テリー・ポロ)との結婚を決めた看護師グレッグ(ベン・スティラー)は、結婚を認めてもらうために彼女の両親が住むニューヨークに訪れます。パメラの父・ジャック(ロバート・デ・ニーロ)は、昔ながらの頑固な性格。色々な食い違いから、グレッグの株は下がる一方で…。
見どころ
彼女のとの結婚を認めてもらうために、気難しい父親に気に入られようと奮闘するコメディ映画。誰でも経験し得る「彼女の両親への挨拶」というシンプルなシチュエーションが笑いを誘います。頑固な父親を演じたロバート・デ・ニーロはMTVムービー・アワード最優秀台詞賞を受賞し、作中ではベン・スティラーと息の合った掛け合いを見せています。
マイ・インターン【2015年】
あらすじ
シニア・インターン制度で、ニューヨークにあるファッション通販会社にやってきた70歳のベン(ロバート・デ・ニーロ)。若者ばかりの社内で浮いた存在でしたが、真面目な性格から徐々に信頼されていくようになります。そんな中、頑固な性格から悩みを誰にも打ち明けられず悩んでいた女社長・ジュールズ(アン・ハサウェイ)も、ベンに心を開き始めていくのでした。
見どころ
バリバリ働く女社長が、70歳の男性アシスタントとの交流を通じて成長していく姿が描かれたヒューマンドラマ。『ホリデイ(2007年)』、『恋するベーカリー(2010年)』などヒット作を生み出した女性監督ナンシー・マイヤーズがメガホンをとり、女性目線での仕事への苦悩や恋愛事情が映し出されています。
最後に
以上、ロバート・デ・ニーロの出演映画の中からおすすめの10作を紹介しました。今回ご紹介したものは有名な作品ばかりですが、ぜひこれを機にロバート・デ・ニーロに改めて注目してみてくださいね!
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