作品概要
エマ・ワトソンやトム・ハンクスを始め、豪華キャストが名を連ねる話題作!
世界的ヒット作『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役や『美女と野獣』(2017年)ベル役で知られるエマ・ワトソンの最新作で、人気俳優トム・ハンクスとの豪華共演が話題となっている映画『ザ・サークル』が11月10日(金)に全国公開されます。
他にも新『スター・ウォーズ』シリーズでフィン役を演じ、『パシフィック・リム』(2013年)の続編にも出演予定のジョン・ボイエガ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのカレン・ギラン、『6才のボクが、大人になるまで』(2014年)のエラー・コルトレーンなど、今話題の俳優が名を連ねます。さらに本作は、『ターミネーター』(1984年)や『エイリアン2』(1986年)への出演で知られ、今年2月に亡くなったビル・パクストンも出演していることから、彼の遺作ということにもなります。
脚本はデイヴ・エガーズの小説『ザ・サークル』を基に、ジェームズ・ポンソルト監督とデイヴ自身が共同で執筆。そして『バットマン』(1989年)、『シザーハンズ』(1990年)、『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)、『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(2016年)など、多くの人気映画を手がけているダニー・エルフマンが音楽を担当しています。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
あらすじ
世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業<サークル>。憧れの企業に採用された新人のメイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけに、カリスマ経営者のベイリー(トム・ハンクス)の目に留まり、<サークル>の開発した超小型カメラによる新サービス<シーチェンジ>のモデルケースに大抜擢される。自らの24時間をカメラの前に公開したメイは、またたく間に1000万人超のフォロワーを得てアイドル的な存在になるのだが―。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
映画の感想
「誰もがつながる社会」は歓迎すべき?本質を見つめなおすきっかけをくれる作品
『ハリー・ポッター』シリーズや『美女と野獣』で一斉を風靡したエマ・ワトソンと、日本で最も有名といっても過言ではないハリウッドスターのトム・ハンクスなど、豪華キャストが名を連ねる本作。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
最先端の技術や先進的な考え方で全社員から支持されている「サークル」。エマ演じる主人公のメイは、多くの人々が憧れる同社に新入社員として入社し、成績を上げるべく日々奮闘しています。世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業が舞台の本作は、疾走感のある流れるような映像と音楽が見事で、筆者もその世界観に思わずのめり込んでしまいました。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
ある事件を機に、トム演じるカリスマ経営者のベイリーの目に留まったメイは、同社が開発した最新カメラによる新サービス「シーチェンジ」の実験モデルに抜擢されます。そしてメイは小型カメラを通して自らの生活を24時間公開することを宣言。あっという間に1000万人超のフォロワーを獲得し、一躍アイドル的な存在となります。しかし、そこで親友や家族、元恋人などを失い、多くの大切なことに気付かされていきます。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
会社の名前にもなっており、本来「大きな輪」を意味する「サークル(The Circle)」。誰もがいつでもつながることができ、互いの経験をシェアできる、隠し事のないオープンな世の中になることを目標に掲げている同社ですが、会社全体がベイリーを熱狂的に支持しており、その姿はまるで一種のカルト教団のよう。そして一躍インフルエンサーとなったメイを取り巻くネット住人たちの大きな輪。会社と取り巻き、2つの輪(サークル)が織りなす世界には、私たちの住む現実世界と重なる部分がありました。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
筆者にとって一番印象的だったのは、人生のヒントになりえるセリフの数々。中でも特に記憶に残っている言葉は「秘密は嘘だ」、「知ることは良いことだ。全て知ることはもっと良い」の2つ。主人公メイはこの考えの下に<シーチェンジ>プロジェクトを遂行することになりますが、プロジェクトが正解だったかは別として、この言葉には深く考えさせられるものがありました。知識や情報を持っていなかったことで損をしてしまったり、秘密を持つことによってたくさんの嘘を重ねて自らの首を締めてしまったり。もしかすると、そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
ただし知りすぎること、情報を過度に取り入れることが毒になる時もあります。「イイネがつかない」、「恋人が異性と仲良くしてる」、「あの子が羨ましい」、「既読無視されてる」ー。「SNS映え」などといった言葉も流行する昨今、便利である反面、SNSでつながることによって悩みを抱えたり、本当に大切なものに気づけなかったりするものです。そんな時は顔を上げて、カメラを通さずに心のフィルターで物事を見てみるのも良いのかも。SNSがブームの今だからこそぜひ観てもらいたい、日常で見落としがちな物事の本質に気づかせてくれる映画です。
(c)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
予告編
エマ・ワトソン『美女と野獣』
トム・ハンクス『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ
ジョン・ボイエガ『スター・ウォーズ フォースの覚醒』
カレン・ギラン『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
エラー・コルトレーン『6才のボクが、大人になるまで』
ビル・パクストン『エイリアン』シリーズ
【スタッフ】
監督&脚本:ジェームズ・ポンソルト
原作:デイヴ・エガーズ著「ザ・サークル」(早川書房)
音楽:ダニー・エルフマン『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』
編集:リサ・ラセック『アベンジャーズ』シリーズ
撮影:マシュー・リバティーク『ブラック・スワン』
美術:ジェラルド・サリバン『グランド・ブタペスト・ホテル』
原題:The Circle/2017年/アメリカ/シネスコ/5.1chデジタル/110分/配給:ギャガ/
『ザ・サークル』は11月10日(金)からTOHOシネマズ 六本木ヒルズ 他にて全国ロードショー!公式サイトはこちら。
スポンサーリンク