今回は、ジャンルレスに監督や製作、脚本を務めてきたジェームズ・キャメロンの作品の中から、代表的なものをピックアップしてご紹介します。
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— James Cameron (@JimCameron) 2013年6月1日
ジェームズ・キャメロン公式Twitterアカウント(@JimCameron)より
目次
殺人魚フライングキラー【1982年】
あらすじ
リゾート地として賑わうカリブ海の島で、人々が惨殺される事件が相次いで発生。島に滞在する海洋生物学者のアン(トリシア・オニール)は事件を調べていくうちに、人々を惨殺したのがピラニアの遺伝子を改造して作られた新種の魚だと知るのでした。アンは観光イベントを中止することを呼びかけますが聞き入れてもらえず、何も知らない観光客たちに殺人魚が襲いかかります。
見どころ
ジェームズ・キャメロンの記念すべき初監督作品。スマッシュヒットしたパニック映画『ピラニア(1978年)』の続編として製作された低予算映画です。実際には、キャメロンは数日で監督を解雇されるなど不満の残る結果になり、以降本作について語りたがらないことで知られています。
ターミネーター【1985年】
あらすじ
人類とそれに反乱を起こした機械が戦争をくり広げる近未来。人工知能スカイネットは過去に暗殺ロボット「ターミネーター」を送り込み、人類の指導者ジョン・コナーの母親サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)を暗殺して、ジョンが生まれないよう歴史を改変しようとします。一方、人類側もサラを守るためにカイル・リース(マイケル・ビーン)を未来から送り込むのでした。
見どころ
機械と人類の戦いを描いた大人気シリーズの1作目。アーノルド・シュワルツェネッガーをハリウッドスターに押し上げた作品でもあります。前述のキャメロンが初監督を務めた『殺人魚フライングキラー』の失敗によって見た悪夢に殺人ロボットが登場し、それをもとに「ターミネーター」というキャラクターが生まれたそうです。
エイリアン2【1986年】
あらすじ
貨物船ノストロモ号がエイリアンの侵入によって壊滅的な被害を受けてから数十年後。唯一生還したノストロモ号船員のエレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)は、植民地となった惑星との通信途絶がエイリアンによる可能性があることから、現地調査にアドバイザーとして同行することに。惑星に降り立ったリプリーは、再びエイリアンと戦うことになります。
見どころ
古典的なSFホラー『エイリアン』シリーズの2作目。「今度は戦争だ」というキャッチコピー通り、閉鎖的なホラー要素の強かった1作目からがらりと作風を変えて、アクション映画として大ヒットを記録しました。群れで登場するエイリアンたちや巨大なクイーン・エイリアン、それらと真正面から戦う主人公リプリーなど派手な見せ場が盛りだくさんのエンタメ作品です。
アビス【1990年】
あらすじ
アメリカ軍の原子力潜水艦が航行中に行方不明になり、捜索と救助のために海底作業用の試作機「ディープコア」が使われることになります。バッド(エド・ハリス)らディープコアの乗組員たちは潜水艦を発見するも、深海にいた未知の知的生命体と遭遇。平和的なコンタクトを試みるバッドたちとは裏腹に、軍所属のコフィ大尉(マイケル・ビーン)は強行的な手段で事態を解決しようと核弾頭を持ち出します。
見どころ
深海を舞台に未知の生き物との遭遇を描く異色のSF映画。海洋アドベンチャー、サスペンス、SFファンタジーなど様々な要素が詰まった作品です。名優エド・ハリスが主演を務め『ターミネーター』でカイル・リース役を演じたマイケル・ビーンも重要なポジションで出演。作中で描かれる深海の幻想的な風景は、宇宙とはまた違った神秘を感じさせます。
トゥルーライズ【1994年】
あらすじ
表向きはサラリーマン、裏ではアメリカの秘密組織「オメガ・セクター」のスパイという2つの顔を持つハリー(アーノルド・シュワルツェネッガー)。中東のテロリストの動向を探るという任務に従事する傍ら、妻の浮気を調査していました。調査によって妻が抱く日常への不満を知ったハリーは、彼女にスパイの疑似体験させることに。しかし、そのせいでテロリストたちの計画に妻とともに巻き込まれてしまいます。
見どころ
アーノルド・シュワルツェネッガーを主演に迎えたユーモラスなアクション映画。ギャグのようなコミカルな展開や、現実ではありえないぶっ飛んだアクションシーンなど、見どころが満載の娯楽大作です。終盤のテロリストとの攻防では、アーノルド・シュワルツェネッガーのアクション俳優としての魅力が爆発しています。
タイタニック【1997年】
あらすじ
名家の令嬢ローズ(ケイト・ウィンスレット)は、親の決めた婚約者とともにタイタニック号に乗船。一方、貧しい青年ジャック(レオナルド・ディカプリオ)も3等船室のチケットを手に乗り込みます。身分のかけ離れたローズとジャックは船内で偶然知り合い惹かれていきますが、そんな2人を引き裂くようにタイタニック号は大きな事故に遭遇するのでした。
見どころ
言わずと知れた名作映画。悲恋を描いたラブロマンスとしての側面が有名ですが、身分違いの恋愛を描くドラマとしても、スリルのある海洋パニックアクションとしても1級品の作品です。ジャックとローズの切ないストーリーはもちろん、その背後に描かれている実際にタイタニック号に乗船していた人々の物語にも注目。
ソラリス【2003年】
あらすじ
ある日、惑星ソラリスの調査のための救援要請を受けた心理学者クリス・ケルヴィン(ジョージ・クルーニー)。ソラリスへ向かうと、そこには常軌を逸したクルーたちの姿や床に残る血の跡など、異常な光景が広がっていました。さらに、亡くなったはずの妻レイア(ナターシャ・マケルホーン)が目の前に現れ、クリスもまたプロメテウス内の混沌に巻き込まれていきます。
見どころ
宇宙ステーションという閉鎖空間を舞台にしたSFホラー。サスペンスやミステリーの要素も含み、独特で不気味な世界観が描かれます。不穏な始まりから衝撃のラストまで目が離せない、秀逸なストーリーが展開します。スティーブン・ソダーバーグが監督を務めたこの作品に、ジェームズ・キャメロンは製作として参加しました。
アバター【2009年】
あらすじ
西暦2154年。パンドラという星で希少資源の採掘に臨むRDA社はナヴィという原住民たちと対立し、採掘作業は停滞していました。そこでナヴィの姿をしたアバターに人間の意識を映して説得することに。この作戦に志願したジェイク(サム・ワーシントン)は、ナヴィたちと触れ合っていくうちに彼らの生き方に共感し、逆に人類の傲慢さに反感を覚えていきます。
見どころ
ジェームズ・キャメロンの映像へのこだわりが最大限に表れたSF超大作。『タイタニック』を超えて史上最高の興行収入を得た作品としても知られています。細部まで徹底的に作り込まれたパンドラの風景は、奥行き深いリアルさとファンタジックで幻想的な雰囲気を両立しています。最新のCG技術で描かれた表情豊かなナヴィたちにも注目です。
サンクタム【2011年】
あらすじ
洞窟探検家のフランク(リチャード・ロクスバーグ)率いるチームは、パプアニューギニアの森の中にある大洞窟の調査を続けていました。そんな中、調査の出資者であるカール(ヨアン・グリフィズ)らが洞窟を見学している際に台風が発生。水没して中に閉じ込められてしまったフランクたちは、水が満ちていく洞窟内で必死に出口を探すのでした。
見どころ
前半は大自然が作り上げた風景の美しさに、後半はその自然が容赦なく襲ってくる描写に息をのむアドベンチャー作品です。空間や酸素の限られた洞窟内で大量の水が迫ってくる展開は、恐怖そのもの。ジェームス・キャメロンはこの作品で製作総指揮を務め、撮影には『アバター』のために開発された最新のカメラ技術も使われました。
シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語【2012年】
あらすじ
ある日、田舎町を訪れたサーカス団「マーベラス・サーカス」。公演を観に行ったミア(エリカ・リンツ)は、空中ブランコのパフォーマーが落下する瞬間を目撃。ミアが助けようとした瞬間、彼と一緒に地面に吸い込まれてしまいます。気が付くと2人はサーカステントが並ぶ異世界にいました。
見どころ
ジェームズ・キャメロンの製作総指揮のもと、シルク・ドゥ・ソレイユのステージを用いて製作されたファンタジー作品。とにかく幻想的な世界観で、本当に異世界に迷い込んだような感覚になります。普段は絶対見ることができないアングルから描かれるステージや、パフォーマー1人1人の演技、光の当たり方まで、徹底した映像美は必見です。
最後に
ハリウッドを代表するエンタメ映画の巨匠ジェームズ・キャメロン。その徹底的なこだわりから数々の大ヒット作を生み出し、多くの観客を楽しませてきました。ストレートなアクション映画から世界観の秀逸なSF映画まで、幅広いジャンルを製作し続けるジェームズ・キャメロンのエンターテインメントに、ぜひ触れてみてください。
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