TwitterやFacebookに『ヴェノム』の公式アカウントが登場し、主演を務めるトム・ハーディの画像が更新されたことで製作がスタートしたことが明らかになりました。
Day 1. #Venom pic.twitter.com/ftkf9pEWn3
— Venom Movie (@VenomMovie) October 24, 2017
そもそもトム・ハーディの出演までが噂であった今作品、ようやく公式SNSが開設されましたね!
監督は『ゾンビランド』でおなじみのルーベン・フライシャーが務めます。Twitterの概要欄には"2018年10月5日公開"の文字が見られます。
今回は本映画の製作開始に伴い、「ヴェノム」とは何なのか、そしてたびたび話題挙がる『スパイダーマン』の複雑な権利問題を解説します。
ヴェノムって何?
マーベルエンターテインメント公式Instagramアカウント(@marvel)より
ヴェノムは『スパイダーマン』シリーズに登場するヴィランズの1人。彼の黒いスーツはエイリアン・スーツと呼ばれ、元を辿ればスパイダーマン自身のスーツなのです。
スパイダーマンが本来着用している赤と青のスーツよりも高性能であるため、主人公ピーター・パーカーがしばらく使用しますが、エイリアン・スーツ自体に自我があることが判明。危険と判断され封印されてしまいます。
このヴェノム、実は俗に言うサム・ライミ版『スパイダーマン3(2007年)』において、すでに登場しているのです。
作中では自我を持つスーツにより、ピーターの恋人MJまでもが傷つけられてしまったため、ピーターが自力でスーツを自身から剥がしますが、彼を逆恨みするエディ・ブロックに新たにスーツが取り憑くことにより宿敵ヴェノムが誕生します。
この時のヴェノムはトファー・グレイスが演じており、今回のスピンオフ主演トム・ハーディとは違ったかなり細めの体格です。
トファー・グレイス公式Instagramアカウント(@tophergrace)より
しかしどちらかといえば原作に近いのはマッチョなトムの方。本作『ヴェノム』は、原作のストーリーを元にすると報じられており、ぴったりなキャスティングも相まってコミックファンたちの期待がぐんぐん膨らみそうです。
スパイダーマン・ユニバースとは?
マーベル映画の権利問題は複雑!
さて、気になるキャラクターの権利問題です。
現在、『アベンジャーズ』などを製作するマーベル実写映画のメインとも言えるマーベル・スタジオはディズニーの傘下であり、キャプテン・アメリカやアイアンマンなどのヒーローたちの使用権利はディズニーが持っていることになります。
マーベルエンターテインメント公式Instagramアカウント(@marvel)より
しかし、ハルクの単独映画製作権はユニバーサル・ピクチャーズが所有しているのでディズニーの配給でハルクがメインとなる映画を作ることはできません。
また、マーベル・コミックス生まれのヒーローで、原作では共演しているX-MEN、ウルヴァリン、デッドプール、ファンタスティック・フォーの権利は21世紀FOXが所有していますから、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に参加することはできません。
ゆえに『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年)』に登場するクイックシルバーとスカーレット・ウィッチは、元はX-MENのキャラクターですが、設定を変え、X-MENとは関係のないように作られています。
『X-MEN』映画公式Instagramアカウント(@xmenmovies)より
スパイダーマンの権利問題
同じようにスパイダーマンの権利は現在ソニー・ピクチャーズが所有しています。そのため日本でもディズニーランドではなく、USJにアトラクションがありますよね。
ではなぜ『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年)』からスパイダーマンのMCUへの参加が可能になったのか。『スパイダーマン/ホームカミング(2017年)』に関しては、単独作であるのにしっかりとMCUの世界観でストーリーが描かれています。
スパイダーマン映画公式Instagramアカウント(@spidermanmovie)より
実はその裏には、2015年に行われたソニー・ピクチャーズとマーベルスタジオのパートナーシップ締結がありました。このパートナーシップが組まれてから、スパイダーマンをMCUにシェアすることが可能になったのです。
独自に描かれる"スパイダーマン・ユニバース"
今回の『ヴェノム』は、MCUとは関係のない世界観で描かれるとのこと。
いまやソニーの目玉であったスパイダーマンはディズニーに半分あげちゃったようなもの。それでもスパイダーマンの権利を手放したくないソニーは独自に"スパイダーマン・ユニバース"を展開し、MCUとはまた違った世界での『スパイダーマン』シリーズを実写映画化していくのです。
この"スパイダーマン・ユニバース"では原作のスパイダーマンに登場してくるヴィランズや、他ヒーローの活躍が中心となるそうです。
『ヴェノム』の他にも、『シルバーセーブル&ブラックキャット』という女性ヒーロー2人の映画化構想もすでに存在しています。
今後のスパイダーマンの世界
今回の構想により、『アメイジング・スパイダーマン2(2014年)』の興行不振から製作が中止されてしまっていた、ヴィランズの集まりを描く『シニスター・シックス』も再構築される可能性が見えてきました!
世界観が違うヒーロー映画を追いかけるのは、それが壮大であればあるほど大変。とはいえアメコミのハイクオリティな映像化はいつだって胸が踊ります。
『ヴェノム』のTwitterアカウントはまだ1ツイートのみですが、これから最新情報がアップされること間違いなしです。ひとまず期待に胸を躍らせつつ、続報を待て、ですね!
参考:‘Venom’: First Photo From ‘Spider-Man’ Spin-Off Starring Tom Hardy Hits The Web、VenomHeadlines
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